遊戯王ARC-V  第33話

第33話「未来都市ハートランド



素良と黒咲隼の対決。

遊矢のようにお客さんを大満足させると、余裕をみせる素良。



LDS襲撃犯の黒咲を仲間だと言った真澄の言葉に、疑問を感じる柚子。

隼がLDSを襲う現場を目撃した遊矢も、隼を警戒するよう素良に呼びかける。



フィールド魔法は「未来都市 ハートランド」。

それを目の当たりに、隼の表情が変わる。

隼の闘志に火を付ける為に、零児が仕組んだのだ。



という事は、零児は隼の出身や、ハートランドの事を知っているのか??



ハートランド」という固有名詞が出てきた事で、

アークファイブが、前作ゼアルと関連がある事が明確になりました。

思えば、ゼアルでは融合はあるのにシンクロは一切登場せず、

デュエル庵にはブラックマジシャンやネオスの木像はあるのに、スターダストの木像はなく。

この謎が一体いつ明かされるのか??と焦らされてきましたが。

結局、ゼアルの作中ではこの件には触れられず終わってしまいました。



今作のアークファイブで、ようやくこの謎が明かされそうです。

ゼアルの制作段階初期から、世界観の関連の謎を次作で明かすという構想が既にあったのでしょうか。

それにしても、随分と長い伏線でしたね。(笑)



フィールド魔法で現れたハートランドは、ゼアルに登場した町並みと同じです。

ハートの塔がなくなっている所をみると、遊馬達が活躍した時代よりもさらに未来なのかな?

ゼアルファンには懐かしく、嬉しくもありますが。

隼により語られる話が、現在のハートランドで起きた事実だとすると、少し悲しくもあります。

遊馬達が守ったあのハートランドに、一体なぜ、どうしてそんな悲劇が起こったのか・・・?



融合使いなら容赦しないといい、デュエルディスクを構える隼。

素良のデュエル前の口上に、隼は応えず。

仕方なく素良は観客と共に口上を披露する。



この世界の住人と、この世界にすっかり馴染んだ素良には、デュエル前の口上は当たり前ですが。

異世界から来た隼達には馴染まないかもしれません。

いつか、全ての問題が解決した後に、隼やユートもこの口上を一緒に言って、

戦いの為ではなく、楽しむ為のデュエルが出来るようになるといいな。



黒咲の語る故郷話。



 かつては俺の故郷でも、デュエルは最高のショーだった。

 そうだ、最高の・・・。

 大人も子供の、誰もがそれを無邪気に楽しみ、デュエリスト達は皆の憧れの的だった。

 あの日までは。



 あの日、突如として襲いかかってきた敵によって、俺達の街は戦場と化した。



 突然の事態に、俺達は慌てふためき、仮初めの防衛体制を整えるのが精一杯だった。



隼の話が理解出来ない素良と観客達は、ポカンとするばかり。

だが、柚子には戦場という言葉に心当たりがあった。

そして、隼の話をモニター越しに聞きながら、何かを思う様子の零児。



一方、「黒咲さんの故郷ってどこなんだろう?」と首を傾げる北斗達。

恐ろしい敗北を味わったにも関わらず、隼のデュエルを見て、そのエースモンスターを見ても、

北斗達に動揺はみられません。

零児達が施した記憶操作は、完璧なようです。



それにしても、あれ程必死だった真澄が、宿敵のデュエルを呑気に観戦しているのを見ると、

少し悲しくも感じます。

記憶操作で、大好きなマルコ先生の危機も忘れてしまったのかな・・・。



三体のファーニマルモンスターを揃えた素良に続き、

隼はRR(レイド・ラプターズ)バニシング・レイニアスを召喚。

ファーニマルベアを破壊し、さらにもう一体のバニシング・レイニアスを呼ぶ。



続く素良が素材と融合のカードを揃え、遂に融合召喚を披露。

デストーイ・シザー・ベアーが現れる。



「レディース・エーンド・ジェントルメーン!」

遊矢の真似をする素良。

前回の沢渡といい、今回の素良といい、

遊矢のデュエルに魅せられて真似するデュエリストが多いようです。(笑)



シザー・ベアーでバニシング・レイニアスを破壊するが、

破壊したモンスターを装備する効果は、隼のトラップで阻まれてしまう。



煽る素良に対し、故郷話を続ける隼。



 はじめはそうだった。

 圧倒的な敵に対して俺達は、とにかく自分達を守るのだけで精一杯だった。



 だが、抵抗組織もない俺達はなす術もなく、一人また一人と仲間を失っていった、

 そんな絶望的な戦いの中で、俺達は学んだ。

 生き延びるには、勝つしかないのだと。



 絶対に勝つという鉄の意志を持つ者だけが、この地獄を生き抜いていけるのだと。



バニシング・レイニアスを三体場に揃えた隼が、いよいよエクシーズ召喚。

RR ライズ・ファルコンが現れる。

その効果で場の特殊召喚されたモンスター全ての攻撃力を得たライズ・ファルコンの攻撃が素良を襲う。



ダメージを受けた素良は、本気を出すと言い、不気味の微笑むが・・・。



隼の語る故郷話に、ただならぬその決意を素良も感じている様です。

かといって、同情する事も、質問する事もなく。

次回、本気を出した素良の、残酷な面が現れるのか?

重い事情を背負った隼を相手に、デュエルを楽しむ事が出来るのか?



隼達の故郷を襲った融合使いとは、一体何者なのか?

それは、素良達の世界と関係があるのか?

この件に、零児の父・零王が絡んでいるのか?





ややテンポが遅く感じるのは、脚本のせいなのか、ストーリー配分やデュエル展開のせいなのかどうか。



整ったキャラ顔。

素良の仕草や表情がイチイチあざとくも、かわいい。



この回で豊田さんのアークファイブでの作監は最後とのこと。残念。



作監:豊田暁子)

(脚本:上代務