おおきく振りかぶって 第25話

第25話『ひとつ勝って』



これは試合後の後日談。

というわけで、これといって、気合い入った展開でもなく。

最終回にしてはあっさり終わりました。

なんだか、普通に来週続きそうな雰囲気。



原作に忠実に作った結果なのか。

それとも、続編を視野に入れての終わり方なのか。

盛り上がりで言うなら、前回のが事実上の最終回ですね。



とは言え、試合後の各キャラの心情が描かれて、面白かった。

特に、三橋と阿部。



・・・・なんでこの二人、こんなにコミュニケーション下手なの???(大笑)







印象に残ったのは、泉と花井のセリフ。

反省会の総評を見せて、

別に自分たちは特別いい人なわけじゃない。これが普通だと。

普通に野球やってるだけなんだと。



最後の一球を投げる時、味方の声掛けに戸惑っていた三橋に、

一番分かって欲しかった事ですよね。

優しいからじゃない。同じチームだから。仲間だから当然なんだ。



気になったのは、花井のセリフかな。

やはり三橋の言動はむかつくらしく、同じ中学だったら絶対いじめる側になってたと。(笑)

出会いが西浦で良かったと、感謝してました。



これも、泉のセリフと繋がる訳で。

野球を通しての信頼と友情なのであって、もし野球をしてなかったら、

この人達、全員バラバラだったんだなぁと。



意外に面白かったのが、阿部です。

メールが自分だけ返ってこないと、不安になる現代っ子

嫌われてる・・??と、気にしたり。

案外、繊細なんだ。(笑)

三橋に対して、怒ってばかりいる自分を自制したり。

阿部なりに頑張っているのは分かるけど、・・・・不器用なんだよな。(笑)



そして、忘れてならないのが、三橋と叶の友情。

冒頭の、雪の中のシーン。

三星を出るという三橋に、高校でも野球続けろよと叫ぶ叶。涙する三橋。



「絶対野球部入れよ。

 お前が今までやっていたのは違うんだよ!

 今やめちゃダメだから!!」



あの時、三星でしていたのは、本当の野球じゃない。

今、西浦で、みんなでやっているコレが、本当の野球なんだと。

泉と花井の言葉を聞いて初めて、あの時の叶の言葉の意味を知る訳です。



この二人の友情、原作では子供の頃の描写が少しあるので、(おまけマンガだけど)

昔から仲良かったのは分かるのですが。

アニメでは今まで描かれなかったので、重要なシーンです。



群馬の実家に帰る度に、叶と一緒に野球していた小学生時代。

この頃は名前で呼び合っていたのに。

それから、中学で同じ三星の野球部に入って・・・。

部内では名字で呼ぶようになって、監督の贔屓があって、次第に距離ができて・・・。



当初、二人が幼なじみと知らなかったので、

一方的に叶が三橋の努力と才能に惚れ込んでいたのかと思ってました。

子供の頃からの友情があって、だから叶は三橋に負けたくなかった。

叶の勝利の報が三橋を勇気づけたのも、この友情があったから・・・。



最後、メールの返事に”修ちゃん”と、昔の呼び名で語りかけた三橋。

子供の頃に戻った様な三橋を、”レン”と、心の中で呼びかける叶。

長い間凍り付いていたモノが解けていくような。

中学で閉ざされてしまった三橋の心が、再び開かれていく様子が、良かったです。



本当の戦いはこれからだ!とかいうベタな終わり方じゃなく、

三橋を主人公に、彼の成長を描く物語として考えたら、この終わり方で正解。

上手く綺麗にまとめました。

三橋に注目して見ていた者としては、納得のいくいい結末で、嬉しかったです。





その他、細かい所。



試合の翌日?

これは・・・クラスマッチかな。

浜田がバスケで活躍したり。阿部のクラスはサッカーで負けたとか。



田島や浜田に女子の声援が。

昨日の試合を見に来てくれた生徒達からは、野球部、注目される存在になったんですね。

ここにもし三橋が居たら、人気者だったのに。



いつも教室で三橋と何話してるのか、気になった阿部。

でも、田島も泉も、食べ物の事ばっかり。

お前もそうだろ?と言われて、否定しない阿部。

・・・って、阿部も早弁派なのか??(意外)



様子が気になるとか、お見舞いにとかじゃなくて、

カレーの事しか頭にない田島。(笑)



試合後そのまま帰ってきてしまった三橋は、みんながどう思っているのかを知らず。

マウンド譲らなかった事を、怒られると怯えまくる。



メール着信の場面で笑った。

携帯画面に”阿部隆也”って出てるのに、阿部の声で”阿部隆也”と入る所が。(爆)

しかも、声が冷淡な感じで。演出上手すぎ。



母親から託された新聞とDVD(試合の録画?番組の録画?)を律儀に持ってくる所、花井らしい。



決勝打で右手痛めた田島。

”気持ちかった〜!”と言う田島に、

阿部は”グリップずらすとか、普通やんねぇぞ”と内心ツッコミ。

でも、アレが無ければ、勝てなかったんですよね。



三橋家に着くなり、阿部が体重を訊く。

投手の健康管理も捕手の役目?阿部が異常に心配性なだけかな。

体重落ちてると、また怒るし。(笑)



三橋に嫌われまいと、怒りを堪えて、話題を変えると・・・。

いつも訊かれない事を訊かれる??何か原因がある??と、余計に怯える三橋。

挙げ句、「ごめんなさい」と、訳分からない事言うし。

・・・・ダメだ、この二人。(笑)



阿部が、三橋は誰かを嫌う事がないから、それを考えると何とか耐えられると。

確かに、中学時代、いじめた畠の事も、諸悪の原因の中学の監督さえも、悪く言った事ないですよね。

・・・根は優しくていい奴なのにな。



花井と阿部はちゃんとお弁当持ってきてます。

早弁してなかったのか。

合宿時にシガポに教わった、”うまそ〜!”を花井がちゃんとやってます。



勝てた原因を阿部に聞かれて、言葉詰まって答えられない三橋。

思っている事はあるんだけど、罪悪感で、正直に話せない・・・。

うつむく三橋をイライラして睨む阿部。花井はそんな阿部が不憫だと・・。(汗)



各自、西浦を選んだ理由が明らかに!

これ、気になってたんですよね〜〜〜。



チャリ1分だから西浦にしたと言っていた田島。

それでも、野球やる気なら、もっといい学校があったハズ。

なぜに新設したばかりの西浦に・・・?と謎でした。

家族想いなんですね・・・。なんて優しいいい子なんだ!(涙)



ひいじいちゃんが倒れ、すっげー怖かった時の回想。

暗い部屋に、飼い犬とハムスターを両脇に置いて、飼い猫抱えて落ち込む田島が。

・・・よっぽど怖くて寂しかったんだなぁ。(汗)

普段賑やかな大家族育ちだからこそ、一人で静寂は耐えられないかも。



三橋は、お母さんの母校だから。

”お母さんの学校”という表現に、阿部が一瞬勘違い。(笑)

これはこれで、三橋らしい。

多分、母親的には祖父に気を遣って、三橋を三星学園に止めたかったんだろうな。

だから、お金無いからとウソついたのか・・・。

それを信じて、必死に勉強した三橋。(笑)



阿部は一応、グランドを下見して決めたと。

でも、それでも高校で野球やるなら、何も新設校じゃなくてもいいような。

栄口とも中学では一緒のクラスになった事なく、それほど仲良かった訳じゃないのか。



花井はレベルと通いやすさ。普通ですね。

もともと高校で野球やるとは決めてなかったみたいだし。

泉はグランドも見たと言ったけど、泉も新設校で良かったのかな。



瑠里の話題は出ませんでした。

栄口が全部話したのかな、やっぱり。



気になる伏線は、田島の手の痛み。

やはり、あの打ち方はかなり無理があったんだ・・・。

そのままバットごと体勢崩して倒れる程の力が加わっていたんだから、痛めて当然か。

これが、次の試合にどう影響するのか・・。(汗)



う〜〜ん、続きが気になる。

原作、8巻以降が出たら読んでしまおうか。

それともアニメ化待った方がいい??

(2期目があるなら、ネタバレ避けて読まずに、楽しみにとっておきたいような・・・。)

2回戦とか、榛名との勝負とか、いろいろ気になるのですが。



1年に1クールでもいいから、作って欲しいですね、続編。