遊戯王VRAINS  第6話

第6話「アイドル!! ブルーエンジェル」

「みんな!次のライブまでいい子にしてるんだぞ!」



ブルーエンジェルもスピードデュエルを始めたようです。

ボードも乗りこなしてますね。

衣装やカメラの前での言動をみると、男性向けアイドルという訳ではなく、

男女共に人気がある、お姉さん的なアイドルなのかな?



ログアウトしたのは、一人の少女。

夕日を見つめる彼女は、物思いに沈むような表情。

元気いっぱいなブルーエンジェルとは全く逆の印象です。



ブルーエンジェルの正体を突き止めた草薙。

SOLテクノロジー社セキュリティ部長、財前晃の義理の妹、財前葵、16才。

その制服は、遊作の通う高校のもの。



同じ高校に通うなら・・・。

ハノイの襲撃時に遊作がいなくなる事を不審に思う葵。

普段の仕草や言動、デュエルスタイルがブルーエンジェルと似ている事に気付く遊作。

お互いを疑い、或いは気付かずに親しくなっていく・・・。

・・・というような、スリリングな展開を期待していたのですが。

あっさりとブルーエンジェルの正体が明かされた事に驚きました。(笑)

もうちょっとこう・・・ドキドキするようなドラマも欲しかったな。



義理の妹、という事は、晃とは血が繋がってない?

両親再婚で兄妹になったのかな?

葵はいつから晃と兄妹になったのか?



草薙が言うには、

遊作が葵と知り合いになれば、SOLテクノロジーの財前から、

遊作の失われた記憶や草薙の弟の情報が得られるかもしれない、と。



やはり遊作は記憶を失っているらしく。

草薙の弟に、一体何があったのか?

これまでに「ハノイに奪われた」「暗闇から救わなければならない」

という抽象的な表現しかされていません。

弟の情報を求めている・・・という事は、草薙の側にはおらず、ハノイに囚われているのかな。



「何がって、遊作だぞ?遊作が女の子と話してるとこ想像できるか?」



草薙さん、たきつけるのが上手い。(笑)

無理だ、ありえない!と繰り返す草薙と、そこまで否定されて、やや憮然とする遊作。

VRAINSが始まってから初めてのコミカルシーンでした。

こういう息抜きの和やかなシーンが今後もあるといいな。



Aiが学校に来るのも初めてですね。

デュエル部!そんな部活があるのか。

そういえば歴代の作品の中には、デュエルを部活で行うって設定は今まで無かった気がします。



今でも島に対して「誰だっけ」は酷いな、遊作。(笑)

声の調子からして、ふざけてからかってるんじゃなくて、素で忘れてる様子。

人に対する興味関心が低そう。それとも記憶障害か何かなのか?

遊作は女の子にも恋愛にも興味なさそうにみえますが、

葵との今後の関わりで、変化が現れるのかどうか?



Aiが咄嗟に遊作の声真似(合成音声!?)をして、遊作がデュエル部に入ることに。

Aiのこういうイタズラは今後もありそうで、楽しみ。



部長の細田は理知的でいい人そう。

他人のデッキを馬鹿にしてはいけないと、ちゃんと怒ってくれました。



葵は部室でも笑顔がない。

財前の兄の計らいで、部員は優先して最新型のディスクを支給されるらしく。

それは妹の為なのか、社のディスクを宣伝する為なのか。

島を睨み付ける葵。

兄の地位によって優遇されている事が嫌なのかな?



葵は遊作の旧型ディスクとデッキに興味がある様子。

島は酷い事言ってますね。



部長から、マスターデュエルとスピードデュエルの違いについて、おさらい解説。

やや冗長になってもいいから、こういう詳しく説明するシーンがもう少しあってもいいかも。

遊作は夕日を見つめながら、葵について、何を思ったかな。

彼女の悩みにも気付いてる?



葵を出迎えるロボ。遊作の部屋のお掃除ロボよりも立派です。

ロボから「葵ちゃん」呼びされてる。家族が買い与えたのかな?

お兄様は今日も残業で帰れないと。

TVに映る兄を見て、ため息をつく葵。



ブルーエンジェルとプレイメーカーの対決について「それはない」と断言した晃。

対決などさせない、という意志の現れか?

でも、この言い方だと、前述のSOLテクノロジー社が鬼塚戦に関わった事を認めてるも同然ですね。



兄妹の通話。

葵は兄を「お兄様」と呼び、兄の言いつけには反論しようとはせず、

「はい、お兄様」と従順に従っているように見えます。



一方の晃は、ブルーエンジェルの活躍を「アイドルごっこ」だと言う。

スピードデュエルは危険だからやめろ、正体は知られてはいけない、

お前の為を思って言ってるんだ、私の立場も考えて…云々。

妹の趣味や努力は認めず、お前の為と言いつつ自分の立場を優先している。

あまり妹思いな兄には見えません。



「(私はただ、お兄様に認められたいだけ・・・。)」



ただのアイドルごっこなんかじゃなくて、これが本当の目的。

葵の気持ちに、兄は気付いていないのかな。

この兄妹の心のすれ違いが、悲劇を呼んでしまわないか、心配です。



プレイメーカーに勝てば兄に認めてもらえるハズ。

そう信じて、カメラの前でプレイメーカーに宣戦布告するブルーエンジェル。



ブルーエンジェルを利用しようと企むスペクターが彼女に近づき、

一枚のカードを渡す。

「そのカードはあなたの心の奥の扉を開け、秘められた欲望を解放する魅惑の鍵。」

幻の様に消え去るスペクター。

直後のブルーエンジェルは「私はここで何を?」と戸惑い、直前が記憶がない様子。



これは・・・洗脳?暗示?記憶が無くても、彼女の身に何か異変が??



翌日、遊作は葵に出会うが。

おはようの挨拶も、葵は笑顔がないですね。

ここまで笑顔を見せないとなると、普段は人を寄せ付けない、不機嫌そうな人に見られるかも。

ブルーエンジェルの時はあんなに元気な笑顔なのに。



葵のディスクのAIに話しかけるAi。だが、昨日とは反応が違う事で、彼女の異変にいち早く気付く。



葵は遊作がデュエル部に入った理由を尋ねる。

自分に近づく人は、兄の地位を利用したい人ばかりだと言い。



「でも、諦めて。私、兄さんにそんなに信用されてないの。」



せつない台詞ですね。

兄に信用されてない、というのは彼女の思い込みなのか?

近づく人間に釘を刺そうとしているように見えますが。

分析に優れた遊作なら、この言葉で彼女が抱える苦悩に気づいたかも。



ハノイの騎士の出現を知り、リンクヴレインズにそれぞれ向かう遊作と葵。

遊作は・・・これは校舎のベランダ?デュエル部の??

葵は校舎の屋上かな??

二人とも正体を隠しているから、人に見られてはマズイのですが。

これは大丈夫なのかな??



リンクヴレインズ内で対峙する二人。

葵のディスクにハノイのにおいを感じたAiが、

ブルーエンジェルを誘き出すメールを葵のスマホに送りつけていたのだ。

遊作も、葵との会話で異変を感じ取っていたらしく。

鬼塚の偽ハノイといい、今回の葵の異変といい、

遊作はハノイの気配を感じ取る事ができるようですね。



いよいよ注目の二人のデュエルが始まる。





BGMなしで、夕日を見つめたり、物思いに耽るような心象描写が印象的な回でした。

遊戯王ではこういうのは珍しいですね。



葵の心の闇が深そうで、心配です。

正体を隠してデュエルする理由が、抑圧された自分の解放とか、アイドルになりたいからとか、

注目されたいとかではなく、ただ兄に認められたいから、だったとは。

葵の家に両親の姿もなく、もしかして兄妹二人暮らしかな?

そこまで慕っている相手が、「義理の」兄である、としたら。

兄に対するその思いは、家族愛というより恋愛に近いかもしれないですね。

歴代の遊戯王には、それぞれにお互いを思いやる仲の良い姉弟が登場しますが、

こういうパターンは初めてかも。



葵が笑顔になれる日は来るのか?

兄に対して、家族の温もりも求めているのだとしたら、晃はそれに気付いてくれるのか?



デュエル部という設定が面白いので、遊作の学校生活の中で、

デュエル部絡みのいろいろな騒動が起こったら楽しいな。



(脚本:前川淳

作画監督:横田明美・荏原裕子)