遊戯王ARC-V  第58話

第58話「闇デュエルへの招待」



ギャラガーの後に付いていくデニス。

気が進まない権現坂を、遊矢もここに居るかもしれないとデニスが説得する。

そんな二人の襟首を掴んで強引に連れて行くギャラガー。



エレベーターに隠しコマンドを入力すると、新たに地下階が表示され、降下していく。

権現坂とデニスの前に、巨大なスタジアムが現れる。

大勢の観客と、爆音を轟かせ走り回るバイク。

ここはシティ最大の地下デュエル場。

非合法の賭けデュエルが行われていた。

そして、スクリーンに映し出されたデュエリストは、なんと黒咲隼!



Dホイールに乗った隼がライズ・ファルコンをエクシーズ召喚、

その効果を使い攻撃力を上げ、相手の場のモンスターを破壊し、勝利する。

会場に起こる黒咲コール。



このシーンに、何だか笑ってしまいました。

いつの間に、こんな所で、こんな事を。(笑)

遊矢や権現坂がシンクロ次元で戸惑い苦労していたのに対し、

隼はすっかりこの世界に馴染んでます。

ライディングデュエルのルールを理解し、ライダースーツに身を包み、Dホイールまで乗りこなしている!

意外と適応能力があるのかな。

しかも、すっかり人気者。(笑)



隼に敗北した対戦者の容姿や場のモンスターが、5D'sに登場した炎城ムクロに似てる気がしました。

エンディングテロップで確認すると、やはり炎城ムクロです!

次々と登場する5D'sキャラが嬉しい。



デュエル後、対面したデニスと権現坂に、理由を説明する隼。

ここでデュエルしているのは、強いデュエリストを見つけるため。

ギャラガーによれば、隼はエクシーズ召喚を使い、無敵の9連勝中だという。



シンクロ召喚が主流のこの地下デュエル場で、ただ一人、エクシーズを使いこなせるとしたら、

確かに最強ですね。

5D'sにはエクシーズは登場しませんが、この世界ではシンクロがエクシーズの脅威に晒されています。

最強とは言っても、この世界の人が持っていないカードと召喚法が扱えるアドバンテージのせいなので、

強さを誇るのもどうかと思いますが。(笑)



LDSで習ったエクシーズなど所詮紛いもに過ぎん、と言い、デニスのエクシーズを見下す隼。

対するデニスも、君のエクシーズモンスターはそんなに強くないよね?と煽る。

同じエクシーズ使いとしてプライドが衝突する。



仲裁した権現坂が仲間の居場所を問うが、

隼は一人でこの次元に着き、一人でここまで来た、と答える。

はぐれた仲間を探そうとはせず、強いデュエリストを捜し、ランサーズの目的を果たすと言う。



他のランサーズのメンバーを心配する様子は無く。

やはり仲間という意識は隼にはまだ無さそうです。

強いデュエリストを見つけ、仲間に出来た所で、司令官である零児がいなければ、

アカデミアに乗り込むことも困難に思えるのですが・・・。

この隼の協調性の無さは、今後もいろいろ問題になりそう。



遊矢達はクロウに助けられ、権現坂達は大道芸で日銭を稼ぎ、それぞれ苦労していたのに対し、

たった一人でこの地下デュエル場に辿り着き、デュエルの腕だけで生きのびてきた隼は、

運がいいのか、持ち前の逞しさなのか。

仲間を心配する素振りがないのも、もしかしたら表向きだけで、

強いデュエリストが集まるこの場所で仲間と再会できる可能性を考えていたのかもしれません。



この場の三人の中で、遊矢捜しを優先したがる権現坂は、遊矢の事を心配し過ぎにも見えますね。(笑)



ギャラガーが声をかけたのは、強すぎる隼の対戦相手を探すため。

その腕を見込まれたデニスも、隼とのデュエルに乗り気だった。



ライディングデュエルの説明を受けるデニス達。

同じ頃、遊矢もフランクからライディングデュエルの話を聞いていた。



ライディングデュエルは、もともとコモンズの遊びから始まった。

ちょっとやんちゃな奴らが街の中をぶっ飛ばしながらデュエルしたのが始まり。

そのうち、ハイウェイを使ってシティのど真ん中に乗り込み、我が物顔でデュエルをしだすコモンズ。

だから、ライディングデュエルは自由の象徴。

驚くトップス達の鼻を明かそうとしていた。



しかし、トップスは黙ってはいなかった。

ライディングデュエルはシティの平和を乱すといい、規制し始める。

Dホイールに乗ったセキュリティ、デュエルチェイサーズを組織して取り締まり。

デュエルで負ければ逮捕され、裁判無しに即収容所送り。



さらにトップスはコモンズからライディングデュエルを奪おうとする。

ライディングデュエルを見世物として「やらされている」コモンズ。

ハイウェイでチェイスが始まれば、道はデュエル専用道に代わり、テレビカメラが来て中継される。



ライディングデュエルの始まりについて説明がありました。

5D'sの方には特にこうした設定は無かったので、面白いですね。

アバンで「自由の象徴」と言われているのは、

ライディングデュエルがコモンズ発祥であり、成り上がる為の唯一の手段だから。

トップスではショーのような扱いですが、

コモンズにとってはライディングデュエルがいかに重要なものなのかが分かります。



話を聞く遊矢達と離れ、一人壁際にしゃがみ込む零羅に、アマンダが気遣い声をかけてくれてます。

しかし、零羅は黙って首を振るだけ・・・。

同じ位の歳のアマンダに対しても、零羅は心を開いてくれません。

このまま、仲間に対して心を閉ざしたままなのかな・・・。



街はセキュリティだらけ。

大人しくしていろと注意するクロウに、セレナが突っかかる。

遊矢の仲間を見つけられず戻ってきたクロウを「尻尾を巻いて戻ってきた」と言い。

「柚子の情報は何もないのか?」と言うセレナは、やはり恩人の柚子の事が一番気がかりの様子。

窘める遊矢の言葉も無視し、自分で情報を探すと言って、一人で出て行こうとする。

勝手にしろと突き放すクロウ。

ここに居たら息が詰まると、沢渡も出て行ってしまう。

赤馬零児を探すとい言葉に惹かれ、零羅までも付いていこうとするが、遊矢が捕まえて引き留める。



バラバラになってしまう遊矢組。

隼もそうですが、セレナも沢渡も協調性がなく。

強いデュエリストを探したい隼と、遊矢と再会したい権現坂、柚子を探したいセレナ。

と、それぞれの目的がバラバラで、結束できていません。

このメンバーをランサーズに選んだ零児は、本当にこれで良かったのかな?

それとも何か思惑があって選んだのか・・・?



ライディングデュエルを理解し、やる気のデニスに、

賭けデュエルをしている暇はないと権現坂は反対する。

だがデニスは、デュエル場に巻き起こる黒咲コールを聞きながら言う。

「エンタテイナーの血が沸き立たたせるんだ。あの黒咲コールをデニスコールに変えてみたいって。」



一方の隼は、この地下デュエル場で10人抜きすれば、フレンドシップカップの出場権が得られる。

トップスとコモンズの融和を旗印に、多くのデュエリストの中から選抜された猛者達を集め、

開かれる、年に一度の祭典。

その優勝者にはデュエルキング、ジャック・アトラスと対戦する権利が与えられると言う。

ジャックこそが、シティ一の最強王者。



フレンドシップカップに出れば強いデュエリストに会える上、キングとも戦える。

ランサーズの目的を果たせると乗り気のデニス。

キングと戦うのは俺だと言い張る隼。

闘志に火が付いた二人を、もはや権現坂には止める事は出来ない。



瑠璃を救出するという目的の為の手段として、かなり遠回りでも、

隼が今している事は間違ってはいないのですが。

何気に強敵とのデュエルを楽しんでいる様な気がします。



ギャラガーの実況で、いよいよ二人のデュエルが始まる。

地下デュエル場独自のルールにより、現役チャンピオンの隼はLP1000でスタートというハンディを負う。



先攻の隼が、ランク3 RR(レイド・ラプターズ) デビル・イーグルをエクシーズ召喚。

その効果を使い、デニスにダメージを与える。

後攻のデニスもトラピーズ・マジシャンをエクシーズ召喚。

エクシーズ使い同士の戦いに会場の観客が沸く。



デビル・イーグルの効果ダメージを防ぐトラピーズ・マジシャン。

トラピーズ・マジシャンの攻撃で隼のデビル・イーグルは破壊されるが、

二回目の攻撃をトラップで防ぎ、デビル・イーグルを蘇らせる。



その強さに流石LDSと感心する権化坂。

だが、実践的なデニスのデュエルに、隼は違和感を覚えていた。



隼がRUM(ランクアップマジック)を使い、モンスター効果と合わせて。二度のランクアップ。

ランク3 RR- デビル・イーグルから、ランク4 RR-フォース・ストリクス、

そしてランク5 RR-ブレイズ・ファルコンへと進化させる。



ブレイズ・ファルコンの効果でトラピーズ・マジシャンを破壊されるデニスだが、

墓地のモンスターを蘇らせ、トラップを使いブレイズ・ファルコンの攻撃力を下げ、

ダイレクトアタックをギリギリ耐え抜く。



デニスの見事な戦術に、隼が疑いを持つ。

「貴様、本当にLDSか?」

何食わぬ顔でそうだよとデニスは答える。



続くデニスが、P召喚。

初めてみるP召喚に驚く観客達。



そこ頃、長官は地下デュエル場でのペンデュラム召喚の報告を受け、

彼らが潜んでいるかもしれないと、セキュリティを手配する。



レベル5以上のモンスターがリリース無しで一気に三体召喚、というのは、

やはりシンクロ次元からみたら驚きですよね。

アドバンス召喚以外で高レベルのモンスターが複数呼び出せる。

シンクロやエクシーズを容易にしてくれます。

Pカードさえ普及すれば、シンクロ次元でもP召喚が大流行しそうです。







シンクロ次元で、ランサーズの仲間達も遂にライディングデュエルを始めました。

あの隼が、真っ先にライディングデュエルに馴染んでいるのが、面白いです。

権現坂や遊矢達もライディングデュエルする展開はあるのかな?

セレナのライダースーツ姿なんかも見てみたいですね。



前回のデニスvs権現坂に続いて、今回は隼vsデニスという、ランサーズ同士の対決が続きます。

デニスは前回はヒーローショーという事で手加減していそうですが、今回は本気を出していそうです。

果たして、デニスの実力は?

正体を隠す為、融合は使わないと思いますが。

エクシーズ使い同士の対決が見物です。



遊矢達の方は大丈夫かな・・・。

セレナと沢渡が、何か騒動を起こさなければいいのですが。

沢渡が出て行ったのは、隠れて過ごすのにウンザリしたからなのか、それとも本当はセレンを気遣ってなのか。

怯えたままで、心を開かない零羅も気になります。



強面で荒っぽい、自称・敏腕プロモーターのギャラガー。

純粋に強いデュエリストをプロモートして盛り上げたいだけで、悪い人では無さそうです。

デュエルの実況までもこなしてます。

こちらの世界のニコ・スマイリー的な存在かな。

比較すると面白いですね。



長官は、ユーゴだけではなく、新たな召喚法を披露した遊矢達をも捕らえようとしている?

やはりペンデュラム召喚が気になるのか?

捕らえてどうするつもりだろう。

零児と同じようにPカードを手に入れて解析し、量産するつもりなのか?





実況するギャラガーの手振りが楽しい。

隼の気迫の目のアップは最早定番かな?

3DCGでのライディングデュエル描写はリアル感はありますが、

個人的には小川さん原画のライディングアクションの方が迫力あって好きだな。





作監:長田絵里・KIM BOO-YOUNG)

(脚本:上代務