遊戯王ARC-V  第55話

第55話「治安の強制 デュエルチェイサーズ」



ユーゴとセキュリティのライディングデュエルが始まる。



先攻のユーゴが、HSR(ハイスピードロイド)魔剣ダーマをシンクロ召喚し、効果ダメージを相手に与える。



Dホイールの後部に乗る柚子は、加速に悲鳴をあげ、涙目になりながら訴える。

「あ・・危ないって!降りてやった方がいいって〜〜〜〜!!!」

恐らくバイクに乗った事もない柚子からしたら、高速で走るDホイール上のでデュエルは、

さぞ怖いでしょうね。(笑)



さらにデュエルを中継するヘリが現れ。

ユーゴの「チッ・・・きたか」の台詞をみると、これも毎度の事のようです。



ヘリからはトップシティTVのトップレポーター、メリッサ・クレールがマイクを片手に

デュエルの実況を行い、その映像はトップス中で放送される。



「ライディングデュエルはスピードとスリルに溢れた最高のショーであり、自由の象徴であった」

というアバンの説明通り、ここでのデュエルは見世物(ショー)なんですね。

スタジアムでのプロ同士のデュエルではなく、セキュリティの追跡と逮捕の為の

強制執行ライディングデュエルが見世物になる、と言うのは面白い設定です。

TIGER & BUNNY」のHERO TVみたいな感じかな?

中継に一喜一憂するトップスの様子から、ライディングデュエルの人気ぶりが覗えます。



セキュリティの長官(ジャン・ミシェル・ロジェ)が、

中継ヘリの出現に合わせてルートの変更を指示したのは、トップス市民へのサービスかな?

この長官は、世論やマスコミにも気を遣うタイプ?



デュエルチェイサーは「セキュリティの花形」、

ユーゴと柚子は「二人組の逃亡犯」と実況では解説されています。

ユーゴ達が犯罪者扱いなのが、酷いですね・・・。



検挙率100%を誇るデュエルチェイサーが、ゴヨウ・チェイサーをシンクロ召喚

ゴヨウ・チェイサーの効果により、バトルで破壊されたユーゴの魔剣ダーマは奪われ、

そのダイレクトアタックでユーゴは大ダメージを受けてしまう。



長官はデュエルの流れを読み、セキュリティの配置とコモンズへの警戒を指示する。

この様子だと、デュエルチェイサーの勝利で中継を観たコモンズが暴動を起こす事があるようです。



ユーゴは相手の墓地のチューナーモンスターを利用してシンクロ召喚

二回攻撃ができる HSR チャンバライダーにより、デュエルチェイサーの場の二体は破壊されるが、

トラップによりゴヨウ・チェイサーは復活してしまう。



ユーゴの前に出るデュエルチェイサーを、道路の壁を走って強引に追い抜くユーゴ。

無茶な走りで、後に乗る柚子が危なそう。(笑)



無茶しないで!と怒る柚子に、ここで捕まったら収容所送りだとユーゴは言う。

ここでは、デュアルは這い上がる為の唯一の手段。

捕まってしまえば、その望みも断たれてしまう・・・。



市民が熱狂し過ぎて暴動を起こしたり、

貧しい市民が成り上がる為の手段であったり。

この世界でのデュエルは、ブラジルにおけるサッカーのような存在なのかもしれません。



デュエルチェイサーはゴヨウ・プレデターシンクロ召喚し、

チャンバライダーを破壊してこれを奪い、ユーゴへダイレクトアタックを仕掛ける。

チャンバライダーの二回目の攻撃を宣言したその時、ユーゴが伏せていたトラップを発動し、

墓地のモンスターでシンクロ召喚、クリアウィング・シンクロ・ドラゴンが現れる。



クリアウィングの効果で、デュエルチェイサーの場のチャンバライダーを破壊。

攻撃力がアップしたクリアウィングの攻撃で、ゴヨウ・プレデターを破壊し、ユーゴが勝利する。



デュエルには勝利したものの、道路は封鎖されてしまう。

セキュリティの封鎖をジャンプで飛び越え突破するユーゴ。



デュエルに勝てば無罪放免、という訳ではないようです。

無実の罪を着せられ、強制デュエルをさせられ、勝敗に関係なく追跡・逮捕、収容所送り。

シティにおけるコモンズの扱いが残酷です。



アイツ絶対目をつけられたわ、と思わずカメラの前で呟いてしまうメリッサ。

慌てて逃亡犯を追うセキュリティ。逃亡犯の顔写真が手配される。



メリッサのこの驚きようとセキュリティの慌てぶりをみると、

逃亡犯が勝利して逃げ切る、という展開は滅多にない珍しい事なのか。



その頃、シンクロ次元に到着した遊矢達。

この場に居るのは、遊矢とセレナ、沢渡と零羅だけです。

他のメンバーは一体何処へ??



コモンズ地区にいた遊矢達を、セキュリティが包囲。

手配された顔写真から、遊矢をユーゴ、セレナを柚子と思い込んでいます。

リアル・ソリッドビジョンで実体化した壁モンスターに阻まれ、逃げ道を塞がれてしまう。

今来たばかりだと言う遊矢の言葉も聞く耳持たず、大人しく投降しろと言うセキュリティ。



異次元の人間相手に、俺は沢渡シンゴだ!と威張る沢渡が、相変わらずで面白い。

遊矢がつっこんでくれてます。(笑)



デュエルディスクを構えるセキュリティに、沢渡がデュエルを挑む。

隣で同じく、無言でデュエルディスクを構えるセレナも、やる気満々です。(笑)



ディスクの機能を使い、アクションフィールドが展開。

フィールド魔法、クロスオーバーが発動する。

到着早々のデュエルに、呆然とする遊矢。







遊戯王5D'sを未視聴の方にとっては、初めてのライディングデュエル回ですね。

ライディングデュエル特有のスピード感と迫力が見せ場となる回でした。

両者ともシンクロ召喚を多用している所も、見所です。



ユートvsユーゴ戦では、ユーゴだけがDホイールに乗り、不思議な感じでした。

デュエルしながら一人Dホイールで公園内を駆け巡るユーゴと、

デュエルの衝撃を避けながら自力で走り回るユート、

という、なかなか面白い見せ方でした。



バイクでデュエル、と言うのは柚子にとっても視聴者にとっても衝撃的だと思います。

5D's放送開始直後、「なぜバイクに乗ってデュエル??」「バイクに乗る意味が分からない」

などと言われていたのを思い出します。

特に5D's第1話はあまりにも唐突で衝撃的でした。(笑)

このシンクロ次元編を切っ掛けに、5D'sに興味を持ってくれる方も増えそうですね。



屋外でリアルソリッドビジョンが発動するシンクロ次元に、

スタンダード次元のアクションデュエルを持ち込んだとき、一体どうなるのか?

シンクロ召喚が主流のこの次元で、遊矢達がみせる融合召喚やペンデュラム召喚、

エクシーズ召喚に、シティの人々はどんな反応をみせるのか?



この流れだと、沢渡とセレナのタッグが見れるのかな??

気の合わなさそうな二人ですが、ちゃんとデュエルで協力し合えるのでしょうか?

その辺りも楽しみです。



今回登場したユーゴのモンスター、タケトンボーグ、オハジキッド、チャンバライダーと、

竹とんぼ、おはじき、チャンバラなど、今回も懐かしの玩具や遊びがテーマになってます。



デュエルチェイサーが最初に召喚したジュッテ・ナイトは、5D'sで牛尾が使用したモンスターです。

実体化して遊矢達を取り囲んだのは、5D'sでお馴染みのゲート・ブロッカーですね。

5D'sとは少し設定の異なる世界ですが、所々で5D'sとの共通点がみられるのが、懐かしくも楽しい。





作監:Lee Sung-jin)

(脚本:広田光毅