遊戯王VRAINS  第7話

第7話「ハノイの天使」

ブルーエンジェルとのデュエルが始まる。



先行のブルーエンジェルがトリックスターを場に揃え、

1ターン目から早速トリックスターホーリーエンジェルをリンク召喚。



「出てきて!夢と希望のサーキット!」



プレイメーカーがカードをドローする度に、トリックスター・マンジュシカの効果で200のダメージを、

続けてフィールド魔法、ライトステージの効果が誘発されて追加で200のダメージ。

さらに、ホーリーエンジェルはマンジュシカの効果ダメージ分、攻撃力を200アップさせる。



厄介なコンボを前に、続くプレイメーカーも三連続のリンク召喚を決め、

デコード・トーカーを呼び出し、ホーリーエンジェルに攻撃を仕掛けるが。

ブルーエンジェルは二枚のトラップを使い、

ホーリーエンジェルの攻撃力を上げ、デコード・トーカーを破壊する。



 ブルーエンジェル 「さぁ、お次は何?こんなんじゃ物足りないわ。

           もっと私を楽しませてよ!」



特殊召喚されたリリーベルのダイレクトアタックを受け、LPを大きく削られるプレイメーカー。

だが、ダメージをワザと受けたのには理由があった。

プレイメーカーがスキルを発動、ストームアクセスで手に入れたエンコード・トーカーをリンク召喚。



マジックを使いホーリーエンジェルの攻撃力を下げようとするプレイメーカーに対し、

ブルーエンジェルがスキルを発動。プレイメーカーに三枚ドローさせてる。

このコンボで効果ダメージが決まればブルーエンジェルの勝利かと思われたが。

モンスター効果でダメージを回避するプレイメーカー。



ブルーエンジェルが最後の手札、ハノイの力が仕込まれたカード、ダーク・エンジェルを使おうとしたその時。

ブルーエンジェルに異変が。

この効果で攻撃力を上げたホーリーエンジェルに攻撃対象を変更させるが、

プレイメーカーもバトルでの破壊とダメージを回避し、エンコード・トーカーの攻撃力を上げる。

苦しげに悲鳴を上げるブルーエンジェル。

これ以上暴走すると彼女の精神ダメージが。

攻撃力を更に上げたエンコード・トーカーでホーリーエンジェルを倒し、デュエルを終わらせるが。





ブルーエンジェルの悲劇。



最後のシーン、静かに壊れ、舞い散る羽と共に涙を流しながら沈んでいくシーンが、

美しくも悲しい。



ヒロインの闇落ちと遊戯王特有の顔芸(悪役的に醜く歪んだ表情)も驚かされました。

涙を零しながらボードの上で膝をついた時点で、精神ダメージにより気絶してるように見えます。

葵は無事なのかな・・・。

ヒロインの活躍を期待していただけに、序盤のここで退場だったら悲しいですね。



スピードデュエルは精神にもダメージがあり、危険だと言われながら、

その犠牲になったキャラは今まで居なかったのですが。

今回はハノイのカードの影響とは言え、仮想空間でのデュエルの危険性を見せつける展開でもありました。



ハノイの仕掛けは、欲望を解放する、と言うより、意のままに操っているように見えました。

スペクターに出会った記憶を消されている彼女は、自分の身に何が起こったのか理解していないだろうし。

直前まで意気揚々とデュエルしている姿は、デュエルを楽しんでいる様にもみえました。

もしもハノイの介入なしに二人がデュエルしていたのなら、デュエルの結末も違っていたかもしれません。



兄に認められる為のデュエルなら、葵も今まで、心の底からデュエルを楽しめていなかったのかな?

いつか復活があるなら、プレイメーカーとの決着を、誰にも邪魔されずに全力でぶつかり、

そこで絆なり友情なり楽しさなりを見いだしてくれたらな・・・と思います。



晃の回想シーン。

葵ちゃんは幼い頃、ブルーエンジェルと同じツインテールだったんだ。

葵が幼い頃に両親再婚で晃と兄妹になった直後、事故で両親を亡くし。

前回の葵の自宅に両親の姿が無かったのは、やはりそういう事だったのか。



妹にだけは苦労をかけまいと、がむしゃらに頑張って、

SOLテクノロジー社のセキュリティ部長にまで登りつめた晃。

全てはお前を思えばこそ、なのになぜそれが分からない!?と憤っていますが。

妹の抱えた孤独には気付いていなかった?



晃も、前回は妹に冷たいように思えましたが、実は誰より葵を大事に思っていた事が判明。

やはりすれ違いの兄妹だったんですね。

妹の為だといい仕事にかまける兄と、家族の温もりを求めていた妹と。

兄妹に和解の時がいつかくるといいな。



冒頭のブルーエンジェルのデュエル中の仕草、

カード効果を発動したりドローするときのアクション、

目のアップからのカメラワーク、細かな髪の揺れや表情の細やかな変化とか、

アイドルらしくて元気あってかわいいです。



二人のボードが風の中でぶつかり合う所も、スピードデュエルの激しさを物語っていて、かっこいい。



そう言えば鬼塚もブルーエンジェルも、リンクヴレインズのカリスマで、

カメラを意識したデュエルをする、エンタメタイプのデュエリストですね。

二人のこのデュエルスタイルは、復讐の為だけにデュエルするプレイメーカーにどんな影響を与えるのか?

今は人を楽しませるなんて余裕のないプレイメーカーも、いつかは、それを意識するようになるのかな?



(脚本:前川淳

作画監督:Noh Gil-bo)