遊戯王ZEXAL II  第140話

第140話「想いはひとつに!創造龍『ヌメロン・ドラゴン』」



続くデュエル。

ドン・サウザンドのターン。

ヌメロン・ネットワークが破壊された今、

復活したCNo.1 シニューニャは直後に破壊され、5万の効果ダメージも発生せず。



だが、ドン・サウザンドはマジックを発動させ、墓地のナンバーズとヌメロン・ネットワークを

レベル12のモンスターに変えて、5体でエクシーズ召喚。

CNo.1000 夢幻虚神ヌメロニアスが現れる。



攻撃力1万のヌメロニアスがダーク・ナイトに攻撃。

シャークはトラップで、これを何とか凌ぐが、

受けたダメージは、アストラル世界に及んでいた。

アストラル世界では、遊馬達の勝利を信じ、エナ達がモニターに映るデュエルを見守る。



ヌメロニアスには、バトル終了後に相手モンスターを全て破壊し、自分の場に守備表示で特殊召喚する効果があった。

ダーク・ナイトは破壊され、ドン・サウザンドの場に召喚されてしまう。



ヌメロニアスの恐るべき効果を前にして、仲間達から託された思いを胸に、遊馬が奮い立つ。

遊馬とアストラルが合体、ゼアルの姿に。

これは、初めて合体したときの、最初のゼアルの姿。



ゼアルがシャイニング・ドローで引いたマジックを発動。その効果で、ホープを召喚する。

ドン・サウザンドはヌメロニアスの効果でホープを破壊、

相手の場にCNo.39 希望皇ホープレイ・ヴィクトリーを召喚する。

ヌメロニアスがフィールドに居る限り、遊馬達のCNoは、効果を無効にされ、攻撃もできない。

ホープレイ・ヴィクトリーは動きを封じられてしまう。



しかし、全ての力を使ってドン・サウザンドを倒す覚悟の遊馬達は、二番目のゼアルの姿へと変わる。

マジックを使い、三枚のカードをシャイニング・ドロー。

引き当てたモンスター、ゼアルサーバス・ウロボロス・セージを召喚。

その効果で、墓地のアーク・ナイトを復活させ、ウロボロス・セージとホープレイ・ヴィクトリーを装備。

二体分の攻撃力を加えたアーク・ナイトを、更に攻撃力を倍にして、ヌメロニアスに攻撃。

ダメージは通ったが、ヌメロニアスはその効果により破壊を免れていた。



再びヌメロニアスの効果が発動し、バトル終了と共に、このターンに破壊された四体のモンスターが、

ドン・サウザンドの場に召喚されてしまう。



圧倒的なヌメロニアスの効果を前にして、遊馬達はゼアルを解き、途方に暮れる。

ドン・サウザンドは、語る。



 カオスの力には決して抗えぬ。

 なぜなら、人間こそがカオスの根源だからだ。



 そうだ、そのカオスの力が我を復活せしめたのだ。



 アストラル、あの古の闘いで、我は確かに敗れた。

 だが、貴様の力も、その時の衝撃で50枚のナンバーズとなり、

 更に、ヌメロン・コードの所在をそのカードに刻み込み、

 人間の世界にばら撒かれたのだ。



 そして、我の力も7枚のナンバーズに封印され、

 選ばれし地上の勇者、賢者達に預けられた。



それが、遺跡のナンバーズ。

だからそのナンバーズを手にした者達に呪いを。



 その通りだ。

 我が復活する為の糧となって貰うために、カオスの力を与えたのだ。



 貴様等人間は弱い。

 その弱さ故に、カオスに易々と取り込まれる。



ドルベ、メラグも、他の七皇達と同様に、ドン・サウザンドにより呪われていた。



 ナッシュ、貴様もまた、我の呪いにより導かれてきた。

 なぜ貴様がバリアンとして生まれ変わったのか、やがて知るであろう。



ナンバーズの起源について、言及がありました。



ドン・サウザンドとの古の闘いの後、

アストラルの力が50枚のナンバーズに。

その50枚に中に、ヌメロン・コードの所在を刻まれる。

ドン・サウザンドの力は、7枚の遺跡のナンバーズとなった。



7枚の遺跡のナンバーズは、「選ばれし地上の勇者、賢者達に預けられた」と言う事は、

ナンバーズの所有者の選定は、ドン・サウザンド自身の意志ではない様子。

それは、アストラル世界の意志なのか?



7枚の遺跡のナンバーズは、ドン・サウザンドの力を封じたもの。

しかし、遺跡のナンバーズ達に邪悪な雰囲気はありません。(ジャッジデビル以外は。)

それは、力を封じたのが、アストラル世界の力だから、なのかな。



ナンバーズを手にした人間は、カードに取り憑かれ、邪悪になってしまう。

ナンバーズにはこの世界を滅ぼす力があると、トロンに言われた事もありました。

こうして考えると、ナンバーズの存在自体は、果たして善なのか?悪なのか?

それとも、どちらでもなく、カードを手にした者により変わるものなのか?



50枚と7枚は起源が分かりましたが、残り43枚は?

アストラルが遊馬と出会った時、記憶と共に飛び散ったナンバーズは、残り43枚?

ドン・サウザンドは前回、No1〜4を使用していましたが。

この四枚は「最初に地上へ降り立ったナンバーズ」だから、アストラルの力を分けた50枚の方なのかな。



ドルベとメラグは、記憶の改ざんを知らぬまま死んでしまい、それぞれの過去の真実は謎のままでしたが、

今回少しだけ回想シーンがありました。



ドルベは、他の七皇達同様、死に際にドン・サウザンドによってオーバーハンドレットを埋め込まれた様子。

裏切りの三人の騎士達を、ドン・サウザンドが従えています。

騎士達に謀反を起こすように唆し、操ったのも、ドン・サウザンドなのでしょう。



メラグの前にも、ドン・サウザンドが現れるシーンが。

これは、どのタイミングなんだろう?

ベクター軍侵攻の際、ベクターが呼び起こしたアビスを浄化する為、

メラグが自分の命を犠牲にするよう仕向けたのは、実はドン・サウザンド?



そして、未だに謎なのが、ナッシュの真実の過去。

ドン・サウザンドの思わせぶりな台詞が気になります。

ナッシュ自身も、自分の記憶が改ざんされている事を承知しているし、

例えどんな過去であったとしても自分の意志が揺るがない自信がある様に見えますが。



ドン・サウザンドの言葉を、遊馬は否定する。



 確かに人間は弱いかもしれねえ。

 でも、俺はカオスを、お前のような使い方はしない!

 俺達のカオスは、誰かを守る為に使う力だ!

 だから俺達は、絶対負けねえ!



ドン・サウザンドはマジックを発動し、遊馬が伏せた四枚のカードを全て破壊。

さらに効果ダメージを受けて、遊馬達のLPはとうとう100に。

フィールドを守るモンスターも伏せカードも失った遊馬達を、

ヌメロニアスのダイレクトアタックが襲う。



これまでかと、遊馬が敗北を覚悟したその時。

カイトの姿が現れ、語りかける。



 この程度で諦めるのか?

 いつものかっとビングはどうした?

 グズめ。



 俺はお前に全てを託した。

 勝て、遊馬。



カイトは光と共に消え、遊馬の前に、一枚のカードが現れる。

それは、カイトとミザエルから託された、ヌメロン・ドラゴン。

カード効果のテキストが、解読可能な文字へと変わる。



意を決した遊馬が、その効果を使い、No.100 ヌメロン・ドラゴンを召喚。

攻撃を仕掛けてきたヌメロニアスの攻撃力を0にし、ヌメロン・ドラゴンは破壊されず。

ドン・サウザンドはヌメロニアスの効果でバトル終了時、ヌメロン・ドラゴンを破壊するが。

ヌメロン・ドラゴンのもう一つの効果で、ドン・サウザンドの場のヌメロニアスを含む五体のモンスターは全て破壊される。

最強のヌメロニアスは遂に姿を消し、このターンに破壊された遊馬の場の伏せカードは復活。

遊馬達が形勢を逆転した。



だが、ドン・サウザンドは墓地のヌメロニアスを素材に、新たなカオス、

CiNo.(カオスイマジナリー・ナンバーズ)1000 夢幻虚光神ヌメロニアス・ヌメロニアを召喚する。

その攻撃力は、なんと10万。

ヌメロニアス・ヌメロニアは自ら攻撃する事は出来ないが、相手は必ずモンスターで攻撃しなければならず、

攻撃をしなかった場合、ターン終了時敗北するという。



それでもなお、散っていった仲間達の思いを胸に、遊馬は諦めずに立ち向かう。

再び遊馬とアストラルが合体、三番目のゼアルが現れる。



トラップを発動させ、次の遊馬達のターンのドローを二枚にし、エクシーズ召喚を可能にする。

ゼアルのディスティニー・シャイニング・ドローと、シャークのバリアンズ・カオス・ドローで、

レベル5のモンスターを揃え、No.73 激瀧神 アビス・スプラッシュをエクシーズ召喚。

ゼアルはホープを、シャークはヌメロン・ドラゴンを復活させる。

アビスとヌメロン・ドラゴンをホープのORUに変え、ホープはこの二体の効果を得る。

遊馬、シャーク、カイトの三人の思いを託したそれぞれのモンスターの力が、ホープに集約する。



果たして、三体の効果を駆使し、攻撃力10万のヌメロニアス・ヌメロニアを打ち破る事が出来るのか?



三タイプのゼアル登場と、遊馬、シャークが共にドローし、

カイトの絆と共に戦う、胸が熱くなる怒濤のデュエル展開です。



カイトが登場しましたが、死してなお、遊馬に対する口調は厳しい。(笑)



今回のデュエルで、ナッシュのダークナイトと、遺跡のナンバーズであるアビスが登場しています。

もしもこの先、アビスでダークナイトを破壊する展開があれば、ナッシュの真の記憶がいよいよ蘇るのか?



真ドン・サウザンド役の宮本充さんの、

落ち着いた紳士的なあの声で、神々しく貫禄のある悪役の演技も、なかなか面白いです。

ベテランの声優さんがアニメ遊戯王に出演した時、

長い効果説明の台詞を言ったり、声を張り上げて宣言したりする演技は、

他のアニメではまず滅多にない場面なので、新鮮で楽しい。



ほっぺと肌ツヤ、ややつり目と、いつも特徴的な遊馬。

ドン・サウザンドもややふっくら気味。



作監:牧内ももこ)

(脚本:広田光毅