遊戯王ARC-V  第78話

第78話「革命の嵐」



歪んだ笑顔で「美しい!!」と叫ぶセルゲイ。

デュエルに勝利し、デュエルパレスに戻ってきたセルゲイは、

恍惚とした表情で無抵抗なままセキュリティに拘束される。



次の対戦は遊矢対シンジ。

敗者は切り捨てられる。

柚子の犠牲を悔やむなら、革命を起こし、この社会を変えるしかないとシンジは言う。



先攻のシンジが攻撃力200の必中のピンを召喚。

後攻の遊矢はペンデュラム召喚で二体のモンスターを呼び、

一気に決着をつけようとするが、シンジは永続トラップを使い、バトルフェイズを強制終了させてしまう。



今回のデュエルでも観衆に呼びかけ、コモンズを立ち上がらせようとするシンジ。

柚子の安否が気になる遊矢は、早くデュエルを終わらせようと焦るあまり、

デュエルへの集中力を欠いてしまう。



その頃、柚子を捜索するセキュリティの目を逃れ、気を失ったまま横たえられた柚子。

その場を去る素良の姿が。



シンジがB・F 霊弓のアズサをシンクロ召喚

効果ダメージとバトルで、遊矢のLPを削り、

さらに、手札のモンスター効果で大ダメージを与えて、勝負を決めようとするが。



遊矢のDホイールを追いかけ、遊矢の名を呼ぶ素良。

その手に持つ柚子のヘルメットを指さし、柚子の無事を伝える。



柚子の無事を知った遊矢は、集中力を取り戻す。

アクションカードで効果ダメージを回避し、

続くターンで刻剣の魔術師をペンデュラム召喚。

霊弓のアズサをバトルで破壊する。

バトルフェイズを強制終了させるトラップを、シンジはもう使えない。

果たして勝負の行方は。







とにかく柚子が無事で良かった!

この遊矢と柚子のピンチを救ったのが、素良というのも、意外でした。

素良にとって、柚子は大事な弟子ですから、助けるのも分かりますが。

友情よりも大切なものがある!と言い、遊矢と別れたあの素良が、今は遊矢の為に動いている!

アカデミアから離反したのかな??

遊矢とのデュエルの後、素良に何があったのか?

もしも遊矢達に味方してくれるなら、柚子をアカデミアには渡さず、守ってくれるかな。



柚子の死を覚悟したユーゴは泣きながら決意する。

「後は任せろ!柚子の遺志は俺が継いでやるからよ!」

あの状況を見れば、死んだと思われても仕方がありません。

残酷な現実をすぐに受け入れられるのは、厳しい環境で育ってきたユーゴだから、なのか。



シンジはかなりきつい事を遊矢に言ってます。

柚子の安否が気になる遊矢の気持ちも、よく分かっているとは思いますが。

大切な人が歪んだ社会の犠牲になるのを、今初めて目の当たりにした遊矢と、

これまでも多くの犠牲を経験してきたシンジとでは、そう簡単には分かり合えないのかもしれません。



観客を扇動するシンジが「俺が先頭に立ってやる!だから立ち上がるんだ!この俺と!」

と呼びかけてます。

革命のリーダーになる覚悟が、シンジにはあるようです。

しかし、革命がもしも失敗すれば、犠牲になった人々から、お前のせいで!と恨みを買い、

成功したとしても、すぐに理想的な社会が実現するはずはなく、

統制を失い混乱した社会の中で、革命を後悔した人々に罵られる可能性もあります。

そういう事も全部覚悟した上での、革命なのか?と。少し心配になります。



セレナは観戦しながら「集中しきれてない。」と、遊矢の焦りを見抜いてます。

冷静にそれを見抜けるのは、彼女が戦士だから、かな。



霊弓のアズサで遊矢に効果ダメージを与えるシンジが、

一撃ごとに、コモンズの恨みをぶつけてきます。

しかし、対戦相手の遊矢はシンジ達が憎むトップスではない。

その遊矢に怒りをぶつけるのは、どうなんだろう・・・?

対戦相手がトップス出身者、もしくはトップスの保護を受けている者なら、

観客の怒りや共感を得られやすいと思いますが。



反撃を始めた遊矢に、今頃本気になっても遅いんだよ、とシンジは言いますが。

この言葉は皮肉と言うより、遊矢に対して僅かに同情しているようにも感じました。

本当は遊矢を、革命を起こすための踏み台になんかしたくないのだと思います。





追撃のダートの効果発動時のシンジのアクションから、

Dホイール後方からのカメラワーク、

遊矢がアクションカードを取る構図がかっこいい。



作監:門智昭・小島えり・馬場一樹)

(脚本:福嶋幸典)