遊戯王ARC-V  第64話

第64話「デュエルキング 『ジャック・アトラス』」





フレンドシップカップ前夜祭。

柚子を乗せてDホイールを飛ばし、スタジアムに向かうユーゴ。

正式な出場者の自分達は少し位スピードを出しすぎても、

セキュリティに捕まる事はない、とユーゴは言ってます。

フレンドシップカップ出場者には特権がある?



ユーゴと柚子の出現の知ったロジェは、ここでは逮捕の指示を出さず。

エキシビションが終わった後に逮捕するのか、それとも、大会に出場させ、

敗北した所で捕らえて、コモンズの見せしめとするのか?

ロジェの背後に、片目を赤く光らせた大男の影が。

彼は何者?ロジェが仕込んだ大会出場者か?



シティの中心にそびえ立つライディングデュエル用の巨大なスタジアム、デュエルパレス。

20万人以上の大観衆を前に、司会のメリッサ・クレールが会場を盛り上げる。



赤いライディングスーツに身を包み、控え室で一人デッキを見つめる遊矢。

ランサーズの仲間達とは引き離されてしまった様子。

遊矢は仲間がどこに連れ行かれたのかを知らない。



これも評議会の指示なのか?

部屋も別々らしく。

お互い連絡も取り合えない?それぞれ監視下におかれているのか?



評議会が言うには、

フレンドシップカップ出場者は例え脱獄犯であろうと英雄。

勝ち続けている限りは、客人として大切にもてなすと。



この「勝ち続けている限りは」という言葉が気になります。

議長がボルドーのこの言葉だけを重ねて居る所が、意味深に思えます。

勝っている間は客人、だとすると、一度でも負けたらどうなるのか?



遊矢が思い出すのは、別れ際にクロウの言った言葉。

「裏切り者のジャック・アトラスをぶっ倒してやれ!」



裏切り者のジャック・アトラス?

前回の台詞でもそうですが、やはりクロウはジャックを嫌っている?

裏切り者とは、どういう意味なのか?

コモンズからキングに成り上がりながら、コモンズを顧みず、

コモンズ差別の続く社会を変えなかった事を怒っているのか?

それとも、過去に二人の間に何かあったのか?



遊矢は「裏切り者」と言うクロウの言葉が気になっていた。

側にいるドアボーイ(サム)に、ジャックについて尋ねるが、

目を逸らしてなかなか答えてくれない。

皆の憧れであるはずなのに、少年はなぜ言いづらそうにするのか?



少年の様子に、俺と話さないように言われてる?とか、

これから戦う相手に言いづらいよね、とか

ゴメンやっぱり言いにくそうだねと、気遣いながら、

ジャックに関する情報を聞き出そうとしています。

こういう気遣い方は遊矢らしいですね。



少年の話によれば、ジャックは三年前のフレンドシップカップで、

コモンズ出身として初めて遊勝し、それ以来キングの座に君臨する絶対王者

その振る舞いや言動は史上最強と呼ぶに相応しいデュエリストだと。

しかし、ジャックについて語る少年の様子は嬉しそうには見えず。



この少年はジャックのファンではないのか?

遊矢相手だから言いにくそうなのか?

ジャックは皆の憧れのスターだと思いますが、反対に、クロウの様に快く思わない者も多いのか?



デュエルパレスに到着したユーゴは大はしゃぎ。

ジャックコールが巻き起こる中、対戦者の遊矢が登場する。

遊矢の名が呼ばれ、会場を疾走する赤いDホイールを見て、信じられない様子の柚子。

だが、柚子のブレスレットが点滅し始め。

その反応に、彼が遊矢だと柚子は確信する。

自然と涙が流れる柚子・・・。



遊矢がDホイールに乗るのは初めての様子。危なげに走らせてます。

初心者でも大丈夫なのかな?一応、オートパイロットモードはありますが。

誰でも簡単に乗りこなせる機能が付いているのかもしれません。

それなら初心者の柚子やセレナも乗りこなせるかな?



ブレスレットのこの反応の仕方は初めてですね。

いきなり光って相手を飛ばさず、点滅だけしています。

ここでは遊矢もユーゴも飛ばされいません。

距離を保てばブレスレットは作用せずに済むのかな?

ブレスレットが効果を発動するにはいろいろ条件がありそうです。



そして、柚子のこの反応。

柚子はこの次元に来てから、遊矢の消息を知りません。

遊矢がこの次元に来ている事すら知らなかった訳ですから。

自分を探しに来てくれたと、理解してくれてるかな?

遊矢を一目見ただけで、涙が零れるほど嬉しい柚子ちゃん。

どれ程遊矢に会いたがっていたのかが分かります。



遊矢の方は柚子に気づいておらず。

直接再会できる時が早く来れば良いのですが。

再会できたら、ユーゴの様に熱い抱擁で抱きしめて、

今度こそお互いの気持ちを素直に伝えられる様になって欲しい。

いつも側にいて気づかなかった、お互いの存在の大切さを、

幼馴染み故の気恥ずかしさで伝えられなかった想いを。



ユーゴはジャックの対戦相手となった遊矢に同情を示す。

あれはキングへの生け贄だと。

このエキシビションはキングの強さを思い知らせる為のもの。

前夜祭では毎年、ジャックが対戦相手を完膚なきまでに叩きのめし、

ここまで登ってこいと大会参加者達を煽るのだ。



何気に柚子ちゃんが新衣装です!

ヒロインの衣装が替わるのは、見ていて楽しい。

何を着ても可愛いですね、柚子ちゃん。

これはライディングデュエル用のライダースーツかな?

リンちゃんのものを借りたのでしょうか?

パーツのピンクと髪色が合ってます。



そして、派手な演出で登場するジャック。

「キングは一人、この俺だ!」



この登場シーンは!!

遊戯王5D's第1話の名場面!!

BGMこそ違いますが、ほぼ同じです!!

5D's視聴者は大興奮ですね!これは嬉しい!



「皆に尋ねる。今夜、俺は何ターンでコイツを倒す!?」

「キングのデュエルはエンターテイメントでなければならない!」

「ターン1、先攻を取るのはこの俺だ!その幕開けに続き、

 ターン2、相手にも十分見せ場を与え、

 ターン3、最後はそれを上回る圧倒的な力の差を見せつける!」



3ターンで決着を付けると宣言するジャック。

ジャックのエンターテイメントと言う言葉が気になる遊矢。

ジャックの圧勝を信じるジャックファンのユーゴ。

お手並み拝見と高みの見物の評議会。

いよいよ二人のデュエルが始まる。



ここでフィールド魔法を発動し。アクションフィールド、クロスオーバーアクセルが展開。

対アカデミアの為のランサーズの戦術として、

零児がアクションフィールドの導入を評議会に要望したのだ。



ライディングデュエルでアクションデュエル???

ユーゴとデュエルチェイサーズのデュエルでは、

スピードワールド ネオを使用していたので、

ライディングとアクション、両方が混在したデュエルは不可能かと思ったのですが。



この二つを混在させた環境で、どうデュエルを見せていくのか、気になりました。

アクションカードは一応、手の届く場所に配置されているのかな?

ライディングテクニックを駆使しての、アクションカードの争奪戦は面白そうです。

どうせなら、走行コースも起伏に富んだり、障害物ありの複雑なコースにしたら面白そうですが。

それだとライディングデュエル初心者のランサーズが不利かな?

いつか、そういうデュエルも見てみたいですね。



デュエルはオートパイロット。

第一コーナーを制した方が先攻という、5D'sではお馴染みのルールです。



先攻のジャックがレッド・ワイバーンシンクロ召喚

後攻の遊矢も、ペンデュラム召喚を披露し、

ルーンアイズを融合召喚、さらにダークリベリオンをエクシーズ召喚する。



遊矢のペンデュラム召喚に、観客も大興奮。

メリッサは以前にセントラルパークでスクープしているので、彼女が見るのは二度目ですね。

この次元に存在しなかった、ペンデュラム召喚、エクシーズ召喚、そしてアクションフィールド。

これらのデュエルの進化系は、この次元に何をもたらすのか?



ユーゴがペンデュラム召喚を見るのは、はじめてかな?

柚子から説明を受けていたかもしれませんが。

そして遊矢が召喚したダークリベリオンをみて「あれは、あいつの・・」と、

あの時戦ったエクシーズ使い(ユート)のドラゴンだと気づいたようです。



ジャックはレッド・ワイバーンの効果でルーンアイズを破壊しようとするが、

遊矢はアクションカードでこれを回避。

効果を使って攻撃力を上げた遊矢のダークリベリオンがレッド・ワイバーンを破壊する。

続くルーンアイズのダイレクトアタックを、アクションカードで無効化し、敗北を免れるジャック。

早速アクションカードを使いこなすジャックに、観客からは賞賛の声があがる。

二回目のルーンアイズの攻撃も、トラップで防ぎ、場に二体のモンスターを蘇らせ、

さらにLPを回復させた。



「お前も口にしたな。エンタメデュエルと。

 だが、お前のデュエルは独りよがりに過ぎない。」

 エンターテイメントには程遠い!」



ジャックの反撃のターンが始まる。

ジャックがレッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライトをシンクロ召喚

スカーライトの効果で遊矢の場の二体のドラゴンは破壊され、

そのままスカーライトのダイレクトアタックを受け、遊矢は敗北してしまう。

衝撃で転倒し、派手に吹き飛ばされる遊矢は、果たして無事なのか?









デュエル開始直前は、俺のエンタメを見せてやる!と意気込んでいた遊矢ですが。

結局今回は反撃のエンタメモードを披露する間もなく敗北してしまいました。

さらに、お前のエンタメは独りよがりだ、などとジャックに言われてしまいます。



確かに、MCS(舞網チャンピオンシップ)前の序盤の頃の遊矢のエンタメは独りよがりに見えました。

あの頃の遊矢は、対戦相手の事はあまり考えていない様に思えます。

しかし、MCSの沢渡戦では互いに全力を尽くす事で観客を盛り上げ、

楽しいデュエルが出来ると実感したはずです。

この辺りから遊矢のエンタメが変わってきたかな?と思います。

逆鱗化、ユートが託した「デュエルで笑顔を」の思い、敵となった素良とのデュエル。

そして送り出してくれた洋子の言葉で、対戦相手も笑顔にしなくてはいけないと理解して。



しかし、今回は本来の遊矢のエンタメを披露する事が出来ず。

しかも、遊矢の本気のエンタメを見ていないジャックに批判されてしまうとは。

まだ慣れないライディングデュエルだから仕方ない所もありますが。

こんな状況でもエンタメが出来る程、遊矢はまた精神的にも技術的にも未熟という事でしょうか。



対するジャックも、遊矢のエンタメをなぜ独りよがりだと言ったのか?

デュエルで相手ターンに見せ場を用意してやるのが、

ジャックなりの王者としての気遣い、という事でしょうか。

そこまで計算できていないから、遊矢のデュエルが独りよがり、だと?



ジャックの言うエンタメと、遊矢が目指すエンタメとは、また違うものなのかもしれません。

対戦相手の事を考えた上で、観客と一体となって会場を盛り上げる事こそが、

真のエンタメかな・・・と個人的には思うのですが。

まだ完成していない、発展途上の遊矢のエンタメデュエル。

ジャックとのデュエルを経て、この後どんな影響を受け、どう進化していくのか?

最終的に行き着く、誰とも似ていない、遊矢独自のエンタメがどんなものになっていくのか?

その辺りも楽しみに見守りたいと思います。







5D's視聴者がどうしても考えてしまうのが、5D'sのジャックとの比較とその違い。

このARC-Vのジャックは、演出的にみても、どうも5D's初期のジャックと似ているようです。

傲慢にも思える言動、王者としてのプライド、尊大な態度。

5D'sのあのジャックは、幼馴染みとの絆を自ら断ちきり、孤高の王者たろうとした結果であり、

しかし一方で、遠くサテライトを見つけて続け、無意識に何かを求めていたのを思い出します。

果たして、ARC-Vのこのジャックは何を思っているのか?

彼には親友との絆はあったのか?キングとなった今、何を考えて、何を求めているのか?

OPのジャックが厳しい表情で二体のドラゴンを見つめているのは、何を意味しているのか・・・?



ジャックのエースモンスターは、新しいレッドデーモンズです。

今回登場した、レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト。

片方の角が折れ、傷を負っているかのような翼の模様があります。



(これは漫画版5D'sの最終回で、遊星がジャックのレッドデーモンズを

ジャンク・ウォリアーで撃破した時の傷らしく。

漫画版とアニメARC-Vとの関係性については「パラレル」。

という情報がツイッターにありました。

ジャンプビクトリーカーニバル 2015のアニメステージにおいて、

マスター赤馬さんから明かされた情報、という事です。

全ての世界がパラレルで、どこかで繋がっている、と考えると楽しいですね。)



ユーゴがシリアスに語る時の低い声が、ユートの声に似ている気がしました。

やはり声優さんが双子だと声も似ているのかな?

ユーゴ役の高木心平さんがやや高めで荒っぽい演技、ユート役の高木万平さんが低く落ち着いた演技で、

キャラに応じた演技の違いで声も違って聞こえる気がします。





作監:Lee Sung-jin・Choe Byeong-hui)

(脚本:上代務