遊戯王ARC-V  第1話


第1話「光の軌跡、ペンデュラム召喚!」



冒頭は権現坂とのデュエル。

権現坂は超重武者と名の付くモンスターを使ってます。



対する遊矢は、ピンクのカバに乗り、速攻魔法、カバー・カーニバルを発動。

観戦する柚子が機械を叩いた拍子にシステムが壊れ。

地面に叩きつけられ、醜態を晒してしまった遊矢だが、

見学に来た少年を見て、おどけて変顔を披露し、笑いを取ろうとする。



柚子のお父さんの名前は修造。

名前からも性格からも、熱血な元プロテニスプレイヤーを思わせるキャラ。(笑)

口癖の「熱血指導」は、ゼアルに登場した片桐プロを思い出させます。



  質量を持ったソリッドヴィジョンの実現により生まれた、アクションデュエル。

  フィールド、モンスター、そしてデュエリストが一体となったこのデュエルは、

  人々を熱狂の渦に巻き込んだ。



壊れたのは、質量をもったソリッドヴィジョンのシステム。

ここで使われているのは、旧式なのかな?

この後、スタジアムで登場するソリッドヴィジョンと比べると、

明らかに背景が荒く、解像度が低い様子。



質量をもった立体映像システム、と言うことで、映像が消えると、遊矢は地面に落ちてしまう。

モンスターに触れ、その背に乗る事が出来る、というのも、今作のデュエルの新しい要素です。



ソリッドヴィジョンと言えば、原作と遊戯王デュエルモンスターズ(DM)に登場した、

モンスターを実体化させる装置。

ここでこの名が出てくる、という事は、アークファイブの世界はDM世界と繫がりがあるのかな??

このキーワード一つで、いろいろ期待してしまいます。



前作のゼアルはARデュエルで、ソリッドヴィジョンの名を聞きませんでした。

ゼアル世界にはシンクロ召喚は存在せず。

ブラックマジシャンやネオスは存在するのに、スターダストドラゴンだけがない。

その理由は、ゼアル本編では遂に明かされませんでしたが。

このアークファイブで、その謎が明かされるのかもしれません。



予想としては、5D'sで歴史の改ざんが行われた結果生じたいくつもの平行世界の一つが、

ゼアル世界やアークファイブ世界、なのかな。

或いは、GXで登場した、多次元宇宙論などが関係しているのか?



OPは、賑やかで楽しそうな印象です。

遊矢のモンスターはユニークな動物型のモンスター。

メインモンスターは、ピンクのカバ、ディスカバー・ヒッポで、

エースモンスターは、オッドアイドラゴンかな。

今の所、登場するのは、遊矢のモンスターのみで、ライバルキャラのモンスターは登場せず。



舞網市の風景。

ビルの上の広告塔は、どれもデュエルスクールの看板。



このシーン、よく見ると、詳しい人なら楽しめそうなOCGネタが。(笑)



・「サイコデュエルスクール」

    サイコショッカーが看板。「罠制圧」の文字。

・「エンディミオンデュエルスクール」

   「初心者大歓迎!安心・安全、楽しいデュエル!」

   安心と安全が売り文句・・・という事は、危険なデュエルがあるという事?(笑)

・「デッキ破壊も立派な戦術のひとつ」「あなたも始めてみませんか?」

    看板にはデッキ破壊で有名な、ニードルワーム、カオスポッド、メタモルポット

・「儀式塾」

    「儀式モンスターをマスターしたい君へ!」

    「儀式塾とは?儀式モンスターを中心に構築されたデッキを扱うデュエル塾です。」

・「SONIC WING DUEL SCHOOL」

・「回復デュエル教室」

    「ディアン・ケトそっくりのベテラン講師が教える」

    「中高年の方にもオススメ!」

・「ワイトスクール」

    「最恐で最強を目指す!」

・「LVモンスターを操れ!」

    「モンスターと共にあなたもレベルアップ!」

・「女性に大人気!ローレベルデッキ塾」

    「カードの個性を生かすデュエル」

    看板には、もけもけ、キーメイス、スモークボール。



一番目を引くのは、ディアン・ケト似の講師がいる回復デュエル教室、ですね。(笑)



デュエルスクールがこれだけあるという事は、学習塾と同じくらい盛況なのかな?

誰もがプロを目指す世界なのか、

それとも、学校の成績と同じくらいにデュエルの腕前が社会的に重要な世界なのか?



ビルの広告塔の背後には、更に高い高層ビルと、LDSの文字。

DMの海馬コーポレーションのビルを思わせます。



システムは壊れ、入塾希望者は逃し。経営の心配をする修造。

遊矢は、柚子が壊さなかったらもっと笑わせてやれたのに、と言う。

ちゃんと人の目を見て話せ!と柚子に怒られてます。

あの遊矢のゴーグルは、表情を誤魔化すアイテムなのか。



権現坂は、あの少年は笑ってなどいなかった、と言う。



 笑わせるのと笑われるのでは、天と地ほども違う!



これは正論ですね。

確かに今の遊矢は笑われただけ。



遊矢の父親、榊遊勝は、デュエルでみんなを笑顔にしていた。

部屋に張られている遊勝塾のポスターには

「君もアクションデュエルスターを目指せ!」のコピー。



遊勝塾の名は、遊矢の父からとったもののようですが。

経営しているのは、遊勝ではなく、修造なのは、なぜか?

遊勝は今、どこにいる?



「うちの父親も最後はみんなに笑われたけどね!」と、おどけてみせる遊矢。

自分の父親をそう言ってしまうのには、深い訳があるのですが・・・。

そんな遊矢は見ていて少し悲しい。

柚子と権現坂が怒るのは、単に遊矢がふざけているからではなく、

自分で自分の父親を愚弄しているから、かもしれません。



そこに現れる、怪しい人物、ニコ・スマイリー。

アクションデュエルの現役チャンピオン、ストロング石島のマネージャー兼プロモーター。

ストロング石島はレオ・コーポレーション直営の

レオ・デュエルスクール(LDS)のイメージキャラクターを務めていた。

そのファン感謝デーに遊矢に対戦して欲しいと言う。

遊勝の息子である遊矢で、イベントを盛り上げようというのだ。



三年前、ストロング石島との決勝戦で、姿を見せなかった、当時現役チャンピオンの遊勝。

これには何か訳がありそうです。

遊矢達はその理由を知らされていない様子。



最初は遊矢を見世物にできん!と断る修造だが、

最新型リアル・ソリッドヴィジョン・システムに釣られて承諾。

すかさずハリセンで父親にツッコミを入れる柚子。

父親相手に容赦ないです。(笑)

権現坂も、大事なのは遊矢の気持ちだと言ってくれてます。

二人とも、遊矢の事を心配してくれる、良い親友です。



ゴーグルをつけて、揺れるペンデュラムを一人見つめる遊矢。

遊勝の言葉を思い出す。



 泣きたい時は笑え。

 精一杯大笑いするんだ。

 笑っているうちに、本当に楽しくなってくる。

 それが次のエネルギーになる。



 振り子と同じさ。

 大きく振れば、大きく戻る。

 デュエルもそうだ。



 怖がって縮こまっていたら、何もできない。

 勝ちたいなら、勇気を持って前へ出ろ。

 その勇気の分だけ、喜びも戻ってくる。



 振り子。

 ペンデュラムは何かを発見する道具でもある。

 お前が道に迷った時、このペンデュラムが進むべき方向を指し示してくれるだろう。



いよいよイベント当日。デュエルが始まろうとしていた。

フィールド魔法、辺境の牙王城が発動され、

スタジアムにリアルな質感をもつ城と森が現れる。



ニコの紹介にも関わらず、遊矢は姿を現さない。

苛立つ石島の背後から、ピエロ姿の遊矢が現れ・・・。

仮面を外し、お辞儀して石島にデュエルを申し込む。

遊矢が道化としての役をしっかり演じてます。



デュエルの実況をするニコの身振り手振りが面白い。

熱狂的な実況の仕方も、5D'sのMCを思い出させます。

対戦時のVS表示も5D'sに似てるかな。



ニコの合図で、上空からカードが飛び散り。

フィールド上にアクションカードがばら撒かれる。



遊矢は先攻。ドローはできない。

EM(エンタメイト)ディスカバー・ヒッポを召喚し、その背に乗ってフィールドを駆け巡る。



石島が特殊召喚したバーバリアン1号2号はDMでも登場した、懐かしいカードです。



石島はエースモンスター、バーバリアン・キングをアドバンス召喚

バーバリアン・キングのヒッポへの攻撃を、遊矢はアクションマジックで回避。

二度目の攻撃も、アクションマジックで破壊を免れ、ダメージを半減させる。



遊矢は一見、逃げてばかりいるようにみえるが・・・。

遊矢の母親、洋子によれば、遊矢は今、戦いながら生まれ変わろうとしているのだと。

遊矢はこの三年間、道化の仮面を被って生きてきた。

逃げた父親の息子だと笑われるより先に、自分で自分を笑い飛ばしてきた。

しかし、遊矢が本当になりたいのは、伝説のデュエルスター、遊勝。



母親の洋子には、遊矢の事がよく分かっているようです。

放送前のPV等で使われてきた、遊矢の決め台詞「お楽しみはこれからだ!」は、

元は遊勝の台詞だったのか。

父の教えを守り、父から教わった言葉を自分の言葉にしていく所は、

ゼアルの遊馬のかっとビングにも似ています。



修造が遊勝の事を「榊先輩」と呼んでました。

という事は、修造は遊勝の後輩なのかな。



遊矢は二体分の素材となるヒッポを使い、オッドアイズ・ドラゴンをアドバンス召喚

父親の名誉を挽回してみせると、石島に通信で宣言する遊矢。



しかし、攻撃力で劣るオッドアイズで、バーバリアン・キングを倒せるはずはなく。

ここで遊矢が「それはどうかな?」の台詞を。

早速伝統の台詞が登場しました。

遊矢らしく、相手をからかうような口調です。(笑)



遊矢は永続魔法で、バーバリアン・キングの攻撃力を0まで下げる。

アクションカードは一枚までしか手札に入れられない。

遊矢が駆け回っていたのは、逃げていたのではなく、

フィールド上に隠されたアクションカードの場所を把握し、このマジック発動に繋げる為だった。



もともとの攻撃力の半分の追加ダメージを与えるオッドアイズの攻撃が通れば、

このターンで遊矢の勝利が決まる。

だが、石島もアクションカードを使い、バトルを無効に。

さらに、トラップでバーバリアン・キングの攻撃力を上げる。

オッドアイズは破壊され、石島はLPを回復。追い込まれる遊矢。



落ち込む遊矢が父の言葉を思いだし、奮い立つ。



 揺れろペンデュラム!大きく、もっと大きく!



 揺れろ!魂のペンデュラム!

 天空に描け 光のアーク!

 ペンデュラム召喚!

 出でよ!我が僕のモンスター達よ!



ドローしたカードと、胸で揺れるペンデュラムが光輝き。

遊矢の手札の三枚のカードが変わっていゆく。

効果モンスターを示すオレンジの枠組みが、下半分が緑色のグラデーションに。



スケール1の星読みの魔術師とスケール8の時読みの魔術師でペンデュラムスケールをセッティング。

これでレベル2から7のモンスターが同時召喚可能となる。

遊矢は手札の三体のモンスターを召喚する。

果たして、これから何が起こるのか?



EDは遊勝塾の面々との楽しいそうな日々。

ダンベルを持ってドローの練習など、GXの修行風景を彷彿とさせます。(笑)

ノリ的には同じようです。







石島も観客も、遊矢のペンデュラム召喚に驚いています。

この遊矢のペンデュラム召喚は予想外だった?

ペンデュラム召喚が出来るのは、遊矢だけ、なのか?



今回のデュエルで登場したのは、アドバンス召喚とペンデュラム召喚のみ。

今後、融合やシンクロ、エクシーズ召喚も登場するのかどうか?

映像には白枠のカードも映っていたので、期待出来そうです。



フィールドに散らばったアクションカード、というのが、アクションデュエルでの鍵になりそう。

ただルールとしては、都合良くアクションカードをみつけただけで

勝敗が決まってしまうのでは、つまらない気もします。

このカードをどうやってデュエル戦術に組み込んでいくのか?

アクションカードを捜し出し、手に入れる過程にも困難があるのか?



5D'sの時にスピードスペルがOCGで実現しなかった事を悔やむ声もありましたが、

アクションカードはどうなるのでしょうか。



初めて大観衆の前でのデュエルなのに物怖じしてない。

遊矢にはエンターテイナーの素質がありそうです。



遊矢は父の汚名と共に、

伝説のデュエルスターの息子としてのプレッシャーも背負うことになるのかな?

いつか遊勝と再会したとき、父親を乗り越える「父親越え」のドラマがあったらいいなと、期待してます。



LDSのCMには「プロを目指すなら」という文句があり。

やはりみんながプロを目指す世界なのかな?



プロのデュエル、というと、GXのカイザーなど過酷なイメージがあります。

エンターテイメント、というのが今作のキーワードらしいのですが、

これがデュエルと結びつき、どんなドラマとなるのか?

プロの、勝つ事だけに拘るデュエルと、どう違うのか?



遊矢自身のドラマも気になる所。

「泣きたい時は笑え」という言葉を守り、涙を見せず、道化を演じてきた遊矢は、

これからどう変わっていくのか?

よく泣きよく笑った、前作のゼアルの遊馬とは違い、悲しみを内に秘めて隠してしまう性格なのかな・・・?

目の表情を隠してしまうあのゴーグルは、そんな事を予感させます。



本当に悲しい時、辛い時は、強がらず無理をせず、素直に自分の感情を表に出す事ができるのか?

人を笑わせる事で誰かを幸せにできたとしても、遊矢自身は果たして心の底から笑えているのか?

遊矢の本当の心に気付いて、それを引き出してくれる人はいるのか?



クライマックスのBGMがドラマチックで盛り上がる。

ウインクしたり、遊矢の表情や仕草、ヒッポの走り方がかわいい。

デュエルのアクションもキレが良く、カッコ良く。



今作から総作監制となり、各作監さんの個性が薄まりそうですが、

果たしてどうなるかな?





作監:蛯名秀和)

(脚本:上代務