ジャンプ読み切り感想



劇場版『遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』公開前に、

少年ジャンプ掲載の読み切りの感想を。



12年ぶりに高橋和希先生書き下ろしの遊戯王!!

「原作の最終話をつなぐ前後編のストーリー」です。



遊戯王の連載の最終回が掲載されたのが、2004年3月8日発売の週刊少年ジャンプ

なので、確かに12年ぶりですね。



前編が4月11日発売の少年ジャンプ19号。

後編が4月18日発売の少年ジャンプ20号に掲載されました。



前編は連載当時の絵柄を意識した画風で、後編は今現在の高橋先生の絵柄が出てきてる感じかな?

でも殆ど違和感なく、連載当時の雰囲気のままです!






前編



見開きのカラーページ!!

「我が目に映る王の名は・・・アテム!」



ニューロンズ計画。



厳選されたテストモニターの子供達。

卵形のギアを被っている子供達の姿が、異様です。



「被験者たちのメディカル面には細心の注意を払え!」と海馬が命じているのを見ると、

子供達を単なる「実験台」にはせずに、大事にしてくれているのが分かります。

昔の海馬は非情で冷酷な印象があったけど、今の海馬は少し成長して、大人になってきたのかな。



ニューロンズ計画の詳しい解説がありますが。

要するに、イメージを映像化して共有する装置、かな?



それが「デュエル・リンクス」の世界だと。

デュエルリンクスと言えば、もうすぐ配信予定のモバイル向けゲームのタイトルですね。



この世界では仲間と組んで集団を結成する事も可能だと。

モバイル版ゲームでも、所謂ギルドシステムみたいなグループを作るシステムがあったら面白そうだな。



攻撃力はプレーヤーの脳波・思考シグナルにより決定する。

つまり、メンタルが強い者ほど、モンスターも強くなる??

戦略的なカードゲームのデュエル・・・とは違う印象です。

精神力を使った単純なモンスターバトル・・・かな?



その世界に出現した、圧倒的な力を持つ異分子、プラナ。

仮面で顔は見えませんが、胸がある・・・。女性のようですね。

この少女がプラナの本体??






後編

海馬の前に現れた、謎の少女。

この民族的な衣装といい、相手を見通しているかのような台詞といい、

少しイシズを連想させます。



少女は、このデュエル・リンクスの世界で、冥界の住人の声を聞いたという。

その時、システムに異常が。

被験者達の電脳シグナルが未知なる意識に引き寄せられていく。

「次元上昇」・・・。これこそが、海馬が目指していたもの。



自らデュエル・リンクスの世界にアクセスする海馬。

「行くぞ!全速前進だ!」

懐かしい台詞です。(笑)



海馬のバトルシップも、勿論、ブルーアイズ型!



高次元へと昇華した先に、奴がいる!という。

その先に行くのは危険だと忠告するプラナ。

行く手を阻むプラナの流星方界器デューザを、

海馬の青眼の白龍が粉砕する。



海馬はプラナの正体が、あの少女だと見抜いていた。

「このアバター、スタイル良くて気に入ってたのに・・・」

こういうアバターの好みに少女の女の子らしさが出ていて、かわいい。



例え果て無き闇でも、闇に染まろうとも、奴と再び対峙し、死せる王にとどめも刺す。

それが海馬の望みであった。

だが。

ブルーアイズが崩壊し、海馬の瞳に映ったのは、女性の姿!!



兄の危機を知ったモクバが電源を落とし、海馬は現実に戻される。



少女を「セラ」と呼び、話しかける謎の青年。







謎を呼ぶ展開です。

この少女セラと青年の関係は?

二人は何を企んでいるのか?



そして、一命を取り留めた海馬。

このお話を見る限り、闇遊戯=アテムとの決着に、執念を燃やしているようです。

この大がかりなデュエル・リンクスのシステムを開発したのも、その為。

アテムと決着をつける為なら、命をも厭わない覚悟。



この執着が、とても心配です。

ここでは兄を思う弟・モクバと、謎の女性(おそらくはキサラ)によって救われましたが。

この続きが劇場版のストーリーだとしたら、海馬は再び危険な事をするのかな?



思い返せば、バトルシティでの海馬も、闇遊戯との決着をつけるのが目的でした。

そこには、今は亡き虐待養父・剛三郎への憎しみがあった訳ですが・・・。



戦いの儀に海馬は立ち会っていません。

だからこそ、いつの間にか居なくなったライバルに、執着するのも分かる気がします。



その執着から海馬を救うには・・・。

これが、今の武藤遊戯(表遊戯)の役目になるのかな?

何とか、海馬が納得出来て、救われる結末になるといいな。



それと、キサラのシルエットが今回登場したのが、個人的に嬉しかったです!!

キサラはあくまで古代編のキャラ。

今の海馬瀬人とは関係ない!という主張の方が時々いて。

確かに現代の場面にはキサラは登場しなかったし、青眼との関係を暗示させるシーンだけで、

作中で直接的な言及はされていませんでしたが・・・。



今回の書き下ろしで、青眼には確かにキサラの魂が宿っている!!と確信が持てました。

彼女の愛は、今も海馬の側にある。

古代編の神官セトとキサラのラブロマンスが大好きなので、

こういう繫がりがハッキリと分かる描写があるのは、とても嬉しいです。