遊戯王ZEXAL II  第107話

第107話「化かされた遊馬!? ギラグ狸の皮算用



決闘庵(デュエルあん)で発掘されたギラグ似の石像。

ギラグは石像に閉じ込められていたタヌキに体を乗っ取られる。

駆けつけた遊馬が、ナンバーズを手に入れるため、ギラグの姿をしたタヌキとデュエルする事に。



タヌキはNo.64 古狸三太夫を召喚。その効果で、影武者狸トークンを特殊召喚する。

さらに、遊馬と入れ替わり、遊馬のターンのデュエルを進める。

遊馬の場の伏せカードを、モンスターの特殊召喚の条件を整える為だと考えたタヌキ。

本来ならホープを呼ぶべき所を、アドバンス召喚で攻撃力0のドドドガッサーを召喚する。

タヌキは攻撃宣言の直後に再びギラグの体に戻り、ダメージの衝撃は遊馬が受けることに。



タヌキが更に影武者狸トークンを特殊召喚

壁を失った遊馬に、三連続のダイレクトアタックが襲うが。

遊馬が伏せカード、バースト・リバースで防御力で上回るドドドガッサーを裏守備表示で召喚し、

最後三体目のダイレクトアタックを回避する。



ドドドガッサーの反転召喚効果で、タヌキの場の二体のトークンを破壊、攻撃力を上げ、

タヌキが発動したトラップを、遊馬が手札のモンスター効果で奪い、

古狸三太夫を破壊、ドドドガッサーのダイレクトアタックで勝利する。



タヌキのポン太に、ギラグは真相を語る。

喜楽への憎しみから解放されたポン太が、ナンバーズをアストラルに渡し、昇天しようとするが、

ギラグの魂はポン太の魂を飲み込み、自分の体を取り戻して去って行く。







いい話だった・・・と思ったのに!!

最後の結末に唖然としてしまいました・・・・。(汗)



TVに映る六十朗。

テロップには「デュエル庵住職 三沢六十朗さん」と出てました。

三沢・・・と聞くと、GXのキャラを思い出してしまいます。(笑)



戦国時代の武将、喜楽荘八がギラグの前世の様です。



以前壊したTVがつぎはぎだらけで、でもちゃんと映像が映ってる。(笑)

今もデュエルアイドル・さなぎちゃんを見ているあたり、

ドン・サウザンドに洗脳された状態でも、根本的な性格までは変わっていないのが分かります。



石像の口からカードが出てきたり、石像が動いたりしゃべったり、

ギラグや遊馬にヒゲが生えたり。(笑)

かなりシュールで、前半はコミカルで楽しい。



石像と一緒に転がった直後、

遊馬の「俺だよ!九十九遊馬だよ!」と話しかけられ、

「それは、その節はどうもだポン」と答えた偽ギラグ。

別に遊馬を知っていた訳ではなく、適当に話を合わせて誤魔化そうとした??



デュエル庵からハートランドシティが見渡せるシーンがありました。

デュエル庵は市内からは少し離れた山中にある様子。

ここから一望するハートランドシティはかなりの広さ。

建物も多く、かなり発達してる様子。

中心の円形の壁に囲まれた場所がハートランドかな?



ギラグに成り代わったのは、ナンバーズの精霊のタヌキだった。



石像になったギラグが、自分を証明する為に明かした、バリアンの情報網。(笑)

と、言っても、ギラグが観察した遊馬の行動記録の様です。

小鳥ちゃんのお弁当を気付かれないように盗み食いしてたのか、遊馬。(笑)



デュエルで勝って俺の体を取り戻してくれ!と遊馬に頼む石像ギラグ。

小鳥と一緒になって、遊馬のデュエルを応援したり。

遊馬は敵なのに、ギラグのこの調子の良さも、相変わらずだし、なんだか憎めない。(笑)



タヌキが召喚した子狸ぽんぽこに、かわいい!!とはしゃぐ小鳥ちゃん。



デュエルで敵が様々なチートをする事はありますが、

今回のように、デュエル中に相手と入れ替わって、自分に有利なようにデュエルを進めるチートは

流石に無かった気がします。

これはズルイ。(笑)

伏せカードも手札も丸見え。



タヌキと入れ替わった遊馬が、自分を証明する為に、小鳥の唐揚げ盗み食いを白状したり。(笑)



遊馬と入れ替わったタヌキが、攻撃表示のドドドガッサーの守備力をマジックで上げたのは、

手札のマジックを使い切り、遊馬を不利にする為?



「それはどうかなポン。」

いつもの台詞も、今回はタヌキに先に言われてしまいました。(笑)

この後、遊馬の反撃開始時に、今度は遊馬が同じ台詞を言います。



タヌキの語った喜楽伝説の真相。

戦に勝ったのは、影武者だったタヌキの功績だったのか。

「今度は死者の影武者だポン。もう影はうんざりだ。」

”影”というキーワードを頻繁に使うのは、こういう理由だったのか。



喜楽を恨むタヌキに、遊馬は

ギラグは確かに卑怯で嫌な奴だが、憎めないと。

ここでも、遊馬のバリアンに対する考えがハッキリ出てます。

思えば、、遊馬の周囲の人達を洗脳してデュエルさせたり、卑怯な所もありますが、

敵である遊馬と一緒にタッグデュエルした事もあったし、

遊馬に直接デュエルを挑んだ理由が仲間の敵討ちで、仲間思いだったり。

卑怯なのに、どこか滑稽で、何故か嫌いになれない、ギラグのキャラ。



99話に始まった遺跡巡り編に入ってから、アストラルと遊馬の考えの違いが、

回を追う事にハッキリしてきました。

アストラルはシャーク同様、バリアンを信じる事が出来ない。

一方、遊馬だけは、バリアンを憎めずにいる。信じたいと思っている。

このバリアンに対する二人の考えの違い。

そして、アストラルには、遊馬とは違う道を選ぶ覚悟がある事。

遊馬は、このアストラルの決意に、気付いていない様に思えます。

選択を迫られ、二人の意見が分かれた時、果たして何が起こるのか・・・。



前回明かされた、バリアン世界を滅ぼす事がアストラルの本当の使命、だという事は、

まだ遊馬には告げられていないのか?

それを知った時、遊馬はどうするのか?



タヌキの敗北に、咄嗟に名前を叫ぶ石像ギラグ。

タヌキの名前はポン太。



ギラグがポン太に語った話によれば、家臣の寝返りで敗北が決まった戦を前に、

ポン太を逃がそうとして、クビにしたのだ、と。



「言って欲しかっただポン!共に戦おうって・・・。そんで一緒に・・・!」

ポン太の台詞が泣ける。

例え敗北し死ぬと分かっていても、一緒に居たかったんだ・・・。(涙)



真実を知り、喜楽への憎しみから解放されたポン太が、

せめてもの罪滅ぼしにと、自らナンバーズをアストラルに差し出す。



ギラグの体から抜け出したポン太の魂が、天に向かって昇っていく・・・。

と、その時。



ギラグ「んなわけねえだろ!!」



石像から飛び出したギラグの魂がポン太の魂をつかみ取り、飲み込んでしまう。



ギラグ「へっ!まんまと作り話に引っかかりやがって・・・。

    お前らみんな、化かしてやったぜ。」



ええええええ???(汗)

ど、どういう事??



ナンバーズはアストラルに渡り、ポン太の魂はギラグに飲み込まれた??

なんで??



ギラグの語った話は、本当に作り話なのか??

しかし、回想シーンの数々や、ポン太の名を知っていた事、

ポン太のデュエルでの敗北に、思わずポン太の名を叫んでしまった所をみると、

ただの作り話ではない様子。

喜楽荘八としての記憶を取り戻したギラグが、感極まって思わず真実を語ってしまった、と考えていいのかな?



最後、異空間を渡りバリアンに帰るギラグが「なぜ、あんな話を、俺は・・・。」と、戸惑いを見せてます。

自分の中の喜楽荘八としての記憶を、まだ受け入れられずにいる様子。



遊馬達に作り話だと言ったのは、

自分の過去を受け入れられない戸惑いと、

いい人だと思われたくないという、照れ隠しなのかな?



ギラグの、お腹の中から聞こえるポンという声に、腹をさする仕草。

自分の体を奪おうとしたポン太の事と、忌々しく思っているようには見えません。

これはある意味、これからはずっと一緒にいられる、ハッピーエンドなのか?



それにしても、この結末。

ギラグの「んなわけねえだろ!!」は、

シャークの「なんてこと言うと思ったか!」と

ベクターの「今明かされる衝撃の真実ぅー!」以来の衝撃です。(笑)



ポン太の魂が最後に食われてしまうとは・・・。

ギラグはドン・サウザンドの力で復活し、遊馬を憎むよう洗脳を受けてるんだから、

良い人ギラグで終わってはいけない。

というのは分かる。

でも・・・もっとこう、他の結末でもいいんじゃないかなと。



前世と関わりのある者がナンバーズになるのは今回も同じでしたが、

前例四組とも感動の再会にならなかったのがもどかしく、

ようやく今回は感動の再会か!?と期待したのに。

何ともイジワルな結末です。



こうした、すれ違いの友情の話が遊戯王は多い気がします。

それは遊戯王特有なのか?それとも・・・。



ある方達の説によれば、今回こういう結末になったのは、

担当した脚本家さんの個性が強く出た結果なのでは?とも言われています。

鈴木やすゆきさんは、あの、ある意味伝説となった5D'sの鬼柳回やクラッシュタウン編を担当された方なので、

こうした結末を好む傾向があるのでは?という推測です。

真相は分かりませんが、妙に説得力のあるこの意見に、納得しました。(笑)





冒頭の明里に怒鳴られる遊馬のシーン。

隣に立ってるアストラルが、遊馬と同じ怒られポーズに。

明里には姿は見えないのに。(笑)

和むワンシーンです。

アストラルのコミカルな場面も貴重。



デュエルで遊馬とアストアルが顔を見合わせて、同時に頷くシーンも。

仲の良さが出ていて、これも好きなシーン。



アクション時の動きは多くないけど、大胆なポーズがかっこいい。



作監:Lee Seok-in)

(脚本:鈴木やすゆき)