遊戯王ARC-V  第91話

第91話「めぐりあう運命」





続く遊矢とバレットのデュエル。

遊矢のオッドアイズとダークリベリオンは動きを封じられ、

更に、遊矢自身にも鎖が巻かれ、

マジック・トラップの発動と召喚を一切行えない状態に。



柚子の居場所を吐けと迫るバレットを、遊矢は拒否する。

ならば吐かせるまで締め上げてやると、デュエルを続行するバレットが、

ビーストボーグ・ウルフ・ケンプファー融合召喚

効果ダメージとバトルで遊矢のLPを削り、

その度に攻撃力を下げられてしまうオッドアイズとダークリベリオン



零羅とセレナに、オベリスクフォースが迫ったその時、素良が駆けつけ、

デストーイでオベリスクフォースを倒す。

そこにユーリが現れ、裏切り者のセレナを逮捕すると言う。

素良がデュエルを受けようとしたその時、ユーゴが。



ユーリとユーゴのデュエルが始まる。

ユーゴが早速、クリアウィングをシンクロ召喚

続くユーリも、融合のカードを引き当て、

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンを融合召喚する。



四体のドラゴンが揃った時、ユーゴ、ユーリ、そして遊矢に異変が!







各陣営入り乱れて、複雑な事態になってきました。

セレナをめぐる戦いに、ユーリとユーゴまで現れて・・・。

こんな時に四つの次元の、因縁ありげな四人の遊矢が集結し、

ドラゴンが共鳴してしまう。

先の展開が読めない厄介な状態です。



バレットは、セレナ奪還だけでなく、柚子の確保も命じられていた。

柚子やランサーズの情報は、デニスを通じて全て知られている。

デニスの裏切りが痛い所です。



このピンチにも、柚子とセレナを守り抜く!と言う遊矢。

昔に比べて、遊矢は強く逞しくなったな、と思いました。

追い詰められてメソメソしていた頃の遊矢とは、もう別人です。



零羅の前に歩み寄るオベリスクフォースを見て、またも過去のトラウマが蘇り、

激しい呼吸を繰り返す零羅。

忘れたかったであろう、辛い記憶が、回想シーンで蘇ります。

残虐なシーンは一切登場せず、ただ怯える零羅の視点で映る戦場の景色が、

その恐怖を物語っています。



将来的に海外でも放送するとなると、表現規制の厳しい海外では、

暴力的で残酷なシーンはカットされてしまう。

それを考えると、安易に残酷な場面を直接描かずに、

心理描写でその残忍性を演出するこのやり方は、上手いと思いました。



過去を思い出した零羅は、「怖がっちゃ、ダメだ・・」と自分に言い聞かせ。

ジャックの言葉を、兄の前で語った決意を思い出し。

果敢に立ち向かおうとしています。

零羅が恐怖を乗り越えるには、過去の記憶と向かい合う必要があったんですね。



その時、セレナは「もう・・いい・・。十分だ、零羅・・。」と、零羅を止める。

「これ以上、私の為に、お前と遊矢が傷つくのを見ていられない。」

この状況で、ただ見ているしか出来ないセレナは、悔しい思いをしていたのでしょう。

デュエル戦士である彼女にとって、自分で戦えない事が、一番辛いはず。



私も戦う、と言いながら、立ち上がる事すら出来ない。

あの神経ガスの効果は、いつになったら切れるのか??

遂に、零羅が泣き出してしまう・・・。



駆けつけた素良が、いきなりモンスターを出してます。

デュエルしていた訳じゃないから、乱入ペナルティもなしですね。



助けに現れた素良を警戒するセレナ。

二人が再会したのは、バトルロイヤル以来。

あの時は、素良は黒咲をデュエルで倒し、セレナを追ってきたアカデミアの手先だった。

素良を信用できないと拒むのも、無理はありません。

「僕は・・僕は・・。君達の味方だ!」

ここで素良が、味方だとようやく宣言してくれました。

セレナは、素良のこの決意を受け入れてくれるかな?



「へぇ〜、それじゃあキミはプロフェッサーを裏切ったって事?」

こんな時に、ユーリが!!

遊矢とユーリ、初対面です。

ユーリは、遊矢に対して無関心な様子。

そもそも、ユーリは遊矢に関する情報をあまり持っていません。

遊矢の方も、存在は予想していたものの、ユーリの事をあまり知らない。



ユーリを見て舌打ちしたバレットは、ユーリの事を知ってたのかな?

素良が加勢に現れ、オベリスクフォースがいなくなっても、

セレナを一人で連れ帰る自信があったのか?

それとも・・・。



プロフェッサーに裏切る事が許されると思っているのか?と、

素良とセレナを責めるユーリ。

ユーリから見たら、素良だけでなく、セレナも裏切り者なんですね。

「プロフェッサーに盾突くなんて、ありえないし。」

デニスやバレット同様に、ユーリがプロフェッサーの命令には忠実に従うのは、何故なのか?

アカデミアで育った者には、それが当然だから?



「という訳で、二人とも逮捕します。」

ユーリの背後には、既にオベリスクフォースが待機していた。



「さて、ただ捕まえるだけじゃつまらないからさ、

 ちょっと遊ばない?」



リンを浚う時も、瑠璃を浚う時も、彼女達とデュエルしたユーリ。

柚子を追いかける時もデュエルしていました。

女の子を捕まえる時はデュエルするのが、ユーリの趣味なのか?

怯える相手をデュエルで追い詰めるのが好きな、残虐な性格?

リンも瑠璃も柚子も、勇敢にユーリに立ち向かってきたから、

それをセレナにも期待していたのか?



ユーリがセレナと会話するのも、これが初めてですね。

他次元の遊矢似と柚子似はそれぞれ仲が良いのに、

この融合次元の二人だけは違っています。

同じアカデミアに居ながら隔離さえれ、互いの存在すら知らなかった二人。

出会ってみて、お互い相手をどう思ったかな・・・。



浚ってきたリンも瑠璃も、自分と同じ顔の者と仲が良く。

ならば、融合次元の少女にも興味を持ちそうですが。

プロフェッサーがリン・瑠璃・柚子の捕獲をユーリに命じ、セレナ奪還を命じなかった事、

これまで同じ次元にいたのに、セレナと出会う事が無かった事を、

ユーリ自身は疑問に思わないのか?



「クハハッ!!・・・って、無理ィ〜?

 何か立ち上がれそうにないみたいだけど。」

「キミの場合、逮捕じゃなくて処刑になっちゃうかもしれないけどねぇ。 

 連れて帰るの面倒だし。」



ユーリのこのふざけてバカにしたような口調が、忌々しい。(笑)



「見つけたぜ!ニヤけ野郎!」

ユーゴがユーリをニヤけ野郎と呼んでるのが面白い。

「またでたよ。ホントしつこいね。」

追われるユーリも飽き飽きという感じ。

熱いユーゴと、それを冷笑でかわすユーリと、二人の温度差のあるやり取りが楽しい。



リンを浚った事を責められても「あれ、仕事だから。」とあっさり答えるユーリには、

やはり罪悪感は無さそうです。



セレナがユーゴに負けた事を思い出し、急にユーゴにデュエルを持ちかけるユーリ。

セレナとデュエル出来なくても、セレナを負かしたユーゴを倒せばいい、と考えたのかな?



素良の腕を咬み、放さないハウンドドッグのせいで、素良はどのデュエルにも加勢出来ず。

ユーリも連れてきたオベリスクフォースに、余計な手出しはしなよう命じる。

ユーゴとガチで勝負したいらしい。



「セレナは僕が連れて帰るんだから。そこで大人しく待ってて。」

陽気な口調のユーリ。

完全に勝つ気でいます。



今更ですが、四人の遊矢似の名前が凝ってますね。

既にWikiなどにも書かれている事ですが。

 遊矢(YUYA

 ユート(UTE)

 ユーゴ(HUGO)

 ユーリ(JOERI)

四人の名前は同じ「ゆ」の音で始まりますが、デュエル開始時のVS.表記では頭文字が全員違います。

その四人の名前を並べると「YUHJO」で「友情」となる。

これが偶然ではないとしたら、ホントによく考えられた上手いネーミングです。



ユーゴがDホイールに乗らず、スタンディングデュエルをするのは、これが初めてですね。

同じスタンディングのユート相手には、一方的にDホイールで駆け回ってましたが。

この狭い廃墟の地下鉄では、流石にDホイールは無理そうです。

ヘルメットを被ったまま、というのも珍しい。



クリアウィングの登場に、反応を示すオッドアイズとダークリベリオン

そして遊矢の目が赤い瞳に。

ユーゴとユーリの顔に、焦りがみえる。

ドラゴン達の共鳴に、反応しているようです。



ユーリの融合召喚も初披露。

素良、柚子、セレナとも違って、融合召喚のポーズは、

両手の手の平を合わせる形です。



ユーリのエース、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンも登場。

食虫植物がモチーフかな?

複数の口を持ち、それぞれの口から牙と涎が出ています。

何とも不気味でグロテスクなデザインです。



とうとう、この場に四体のドラゴンが揃ってしまう。

そして、目が光り出すユーゴとユーリ。

遊矢の中のユートまでも。

これは以前の暴走状態か?

遊矢は赤い瞳で、雄叫びを上げる!



遊矢似達のシンクロや暴走や次元移動は、それぞれのドラゴンの意志、だとしたら。

ユーゴのクリアウィングと、ユーリのスターヴ・ヴェノムも、仲が悪いのかな・・・。

遊矢のオッドアイズとユートのダークリベリオンの組み合わせでは、暴走は起きず。

遊矢だけが二体を同時に操る事ができ。

遊矢がユートを吸収する事が出来たのは?



ドラゴンの意志というより、ドラゴンを操る持ち主が、相手に対して敵意があるかないか?

が暴走の引き金になっているのか?

イマイチ、暴走を起こす条件が分かりません。



地上に戻ったシンジ達が、革命を開始する。

黒咲は、零羅達の元には行かずに、単独行動?

一人でアカデミアを探してます。

零羅の元へ行けば、自然とアカデミアとも出会えるのに・・・。



クロウは子供達と、柚子、セレナ、遊矢を探し。

遊矢達が苦戦しているようなら加勢するつもりです。

やはり、シンジの革命の方は手伝わないのかな?

クロウと一緒に戦う!と言うタナーとフランクに、デコピンするアマンダ。

デュエルディスクも無いのに、何いってんの!と叱るアマンダは、

子供の自分達が危険な事をしていはいけないと、ちゃんとわきまえているようです。

しっかり者ですね。



柚子を探しながら、零羅の元へ急ぐ権現坂と沢渡、徳松。

月影も零羅の元へ急ぐ。



仲間達が続々と地上に出て、零羅を目指しますが。

遊矢達の危機に、仲間達は間に合うのか??



ロジェのセキュリティは、アカデミアの迎撃で、地下の異変には手が回らない。

柚子・セレナ争奪戦で、ロジェが遅れをとってますね。

このまま、アカデミアか、もしくはシンジ達コモンズの革命で打ち倒されてしまうのか?



柚子はブレスレットの反応を頼りに、遊矢の元を目指す。

遊矢の接近や異変を知らせる、遊矢探知機のブレスレット。

なるほど、その反応を辿れば、遊矢の所へ行けるはず!

しかし・・・・。

今あの場所には、ユーゴとユーリも集結しています。

もしも柚子が辿り着いてしまったら、遊矢・ユーゴ・ユーリの内、誰か二人が飛ばされてしまう??



この状況に似たような場面が、以前ありました。

柚子が到着する前に、ユーゴとユーリのデュエルに決着がついてしまったら、

ユートの時と同じように、敗北した方が遊矢に吸収されてしまうのか??



同じ頃、同じように点滅を繰り返すセレナのブレスレット。

セレナのブレスレットには、遊矢似を飛ばす力はありませんが、

遊矢達の異変を知らせる機能は同じようです。



このブレスレットと、遊矢達との関係は一体・・・?



作監:君野敏)

(脚本:上代務