遊戯王VRAINS  第8話

第8話「風を操りし者」

ハノイのプログラムはAiが吸い出し食べてくれたのだが、

倒れたブルーエンジェルにプレイメーカーが呼びかけても、反応がない。



ログアウトした遊作は、葵が校内の人目のつかない場所からログインしているはずだと推測し、

屋上で意識を失ったまま倒れている葵を発見した。



病院に駆けつけた晃は、遊作と対面。葵を見つけ出してくれた事へ礼を述べた。

検査の結果、葵には身体的外傷はなく、目覚めない原因は分からず、昏睡状態のまま。



SOLテクノロジー社の重役達は晃の妹、ブルーエンジェルがハノイのカードを持っていた事を問題視し、

晃とハノイの繋がりを疑われてしまう。

進退窮まった晃は、エマにプレイメーカーの捕獲を依頼する。

ブルーエンジェルの正体、晃の妹の情報を社の重役達に伝えたのも、エマだと知った上で。

妹を救うには、もうこれしか方法がない。

「私の味方は、もはやキミしかいないんだ。」



その頃、白衣の男(鴻上)はリボルバーに語る。

イグニスは何としてもこの世界から抹殺しなければならない。

我が子を手にかけるも同然だから、苦しいのだと。



Aiによれば、葵が目覚めないのはハノイの電脳ウイルスのせいだと言う。

ハノイが持つウイルス除去プログラムがあれば葵を救えるかもしれない。

そんな時、リンクヴレインズにブルーエンジェルが現れ、プレイメーカーに再戦を呼びかける。

これはハノイかSOLテクノロジー社の罠だと知りつつ、葵を救う為、リンクヴレインズに向かう遊作。

草薙が止めるのも聞かずに。

「俺には責任がある。」



偽ブルーエンジェルの正体は、金で雇われる謎の美女、ゴーストガール。

リンクヴレインズを変質される大がかりな罠を使い、プレイメーカーを捕獲する。

ログアウトできず未だ眠り続けるブルーエンジェルのアバターを前に、プレイメーカーを尋問する晃。

ハノイの仕業だと訴えるが、晃はその言葉を信じずにプレイメーカーを締め上げた。



そこに突如、稲妻と共にリボルバーが現れる。

プレイメーカーとの戦いを望むリボルバーは、プレイメーカーを離せと晃に要求する。

データストームを自在に操り、リンクヴレインズを破壊する事など容易いと、その力を見せつけるリボルバー

ブルーエンジェルに電脳ウイルスを仕込んだのは自分達だと明かし、

「プレイメーカーの正義感を煽り、おびき出せるなら」人質は誰でも良かった、と。

もしもプレイメーカーが勝てば、ブルーエンジェルを救う除去プログラムを渡すと言うリボルバーの言葉に、

晃はやむなく、プレイメーカーを解放する。



憎まれて当然の自分の為に戦ってくれるのか?という晃の問いに。

「俺はお前を憎んでなどいない。俺が憎むのはハノイの騎士だけだ。」

そう答え、プレイメーカーはリボルバーとの決戦の場所に向かう。









結局、全てはハノイの思惑通り。



リボルバーと戦う理由とその舞台を、ハノイが上手いこと作り出しています。

遊作は葵について責任があると言い、巻き込んだ事に罪悪感を感じていますが、

そうしたプレイメーカーの真面目な性格すらも承知の上で、ブルーエンジェルを利用したのか。



人質は誰でも良かった、などと言い、ハノイの残酷さを物語ってます。

草薙の弟の事なども考えると、目的の為なら何でもする、残酷な組織なんだな。



鬼塚を「巻き込みたくない」と言っていたのも、こうした事態を予想していたからなのか?

復讐の為に戦うシビアな状況に身を置きながら、誰も戦いに巻き込みたくないと言う、

その優しさは矛盾のように感じます。



財前葵についてAiに尋ねる遊作の、いつになく真剣な表情が印象的です。

晃に関しても、自分にした仕打ちを「憎んでいない」と言い。

基本的に遊作は優しいですね。

そうした優しさが彼を窮地に追い込む事が今後もありそうですが、そこが主人公の魅力でもあります。



痕跡を残さないプレイメーカーのハッキング技術も凄いのですが、

そのプレイメーカーを捕らえるプログラムを徹夜で完成させたゴーストガールもなかなか。

プレイメーカーに対する態度も、一見笑顔ですが、容赦なく、仕事人らしい冷徹さも持っている様子。

リボルバーとの取引に苦悩する晃を見て「晃・・・」と呟くシーンが。

名前呼びするくらい親密なのかな。



病院に駆けつけた晃が遊作に、葵との関係を尋ねる所は、保護者として抜かりないですね。

もしかしたら彼氏?と、疑ってる辺り(疑わなかったならいちいち聞くような事でもないし)、

妹思いというか、シスコンで。(笑)



葵が倒れた原因は、スピードデュエルの精神への負荷じゃなかったのか。



SOL社の重役達とも繋がっているエマを「味方」だと言う晃。

彼女が裏切らない保証はないと思うのですが。

そこまで信頼出来る程の関係が、二人にはあるのかな。



リボルバーと会話する白衣の男(鴻上)は、何者?

我が子発言を見ると、イグニス誕生に関わった研究者なのかな。

イグニスを生み出したのはSOLだとしたら、この男も元はSOL社員?

彼がウイルスを作り、罠を仕組んだ黒幕だとしたら。

紳士なようで残忍な事をしますね。



ブルーエンジェルじゃない事を即座にプレイメーカーに見破られたゴーストガールが

「しゃべり方がおばさんくさかった?」とおどけてみせる所がかわいい。

謎の美女だと自称したり。素敵なお姉さんキャラです。



(脚本:吉田伸)

作画監督:Lee Sung-jin・Kang Hyeon-guk)