遊戯王ZEXAL  第106話 ーメモ





<ジンロンの語った、ミザエルの伝説>



遙か古より この地は一体のドラゴンによって守られていた。

とりわけ。この地の勇者ミザエルとドラゴンは、

心を真に通わせた良き相棒であり、デュエルで共に戦う仲間でもあった。



ドラゴンとミザエルの活躍で穏やかで平和な日々が続いていたのじゃ。



じゃが、ある年、この地に酷い災害が起き、

罪の無い多くの人々が亡くなった。



そんな時、流れ者の祈祷師が訪れ、

ドラゴンがこの地に災いをもたらした、と触れ回った。



人々はその言葉に惑わされ、守り神であるドラゴンを忌み嫌い、

討伐することにした。



ミザエルは人々を必死になって説得しようと試みたが、

その言葉は届かなかった。



そればかりか、ミザエルが真の勇者なら、

ドラゴンを倒すべきだという声が次々とあがり、

遂に、ミザエルは決心した。



彼はドラゴンの前で、皆にこう告げたのじゃ。

自らの命を捧げる代わりに、我が言葉を信じて欲しい、と。



その時じゃった。

数百数千の矢がミザエルとドラゴンを貫いたのじゃ。



それは、隣国からの軍勢で、この時を待って、

この地に攻め込んできたのじゃ。



そう、祈祷師は、その国の回し者。

そうして、この地は滅んだのじゃ。





<ジンロンの語りの続き>



伝説には続きがある。

ドラゴンの魂は、ナンバーズに触れ再び蘇った。



そして、今日までそれを守ってきたのじゃ。



カイトよ。

わしがお前を試したと言ったな。

いかにも、その通りじゃ。



遺跡のナンバーズを求める者が現れし時、世界は大きく動く。

若きドラゴン使いよ。

世界を正しき道へと導くのだ。



わしは見たのじゃ。

遙か彼方、天空で戦う神々しい光と光。



その戦いは数百日にも及んだ。

地上には火の雨が注ぎ、稲妻が大地を切り裂いた。



やがて二つの光がぶつかり合い、消滅したのじゃ。



カイトよ。お前にこのナンバーズを託す。

愚かな戦いは世界を破滅に導く。

決して繰り返してはならぬ。