遊戯王ARC-V  第51話

第51話「反旗を揚げろ オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン」



回想シーン。

セレナの服を着た柚子をモニターから見ていた零児。



 中島 「社長の命令だ!アカデミアにセレナを渡すな!」

 零児 「いや、あれはセレナではない。」

 中島 「えっ!?」

 零児 「動きをみれば分かる。あれは、柊柚子。」



零児には柚子とセレナの違いが分かる??二人の動きに違いが??

これまでの柚子の事を、零児はよく見てきた、という事か?

三年前に出会ったセレナに似ていたから、柚子の事も注目していたのかもしれません。



柚子を追っていたユーリが消え、さらにシンクロ次元のデュエリストと共に柚子が消える。

この一連の状況を、零児は全て見ていたのだ。

カード化されていない事実を遊矢に最初から伝えなかったのも、零児に考えがあったから。



遊矢と柚子に似た別次元の存在、柚子のブレスレットの力にも、零児は気づいているのかな。

零王がセレナに執着していた事から考えて、柚子もこの戦いで重要な存在になると理解してそうです。



零王の手に渡る前に柚子を保護する事、柚子救出という名目で遊矢をランサーズに引き入れる事、

柚子を強く思う遊矢から、戦う覚悟を引き出す事。

全ては零児の思惑通り・・・。



零児のターン、DDD 壊薙王 アビス・ラグナロクをペンデュラム召喚。

アビス・ラグナロクの効果を使い、遊矢のルーンアイズを除外する。

さらに墓地のモンスター効果を使い、アビス・ラグナロク融合召喚

DDD 怒濤壊薙王 カエサルラグナロクが現れる。

カエサルラグナロクの攻撃で、遊矢のビーストアイズは破壊されてしまう。



今回新たに登場したDDD 壊薙王(かいちおう) アビス・ラグナロク

壊薙王というのは、他のDDDの様な歴史や伝説の王の名ではなく、「会長」のもじりのようです。(笑)



柚子の行方を問う遊矢に、それを知りたければ私を倒してみせろと言う零児。

柚子さえ助かれば、他のカード化されたデュエリストはどうでもいいのか?と遊矢を責める。

その言葉がハートランドの惨劇を思い起こさせ、遊矢に逆鱗化の兆しが。



以前の対決で、遊矢を優しい性格だと分析した零児は、

何が遊矢の感情を昂ぶらせるのかをよく知っているようです。

遊矢を異常に挑発する零児に、権現坂も疑問を感じています。



しかし、遊矢は何とか自力で逆鱗化を踏みとどまる。

ペンデュラム召喚で星読みとオッドアイズを蘇らせ、

ダークリベリオンをエクシーズ召喚。

その効果を使い攻撃力を上げたダークリベリオンで、カエサルラグナロクにバトルを仕掛けるが。

零児はP効果を使って遊矢の場のオッドアイズをカエサルラグナロクに装備し、

自身への戦闘ダメージを軽減して、このターンを凌いでしまう。



素良戦に続き、今回も遊矢は逆鱗化を踏みとどまりました。

これで完全に逆鱗の力(オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン)を制御し、

自分のものに出来た、という事かな?



零児はペンデュラム召喚でアビス・ラグナロクを復活させ、

さらに手札のヘル・アーマゲドンを召喚。

遊矢がトラップで零児の場の全てのモンスター効果、マジック、トラップを封じるが。

零児が場の二体でオーバーレイ。DDD 双暁王 カリ・ユガが現れる。

カリ・ユガの効果で、遊矢のトラップは無効に。

カリ・ユガの攻撃で、遊矢のダークリベリオンは破壊されてしまう。



双暁王(そうひょうおう)も、どうやら「創業」王のもじりのようです。

契約書、会長、創業と、LDSの社長である零児らしいネーミングのデッキですね。



ダメージを受け倒れた遊矢に駆け寄ろうとする権現坂とミエルを制止する遊矢。

「邪魔するな!これは俺のデュエルだ。俺と柚子と、ユートの・・・。」

ボロボロになりながらも遊矢は立ち上がり、柚子を助け出し、ユートとの約束を守る!と宣言する。



ユートに託されたカードで、お前に勝つ!と言い、遊矢の反撃が始まる。

マジックでダークリベリオンを復活させ、ペンデュラム召喚でオッドアイズを蘇らせる。

相克と相生の魔術師の効果を使い、レベル7となった二体でエクシーズ召喚。

オッドアイズ・リベリオン・ドラゴンが降臨する。



一連の召喚を見て、驚きつつも「これだ!私が見たかったものは!」と言う零児。

オッドアイズ・リベリオンの存在も既に知っていた様子です。



遊矢は零児の場の伏せカードを封じてオッドアイズ・リベリオンで攻撃を仕掛ける。

だが、零児はカリ・ユガの効果で場のトラップ・マジックを一度破壊し元に戻す事で、

封じられていた自分の場の伏せカードを発動可能にしてしまう。

二枚のトラップを発動し、カリ・ユガの攻撃力がオッドアイズ・リベリオンを上回る。

返り討ちあったオッドアイズ・リベリオンは破壊、遊矢はLPを失い、敗北する。



新たな召喚法であるペンデュラム召喚を使いこなした権現坂達には見込みがある、

彼らと共に次元を超えて戦う決意があると言い、零児は去って行く。



敗北した遊矢は、今のままじゃダメだ、俺はもっと、今よりももっと強くなって、

絶対に柚子を助ける!と、悔し涙を流しながら柚子の名を叫ぶ・・・。



ユートとの約束だといい、ユートのドラゴンであるダークリベリオンを使いこなし、

さらにそれを進化させた遊矢を見て、隼は何を思ったかな。

ユートによく似たこの男に、ユートとの絆があると分かってくれたら、

二人は共闘できるようになるかもしれません。



今回も遊矢は何度も柚子の名を出していて、柚子への思いの強さを感じさせます。



このまま、全ては零児の思惑通りに進んでしまうのでしょうか?

アカデミアを倒し、この街を守るためとは言え、かなり残酷な事を零児はしています。

遊矢達の恨みを買ってまで、零児が成し遂げたい事というのは、

本当はこの目的とは別にあるのかもしれません。

例えばそれは、家族を捨てた父、零王に対する愛憎と復讐、とか・・・。

己が野望の為の冷酷さ、とは違う様な気がするのですが。



零児はこのまま憎まれ役のままなのか?

あるいは彼らに謝罪する日がくるのか?

零児が隠しているであろう、本心や内に秘めた情熱が明かされる日は来るのか?

いつか遊矢達がそれを知り、和解できる日が来ると良いのですが・・・。



悪役を演じる零児の姿は、一見すると悪役を楽しんでいる様にも見えますが、

その胸の内を思うと、少し辛いですね。





作監鯉川慎平・飯田清貴)

(脚本:上代務