遊戯王ARC-V  第60話

第60話「地獄の沙汰もカード次第」



セキュリティに捕まり、手錠されて護送車に放り込まれる遊矢達。

沢渡にはシンジ、クロウがぶつかり散々な目に。

遊矢はセレナを手錠で受け止めてくれてます。紳士ですね。



零羅の姿が無いと取り乱す遊矢に、セレナは零羅の無事を伝える。

月影が騒ぎに紛れて連れ出した、今はおそらく赤馬零児の元にいるはずだ、と。

それを聞き、落ち着きを取り戻す遊矢。



セレナの言う通りだとすると、月影はしばらく遊矢達に気づかれずに近くで零羅を見ていたのかな。

零児の姿も見えませんが、月影に指令を出しているのなら、どこか安全な場所にいるのでしょうか。

零児が遊矢達の前に姿を現さないのは、何か理由があるのか?

零羅が兄を恋しがっているのを知っていたなら、もっと早く連れて行ってくれればいいのに・・・。

それとも、零羅の成長を促すために、わざと遊矢達の元に置いておいたのかな。

兄と再会できたなら零羅は喜ぶと思いますが、今度は遊矢達の事を心配しているかもしれないですね。



クロウの所の子供達三人はお咎めなし。

クロウの仲間が面倒を見てくれるだろうとシンジは言う。

それでも親代わりのクロウが居なくなったら、子供達は辛いだろうな・・・。



ロジェ長官が、融合使いの少女は特別房に収監、

残り四名は他の囚人達と一緒にせず、隔離して監視するよう指示を出す。

融合使いの少女は落ち着いたら自分が取り調べをすると。



取り調べ・・・とは、やはり彼らの出身を問いただすつもりか。

最初にセレナから、というのが気になります。

五人の中でセレナが情報を引き出しやすいと思ったのか?

遊矢達を隔離させるのは、先に逮捕した地下デュエル場の三人と会わせない為ですね。

同じペンデュラム召喚使いである事から、彼らが仲間である事を見抜いています。



携帯ゲームに夢中の看守は、雑居房に入れるなという指令の伝達に生返事。

あれはライディングデュエル・・・じゃなくてただのレースゲームかな?

そして、案の定、指令を忘れて遊矢達を雑居房に入れてしまう。(笑)

お陰で遊矢は権現坂達と再会できた訳ですが。

こういう末端の不注意によるミスが、後々大きな問題に発展する予感がします。



セレナが隔離されると聞き心配する遊矢に「大丈夫だ、騒ぐな」と言ってみせるセレナが、

頼もしいです。

女の子なのに、こういう状況でも動じず、冷静でいられるのは、やはり彼女は根っからの戦士なんですね。

怖くないはずがないと思うのですが、弱気や怯えを人に見せないのは、戦士としてのプライドがあるから。

しかし、そのプライドが邪魔して素直になれず、無理してしまわないかが心配です。

いつか、自分の弱さをさらけ出せるような親友や恋人がセレナでも出来たらいいな・・・。



ディスクは没収、勝手なデュエルは禁止。

デッキは返され、ここじゃ命の次に大事なものだと看守は言う。



てっきりここでカードを取り上げ、エクシーズやペンデュラムの解析をされるのかと思ってました。

長官の目的は、このカードと召喚法ではない?

デュエルディスクが没収されたとなると、

次元移動装置を備え、アクションフィールドを展開できる、この改造ディスクの方が解析されるのかな?



クロウによれば、ここの収監されている囚人は、一部を除き殆どが犯罪者と無実のコモンズだという。

作中では触れられてませんが、マーカーだらけのクロウは当然、ここに収監された事が何度もあるんですね。

シンジはマーカー無しだから、初めてなのかな。



雑居房で早速新人いびりで絡まれる遊矢。

それを止めたのは、権現坂!

絡んできたこの二人組に権現坂を「権の兄貴」と呼び、子分のように振る舞ってます。

そして、遊矢との再会に権現坂が泣いて喜ぶ。(笑)



権現坂がそれほど涙もろい男だとは思いませんが、

彼が心配したり感激するのはいつも遊矢の事です。

遊矢の事が本当に大事なんですね。



デニスとも再会。闇デュエル場で逮捕された経緯などを語る。

黒咲は「入所したその日に因縁つけてきた囚人10人と乱闘して、あっと言う間に独房送り」に。



ここも笑いました。

囚人10人と乱闘とは、凶暴ですね。(笑)

元々レジスタンスだから、素手でのケンカも強いのかな。



食事の配膳が極端に少なくされたり、バケツの水を掛けられたり。

酷いイジメに遭う遊矢達。



ことあるごとに「パパに言いつけるぞ!」と言う沢渡が、楽しいです。(笑)

状況判断も出来る程度には賢いキャラだし、

この次元では父親の権力が及ばない事くらい分かっていると思うのですが。

これは普段からの癖なのか?それとも、本当に分かってないのか???

怖じけずに不当な扱いには堂々とクレームを言えるのは、度胸があるからなのか、

それとも単なる怖いもの知らずなだけなのか。(笑)



この監獄では、カードはお金と同じ価値があると言う。

看守をカードで買収すれば待遇は良くなる。

権現坂が買収の為のカードを使った事を咎める遊矢。

だが、それは自分の為ではなく、イジメを受けていた囚人を救う為だった。

囚人二人が権現坂を慕っていたのは、救ってもらった恩があったから。



監獄のボス、徳松に呼び出される遊矢達。

ボスは看守より偉いらしいく、看守は徳松の言いなり。部屋も食事も特別待遇。

徳松はカードを差し出せと言うが、遊矢は断る。

逆らう遊矢達に、この10年の間にデュエルで巻き上げたカードの山も見せつける。

デュエルは力の証だと言う徳松に、遊矢は反論する。デュエルは楽しむものだ!と。

そんな遊矢に、身をもって教えてやるといい、デュエルを挑む。



トップに逆らう奴は潰されると徳松は言うが、

遊矢は「潰れるかどうかは、自分次第だ!」と、引かない。

遊矢が主人公らしい勇敢さを見せてくれます。



徳松と言う名とデュエルの独特の構えに見覚えがあるらしいクロウとシンジ。



先攻の徳松がマジックで四枚のカーディアンを特殊召喚

さらにマジックでデッキのトップ三枚を任意のカードに入れ替え、

リリースして特殊召喚しドローする、それぞれのカード効果を使って、

場の四枚のカードを高レベル高攻撃力のカードと入れ替える。

さらに、モンスター効果でレベルを全て2にして、シンクロ召喚

カーディアン雨四光(あめしこう)が現れる。



後攻の遊矢がドローすると同時に、雨四光の効果で1500のダメージを受けてしまう。

早速ペンデュラム召喚で三体のモンスターを召喚するが、

徳松の永続トラップ、イカサマ御法度で三体は手札に戻されてしまう!

果たして遊矢は十年間無敗の徳松に勝てるのか?







収容所となると遊矢達が酷い目に遭いそうで心配でしたが。

取りあえず5D'sのような電撃拷問は無くて、良かったです。

(筋骨逞しい遊星達が暴力の荒れ狂う世界で活躍する姿はそれなりにかっこいいのですが、

心優しい少年の遊矢には暴力に晒されて欲しくないですし。)

代わりに囚人からイジメにあいますが、仲間が側にいるのでそれ程悲惨な感じはしません。

少し安心しました。

これが、勇気を持って一歩踏み出す前の泣き虫な遊矢だったら、或いは側に仲間が居なかったら、

かなり悲惨な状況だったかもしれません。



威圧されても、自分の信念を曲げない遊矢。逞しくなりましたね。

零児とのスパルタデュエルが効いているのかな。

強く成長した今の遊矢を、柚子ちゃんに見せてあげたいです。



カードはお金と同じ価値がある、という事ですが。

短期の収容ならいいけど、長期の場合はどうするんだろう。

新しいカードを仕入れる手段が、どこかにあるのか?

デュエルして囚人同士で奪い合い?



今回登場のカーディアンは花札がモチーフで、面白い効果とデザインです。



作監:宍倉敏)

(脚本:広田光毅