遊戯王ARC-V  第35話

第35話「アカデミアとレジスタンス」



デュエル後に倒れた素良は、LDSセンターコート内の医務室で治療を受け、眠っていた。

命に別状は無いとの報告を聞き、零児は素良を本社に移送するよう命じる。



素良に聞きたい事があると零児は言っています、

隼達レジスタンスと素良達融合使いの因縁を、零児は知っている様子ですが、

全てを知っている訳では無さそう。

素良の仲間の融合使い達、アカデミアと呼ばれる組織、そして赤馬零王との関係は・・・?



遊矢と柚子、権現坂は今の状況について語り合う。

これまでに柚子が知っている事、遊矢が知っている事を話し、情報が整理されていく。



沢渡襲撃事件で犯人扱いされていたにも関わらず、この事件の真相からは離れていた遊矢。

柚子は度々ユートと接触していますが、遊矢自身は会ったことがなく、

特別ユートに興味を示す様子はありませんでした。

柚子もユートに関する事はあまり詳しくは話していなかった様子。



一時期、柚子が思い悩んでいた原因もユートにあるのですが。

ここに来てようやく異世界から来たユートや隼について、遊矢も知るようになる。

なかなか焦らされる展開でした。



遊矢達がまだ把握していないのは・・・。

・黒咲達が仲間を救う為に、なぜLDSを襲う必要があったのか?

・ブレスレットが光るとユートが消えるのは何故か?

・真澄は襲撃犯の黒咲を仲間だと言ったのは?

・素良はどこから来たのか?

 黒咲やユートと素良の因縁とは一体何なのか?

 黒咲の妹を浚ったのは本当に素良の仲間の仕業なのか?



権現坂は黒咲と素良について、敵対する塾同士の因縁ではないか?と推測しています。

この世界の人間であれば、そう考えるのが普通ですが・・・。



その頃、病室で意識を取り戻した素良に、ユートは質問する。

瑠璃の消息を知りたい、と。

素良は「瑠璃なんて知らない、僕が知るわけない!」

連れ去られた者達の行方も、知らないと言う。

「僕が知っているのは、捕虜なんて存在しないって事だけ。」

狩られた者はカードにされてしまうから・・・。



素良のこの言葉をみる限り、やはり素良はユート達と敵対する融合使いの仲間のようです。

しかし、融合使い達の組織(アカデミア?)について詳細に知っている訳ではなく。

組織の中心には関与していない、下っ端的な地位なのかな?



それなら、素良は何の為にこの世界に来たのか?

単にデュエルで強者を求めて来たのか?

それとも、エクシーズ使いを狩るためか?

赤馬零王とも関係があるのか?



狩られた者達は全てカードにされてしまう事が分かりましたが、

そのカード達は一体どこにあるのか??



黒咲隼と決着を付けるから居場所を教えろという素良。

駆けつけた警備員から逃げるユートの後を追う。

騒ぎを知った遊矢達は、手分けして素良を探す事に。



素良の行方を追う零児達は、中央公園でユートと素良が対峙するのを監視カメラでみつける。

ユートの姿を初めて見た零児達に、奴は仲間のユートだと隼は説明する。



隼を出せとユートに迫る素良。

その要求に応じようとしないユートをみて、素良が挑発する。

カード化された仲間を助ける方法が1つだけあるかもしれない。

それは「僕らを滅ぼす事」だと言い出す。



カード化された人間を助ける方法は、本当にそれしかないのか?

素良の単なる挑発の為の嘘のように思えますが。



隼は、自分が襲ったLDSのマルコやトップチーム達をカードに変えていました。

デュエルで負けた相手をカード化する技術は、融合使い達だけでなく、

隼達レジスタンスも持っている様子。

そうなると、カード化された人間を元に戻す技術も持っているのか?

後はそのカードがどこにあるのかさえ分かれば、仲間を救出できる?

そういえば、今は零児と手を組んでいますが、隼はマルコ達を元に戻してあげたのか?



モニター越しに素良の挑発を聞いた隼は、素良の元に行こうとするが、零児に制止される。

このイベント、舞網チャンピオンシップは、赤馬零王に対抗する為のデュエリスト選別試験の場であり、

騒ぎで大会が中止になる事態は避けなければならない、と。



舞網チャンピオンシップの真の目的も、ここで明言されました。

赤馬零王に対抗する為のデュエリスト選別試験。

やはり、零児が目指しているのは、来たるべき零王との対決、なのか?



素良の挑発に、遂にユートがデュエルディスクを構える。

瑠璃を助け出す為にも、まずはお前から倒すと。

素良は、この世界のエクシーズ使いは僕一人で片付けてみせると言い放つ。



素良とユートのデュエルが始まる。

先攻の素良がユートに効果ダメージを与え、ユートは吹き飛ばされる。



これはアクションデュエルではないはず・・・なので、デュエルの衝撃の実体化は、

ユートによるものなのか、それとも同じような能力を素良も持っているのか?



ユートは場に二体のファントムナイツを呼び、ファントムナイツ ブレイクソードをエクシーズ召喚。

ブレイクソードに場のモンスターを破壊された素良も、続くターンでシザー・ベアーを融合召喚

そこに遊矢が駆けつけ。



ユートのブレイクソードは破壊されるが、その効果でレベル4となった二体のフォントムナイツを蘇らせる。

 「ファントムナイツは倒れない!何度打ち倒されようと蘇る!

  これが俺達、レジスタンスの戦いだ!」



ユートがダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンをエクシーズ召喚。

ORU(オーバーレイユニット)を使い、シザー・ベアーの攻撃力を下げ、

エクシーズ・ドラゴンは攻撃力を上げる。

このまま続けて残りもう1つのORUを使われたら、素良は敗北してしまう。だが。

ユートはそのままエクシーズ・ドラゴンで攻撃し、シザー・ベアーを破壊、素良にダメージを与えるのみ。



倒れた素良に駆け寄り、もうやめろという遊矢。

しかし、手加減された事が許せない素良は立ち上がる。

そんな素良に、大人しくサレンダーすれば、苦しむ事なく終わりにしてやると言うユート。

それを聞いた遊矢は、これ以上俺の仲間を傷つけるのは許さない!と、ユートの前に立ちふさがる。



ユートが「苦しむ事なく終わりにしてやる」と言っていたのは?

遊矢は隼の時の事を思い出していましたが。

ユートも隼も、素良をカード化するつもりだったのか?



仲間を守ろうとする遊矢の思いは、ユート達も同じはず。

それなのに、この二人は、戦わなければいけないのか・・・。



遊矢には、ユートや隼の言葉やデュエルに対する姿勢が、非常に冷酷に見えるのだと思います。

彼らが背負っている事情を遊矢が知ったら、ユートや隼と分かり合えるようになるのかな。

そうなって欲しい。



ユート達の事情を知った所で、素良が隼の妹を浚った組織の仲間だという事実に、遊矢はどう対応するのか?

それでも仲間だと遊矢が言ってくれたら、素良はどう思うのかな。

このまま素良は遊矢達の仲間であり続けるのか、それとも、エクシーズ使いとの因縁に執着して、

ユートと隼との決着に拘り、遊矢達の元を離れるのか?



素良はデュエルを純粋に楽しめる子かと思っていたのですが、

今回の様子をみると、どうも違う様です。

素良が、遊矢のペンデュラム召喚をみてワクワクしていたのも、

遊矢に敗北しても悔しがる様子がなかったのも、

自分の強さや優位性を信じていたからこそ、なのかな。

実は今まで大人ぶっていただけで、

本気のデュエルで負けると悔しがる、普通に子供らしい面があったんですね。



エクシーズ使いに負けた事で、

素良がこれ程屈辱を感じていたとは。

素良が住んでいた場所や組織では、エクシーズは見下されていて、

エクシーズに勝って当たり前、だったのでしょか。



ユートの存在が、今回で零児や遊矢にも知られるようになりました。

柚子や沢渡、LDSをも巻き込んだ一連の騒動の原因となった、遊矢に瓜二つのユート。

しかも、今回は遊矢とユートが直接会い、デュエルする事に!

柚子のブレスレットさえ無ければ、もっと早く二人は出会っていただろうし、

誤解を生む事も無かった。

そのブレスレットを身につけた柚子が、今回は側にいません!

このまま二人は最後までデュエル出来るのか?

また柚子が駆けつけて、ブレスレットの力で飛ばされてしまうのか?

本当は、この二人が戦う必要などないはずですが・・・。

二人が和解して、共に戦う日は来るのか?



素良相手に手加減したユート。

厳しい態度を取りながらも冷酷になりきれないユートの優しさを感じます。

そういう所は、ユートは遊矢に似ているのかもしれません。



作監:こかいゆうじ・佐藤道雄・臼井美夫)

(脚本:上代務