遊☆戯☆王デュエルモンスターズ その10



原作の気になる所(セトとキサラ関連)だけ読み返し。



・海馬とキサラの出会い(33巻)



  セト「肌の色ごときで弱者に石を投げつけるなら、

     本当の身分の差というものを貴様らの肉体に刻みつけてやろうか!」



 原作セトは、差別を憎む、心正しき神官。



 シャダによって強大な力を宿していると知り、連れ帰る所は同じ。



  セト「ククク、この女から精霊(カー)を抽出すれば、

     王国の戦力を増強する事も可能・・・」



 一目惚れとか、愛じゃなくて、純粋な下心です。(笑)





・セトの野望(34巻)



  セト「白き竜を宿す女よ、

     貴様の青き瞳をどれほどの悲しみに染めれば

     龍を天に解き放つのか・・・・。

     白き龍を、必ずや我がしもべにする・・・。

     宿主の命を生け贄に捧げようともな・・・。」



 力を手に入れる為なら、女の命はどうなってもいいらしい。

 この時期の原作セト、極悪人。(汗)





・地下の闘技場(35巻)



 地下の闘技場は、セトが命じたカー強化研究の結果、作られたもの。



 カー(魔物)の存在すら知らず、自分でカーをコントロール出来ないキサラに、

 戦わせるのは無謀だとセトは反対するが。

 邪念に囚われているアクナディンによって闘技場に放り込まれるキサラ。



  セト「覚悟を決めるしかあるまい、キサラよ・・・。」



 見物体勢??



 囚人のカーに襲われるも、何の抵抗もせず、瞳を閉ざし、死ぬ覚悟のキサラ。

 神を出さないキサラに見かねて、セトが精霊デュオスを出し、キサラを助ける。



 囚人のカーが迫る中、キサラは気絶、セトのピンチに、遂に白き龍が姿を現す。



  アクナディン「女眠りし時、現れる・・・、神・・・!」



 アニメではキサラが自身の意志で白き龍を出してますが、原作は無意識。

 なぜなら、白き龍は、キサラの魂(バー)そのものだから。

 キサラが目覚めれば、白き龍も消えてしまう。



 キサラから神を切り離し、セトに神の器になれと言うアクナディン。

 それはキサラの死を意味していた。

 今はファラオ捜索が優先とはねのけるセト。

 ここはアニメと同じ。



 この頃から、原作セトはキサラを殺す事をためらってます。

 はじめは生け贄にしてでも・・とか言ってたくせに。





・キサラの死(37巻)



 邪神ゾークが復活。ファラオと共に闇の大神官と戦っていたセト。

 闇の大神官の正体が、尊敬していた師・アクナディンだと知る。



  セト「今・・・生涯に一度、あなたの意に叛き、あなたを倒す!!」



 闇の大神官は死霊の軍勢を呼び出し、ファラオ達が苦戦を強いられている間に、

 セトをさらい、共に王宮へと飛ぶ。

 崩壊する王宮の前で、

 これからキサラが死に、その力を得たセトが、

 闇の世界の王になるだとアクナディンは言う。

 さらに自身がセトの父であり、先王の弟である事も明かす。

 激しく動揺するセトだが。



  闇の大神官「白き龍と共に王となれ!息子よ!」

  セト「たとえ・・・あなたが父であっても・・・

     私は闇に魂は売らぬ!!」



 アクナディンの言葉をきっぱりはねのけた。



 崩壊する王宮に飛び込み、キサラを救出。

 この災厄が、自身に宿る魔物の仕業では・・と怯えるキサラに、



  セト「この災いは、悪しき闇に捕らわれた人間の業がもたらしたもの・・・・。

     人間という魔物のな・・・。

     安心しろ・・・お前は魔物など宿してはおらぬ・・・。」



 優しい・・・。



 この地を離れ、戦火の及ばぬ地へ逃げるよういい、キサラと別れるセト。



  「キサラよ・・・お前は闇に捕らわれず、光を求めろ!」



 そう心の中で呟きながら・・・。



 ここで闇の大神官が現れ、なぜキサラを助けたのかと問いただす。

 闇に落ちたアクナディンを、父として認めないというセトの発言。

 有無を言わさずセトを王にしようと、アクナディンが、目の前でキサラを殺す。





・ブルーアイズ誕生(38巻)



 邪神ゾークが消滅した後。

 キサラの屍を抱いて、石版の前で悲しみに暮れるセト。



  「キサラ・・・

   邪神滅びし光も、我が心には差し込まぬ・・・。

   胸を刺すのは、真の光を失った・・・哀しみ・・・」



 失って初めて気づいた?キサラへの想い・・。



  「キサラよ、許せ・・・

   お前を閉じこめていたのは、我が心の牢獄に他ならない・・・

   闇に浸食されてゆく心に、一点の光を灯しておきたかったのだ・・・。

   そてはお前が宿す精霊ではない・・・

   キサラ・・・お前自身の光を・・・。」



 自身の中の闇、力を望む野心に気づき、後ろめたさを感じながらも、

 キサラの存在に救いを求めていたのか?

 キサラだけは本気で救いたかったんだな・・・・。



 セトの哀しみに、キサラの声が答える。



  「セト様・・・

   せめて・・・精霊の光とともに、あなたをお守り致します・・・。」



 ゾークが滅んだ今、ファラオを倒すのは息子セトしかいないと、

 ここでアクナディンが自らの命を絶ち、セトの体を乗っ取る。

 アクナディンに支配されたセト、駆けつけたファラオと対峙。デュエルが始まる。

 白き龍を呼び出したセトに対し、アテムが黒き魔術師を召還。

 後に石版に刻まれた図がここに。



 アテムより一瞬早く、黒き魔術師の石版を破壊した、セトの白き龍。

 アテム、絶体絶命のピンチ。

 セトが支配されている事に気づいたアテムが、セトに語りかける。



  アテム「貴様にこの光が受け止められるか!心の牢獄で、王として輝き誇れるか!!」



 白き龍へ攻撃命令。しかし、白き龍は攻撃を止め、消滅してゆく。

 セトの心の中に白き龍が出現し、アクナディンを滅ぼす。



  キサラ「セト様・・・闇に・・・捕らわれてはなりません・・・。」



 キサラの魂によってセトの心は救われたのだ・・・。







・・・といった感じです。

大筋は確かに同じだけど、二人の関係がアニメとは全然違います。(笑)



(アニメのオリジナル設定、少年時代の出会いはいいなと思ったけど、

母親の死に繋がるのは、重すぎる気がする・・・。

それが、キサラがセトを守る理由という事になってますが、アニメ。

原作は余計なしがらみはなく、もっとシンプルな感情で行動するキサラが良い。)



”愛”とか決して口にしない、不器用な原作セトが好きだな。







その他、アニメ版の変更いろいろ。



・海馬の登場

  盗賊王バクラ復活に必要なバー供給の為、闇バクラが記憶の世界に召還した・・って事になってます。

  主要人気キャラだから、無理矢理出番増やした?

・ゾークと三幻神、ブルーアイズの対決

  ゾーク最終決戦の前座的扱い。ゾークの強さを見せつける為か。

・六神官のうち5人の死亡

  原作ではアイシス死んでない。

・ボバサの正体

  なぜここだけ削られたのか不明。

・ゾーク戦に参戦するセト

  原作では、キサラを失ったセトは放心状態、ゾーク戦に参加せず。

  ゾークが滅んだ後に、キサラエピソード。

・真の敵は邪神ゾーク

  原作では闇の大神官(=アクナディン)