遊戯王ARC-V  第63話

第63話「捕獲者の王『ゴヨウ・キング』」





収容所から脱出する遊矢達。

ダクトの中を進み、辿り着いた収容所の屋上で、遊矢達を待ち受けていたのは、

脱獄取り締まり専門のスペシャルチーム、捕縛隊だった。



捕縛隊三人を相手に、沢渡がデュエルを始める。

先攻の捕縛隊がゴヨウ・ディフェンダーシンクロ召喚

その効果でさらに二体のゴヨウ・ディフェンダー特殊召喚される。



沢渡が召喚したサッシー・ルーキーで攻撃を仕掛けるが、

攻撃力を上げたゴヨウ・ディフェンダーの返り討ちにあい、破壊は免れるもののダメージを受けてしまう。



「何がお上の力だ!パパに言いつけてとっちめてやる!」

相変わらずパパの名を出す沢渡です。(笑)

自分の実力を示す場以外では、劣勢の時に父親の権力に頼る事を恥だとは思っていない所が、面白い。

もはや口癖なんでしょうね。



二人目の捕縛隊がさらに三体のゴヨウ・ディフェンダー特殊召喚するが、

このターンは攻撃できず、ターンエンド。

追われる遊矢達は屋上からダイブし、遊矢の召喚したトランポリンクスで受け止め地上に着地する。



遊矢が乱入ペナルティーでダメージを受けてます。

MCS限定のルールかと思いましたが、零児が改良したディスクだからなのか、

乱入ペナルティーはここにもあるんですね。

デュエル開始時に遊矢も参戦していれば、このダメージは回避できた?



更に追ってくる捕縛隊三人目が、特殊召喚したゴヨウ・ディフェンダーを使い、

ゴヨウ・キングをシンクロ召喚

攻撃力を上げたゴヨウ・キングの攻撃に、遊矢はトラップでトランポリンクスを守備表示にし、

ダメージを回避するが、ゴヨウ・キングの効果により奪われたサッシー・ルーキーの

ダイレクトアタックを受けてしまう。



デュエルチェイサーが使っていたゴヨウ・プレデターも、

今回の捕縛隊が使ったゴヨウ・キングも、相手のモンスターを奪う効果があるようです。

犯人を捕まえる、というテーマに合わせた効果ですね。



追われる遊矢達の前に現れたのは権現坂だった。

乱入ペナルティーのダメージを受けながら、

攻撃対象を自身に限定する効果も持つジシャQ二体を揃える事で、相手の攻撃を封じる。



この戦術、5D'sで龍亞が使った、二体のD・マグネンUによるマグネロックを思い出させます。

こちらも磁石がモチーフですね。



だが、二体のジシャQはゴヨウ・キングの効果で奪われてしまう。

手も足も出ない権現坂。

一行が追い詰められた時、黒咲隼が現れ、同様に乱入ペナルティーを受けながら加勢する。

速攻魔法二枚を使い、奪われたモンスター三体を鳥獣族に変え、それを素材に

RR-ライズ・ファルコンをエクシーズ召喚。



レベルを持たないエクシーズモンスターのライズ・ファルコンはゴヨウ・キングに奪われる事はない。

「なんだと!?レベルがないとは、レベルゼロという意味ではないのか!」

勝鬨と同じ事を言ってますね。(笑)

これがエクシーズのメリットであり、エクシーズを知らない者にとっては衝撃的な事実でもあり、

様々な召喚法が入り乱れるこのARC-Vの世界観を視聴者にアピールする場面です。



相手の場の特殊召喚されたモンスターの数だけ攻撃力を上げたライズ・ファルコンの攻撃で、

捕縛隊三人の場のモンスターを全滅させ、勝利する。



デニスに先導され、クロウ達とも合流。

クロウ「遊矢、お前まで来ちまうとはな。」



クロウの当初の脱出計画には、遊矢は入ってはいなかったのか。

そもそもセキュリティに追われていた遊矢達を匿っただけで、

収容所送りにされる羽目になった訳だし、

リスクを冒してまで遊矢を脱出させる義理は確かにないのですが。

問い詰める権現坂に脱獄を打ち明けたのも、

混乱に乗じて付いてくるなら追い返しはしない、という感じかな。



シンジ達の意志も固い。

コモンズが社会をひっくり返せば、こんな収容所などぶっ潰してやる!と言ってます。

社会のコモンズに対する差別に、強い怒りを感じている様です。

しかし、社会をひっくり返す、とは?

今の所、コモンズが成り上がる手段はフレンドシップカップしかないようですが・・・。

現キングのジャックもコモンズ出身ですが、彼だけでは社会を変えられない?



待ち合わせの場所で、シンジ達の仲間が手引きしてくれるはずだったが。

仲間はセキュリティの手に落ち、

一行の前に治安維持局の長官、ジャン・ミシェル・ロジェが立ちふさがる。

その時、上空からヘリが駆けつけ、

彼らの身柄は行政評議会が引き受けると言う。

彼らはシティで騒乱を起こす不穏分子、セキュリティの手で徹底して調べる必要があると主張するロジェ。

だが、治安維持局は評議会の決定には逆らえないのだ。



評議会のメンバーらしき五人、

黄色い帽子のゲール、青い帽子の婦人アスール、丸顔のグレイ、面長のボルドー

そして白い衣装の老人が議長のホワイト・タキ。

議長は人の良さそうな穏やかな顔をしてますが、果たして何を考えているのか。



評議会の場で、遊矢達を不穏分子だと主張するロジェ。

未知の召喚法を操る彼らがいかなる目的を持ってシティに現れたのか、

それを調べる為に捕らえたとロジェは言うが。



この次元に騒乱を起こしに来たんじゃないと反論する遊矢。

そこに、零羅と月影を従えて零児が現れる。



零児の姿を見たセレナは「やはり無事だったか」と、さほど驚いてはいません。

月影の姿を見た時から、零児の無事を確信していた?



零児はシンクロ次元に来た目的を語る。

クロウや徳松にも、全ての事情が打ち明けられる。

評議会は次元戦争やランサーズの事も全て零児から聴いていると言う。



シンクロ次元に着いて間もないのに、この短期間に評議会の信用を得るまでになっている零児。

一体どうやって?セキュリティに捕まる事なく評議会に取り入ることができたのか?

この次元に来る前から、準備をしてあったのか?

遊矢達がはぐれたのも、もしかしたら零児の仕業?

遊矢達をセキュリティに追わせ、抵抗する過程で彼らの実力を示そうと?



ロジェは、次元を超えてきた遊矢達の目的がこの次元の侵略てはないか?と疑いを掛ける。

それに対し、評議会は遊矢達だけでなく一緒に脱獄した徳松も含め、全員を評議会の管理下に置き、

フレンドシップカップに出場するこで、味方である事を証明しろと言う。

ランサーズのデュエル戦士としての腕前をみせるように、と。



徳松もフレンドシップカップに出る事になり、

これで自分を送り出した子分達との約束を果たせると、嬉しそう。

子分達の願いは、徳松にもう一度表舞台で輝いて欲しい、というものでした。



議長のホワイト・タキも、ぜひ出て欲しいと言う。

徳松長次郎こそ、フレンドシップカップ誕生のきっかけになったデュエリストなのだ。

10年前に徳松が捕まってからコモンズの暴動が活発になり、

それを取り締まるデュエルチェイサーズが組織されたが、

取り締まりを厳しくしてもコモンズの暴動がおさまる事は無かった。

そこでトップスとコモンズの融和を目的としたデュエル大会、フレンドシップカップが生まれた。



10年間収容所にいた徳松は、この事を知らないんですね。

徳松の逮捕を切っ掛けに暴動が起きた、という辺りからも、

徳松がいかにコモンズに愛されていたのかが覗えます。

ホワイト・タキが個人的にも徳松に出場して欲しいと言う辺り、彼も徳松のファンのようです。

徳松を相手に、「あんた」と言うこの議長、意外と気さくな人なのかな?



ジャックの話題になっ時、「何が双方のキングだ!俺は大会なんぜ出ねえ!」と反発するクロウ。

トップス達の見世物になるのはゴメンだと。



この台詞をみるに、ARC-V世界でのジャックとクロウはやはり面識はないのかな?

ジャックはコモンズの憧れ的存在のハズですが。

クロウはジャックに対して、あまり良い感情を持っていないのかもしれません。

コモンズ出身でありながら、この差別社会を変えようとしないから、かな?

デュエルが強制的に中継され、見世物にされる事に屈辱を感じているようですが、

これはコモンズを見せしめにしようとするロジェの思惑通りなのかな。



遊矢が口にした柚子の名を聞き、ロジェは柚子が大会に出場する事を明かす。

それほど心配なら、出場して彼女に元気な姿を見せてやればいいと言い、

遊矢達の出場に同意する代わりに、フレンドシップカップ前夜祭のエキシビションマッチで

遊矢を現キングのジャック・アトラスと対戦させるよう提案する。

ペンデュラム召喚にもっとも精通している遊矢の実力を、キングに見極めてもらう為だと。

評議会はこれを了承。

零児も異論なし。

それぞれの思惑が交錯する中、遊矢とジャックの対戦が決まってしまう。







さて、大変な事になってきました。



遊矢はようやく、柚子と再会出来るのか?

その時、側にいるであろうユーゴはどうなってしまうのか?

ブレスレットの効果は、大会に影響しないのか?



ロジェの思惑も謎です。

遊矢をジャックと対戦させようと提案したのは、なぜか?

遊矢達の見せる新たな召喚法に興味を持っているようですが、

その力を奪い我が物にしようとは考えていない様子。

遊矢がキングに敗北し、デュエル戦士としての腕前も大した事がないと分かれば、

ロジェの主張通り、彼らは不穏分子と見なされ、

自分の面目を立たせ、遊矢達の取り調べが存分にできる・・・と考えたのかな。



これを受け入れた零児は、何を考えているのか。

今はまだ侵略してこないアカデミアの脅威を理解してもらうのは難しく、

ならば、自分達のデュエルの力を示で信じてもらうしかないと考えたのか?

大会で勝ち進み、その力を示すはずだと、ランサーズの実力を信頼している?



そもそも、零児はいつから遊矢達の居場所を把握していたのか?

すぐに合流せず、零羅だけを保護するよう月影に命じたのは、

やはり、遊矢達を自由に行動させ、セキュリティに追われる中で彼らの実力を見せつけようと企んでいたのか?

次元移動装置に、最初からランサーズを分断するよう座標を設定したのも零児なのでは?

零羅を遊矢達に託したのは、零羅の成長を促す為?



勝戦でもないのに、早速遊矢とジャックという大物同士の対戦が。

遊矢のエンタメに、ジャックはどう反応するのか?

ジャックはこの次元で、どんなデュエルをするのか?

それを見た遊矢は、自分とは違うジャックのエンタメを見て、何を学び、感じ取るのか?

エキシビションで遊矢とジャックが対戦するとなると、

大会で遊矢と最後に戦うのは、やはりOPが暗示するとおりユーゴなのか?



ランサーズ全員出場となると、

黒咲とデニスだけじゃなく、全員がライディングデュエルをする??

遊矢を始め、権現坂やセレナもライダースーツに身を包み、

Dホイールを乗りこなすのかと思うと、楽しみです!



作監:君野敏)

(脚本:上代務