遊戯王ARC-V  第25話

第25話「不動の覚悟!!権現坂昇」



隼の前でレオ・コーポレーションの現社長だと零児は名乗る。

隼がLDS関係者を襲ったのは、零児に会う為だった。



隼が零児にデュエルを挑むその理由を、

仲間の救出が目的だろうと零児は言い当てる。

隼が柚子を瑠璃と呼んでいたあの会話を聞いて、推察したらしい。



回想シーン。

ユートは隼に、彼女は瑠璃ではないと、説明する。



彼らが柚子が瑠璃ではないと確信する理由が、

自分達の同志が敵の召喚法を嬉々として習うはずがないから、というのが少し面白い。

髪型が違う、性格が違う、仲間を見ても仲間を認識しない、等ではなく、

「召喚方法」で識別しているのが、デュエリストらしいです。



同時に、数あるデュエルの召喚方法の一つに過ぎない融合召喚を、

これ程までに憎むというのも、異様です。

5D'sでシンクロが世界を滅ぼすといい、シンクロ召喚を憎む敵が登場した事がありましたが。

彼からそこまで融合を憎む理由が気になります。



瑠璃を救い出す為には零児の身柄が必要だと、隼は言う。

LDSを襲い続け、その魂を封印したカードを送りつけ挑発したのも、

零児を誘き出す為。



 隼 「実の息子との交換なら、赤馬零王も決してノーとは言わないはずだからな。」



しかし、零児はそうはいかないだろうと言う。



 零児 「あの男がそこまで私を大事に思っているとは、とても信じられない。」



零児はある条件をだし、それを隼が実行すればデュエルを受けると言う。

「そして君が勝ったなら、その時は好きにするがいい。」と。



いろいろ気になる情報が出てきました。

零児が赤馬零王(レオ)の息子だという事も隼は知っていた。

LDSを襲っていたのも、零児を誘き出す為。



21話で真澄達に隼がデュエルを挑もうとした時、

「ここは俺達の戦場ではない。彼らは我々の敵ではないと!」

と言ってユートが隼を止めようとしたのは、どういう意味だろう?

襲う相手がLDS幹部ならともかく、末端の生徒である真澄達を巻き込むのは良くないというユートの判断か?



しかし、今回は隼が真澄達とデュエルするのをユートは止めませんでした。

零児を誘き出すにはこうするしかないと、隼がユートを説得したのか?



零児と零王親子の事も気になります。

零児は零王がどこで何をしているのか、知っているのか?

父親が自分を大事に思っていないと言えるのは、何故か?



8話でペンデュラム召喚出現の報告を聞いた日美香が「あの人」と言っていたのは、

零王の事だったのか?

隼とユートが異世界から来たとすると、零王も異世界にいる?



どうも、零児と日美香は零王と対立しているようにも思えます。

零王は、異世界で隼達の大事な仲間である瑠璃を連れ去るなどの悪事を働いているのか?

異世界に本来存在しない召喚方法を持ち込み、その力で異世界を侵略し、

やがてこの世界をも侵略してくるであろう零王の野望に対抗し、この世界を守るため、

様々な召喚法を取り入れ、それを教えて優秀なデュエリストを育成するのが、

零児と日美香の狙い、だったのかもしれません。

LDSの経営拡大や、ペンデュラム召喚に拘った理由も、そう考えると頷ける。



果たして、零王は何者なのか?どこで何をしているのか?

家族であるはずの零児、日美香とはどんな関係なのか?

遊矢の父、遊勝の失踪とも、関係があるのか?



そして、零児が隼に出した条件とは?

選手権への出場、だとしたら面白い事になりそうです。

デュエルに負けたら人質になってもいいと言える程のその自信には、何か理由があるのか?

瑠璃を救出する為必死の隼の心理を逆手に取り、上手いこと条件を飲ませて利用しようとしています。

数々の事件に直接関わらずに、報告と断片的な情報だけで、状況を的確に把握するその推察能力も凄い。

零児の賢さは侮れません。



いよいよ遊矢は選手権出場をかけた四連戦の最後の一戦に望む。

しかし、大事なデュエルを控えているのに、遊矢の家には朝から誰もいない。

母親の洋子も、ペットのアンとコールも、いつも遊矢の家に上がり込んでる素良もいない。

待ち合わせの遊勝塾には、柚子も修造も、アユ・フトシ・タツヤの姿もない。



ニコに連れられてやってきたデュエルの場所は、なんと権現坂道場。

ニコがプロデュースする四連戦の最終戦

その対戦相手とは、権現坂だった。



権現坂とは何度もデュエルした仲だが、真剣勝負は一度もなかったはずだとニコは言う。

それを知ってて、対戦相手に権現坂を選んだのか。



権現坂は自分を追い込む為に、選手権出場資格を満たすまであと一勝という、

遊矢と同じ条件にして、このデュエルに挑むと言う。

そうでもしなければ真剣勝負にならないと考えたのだ。



回想シーン。

逃げた榊遊勝の子供だと笑いものにされる子供時代の遊矢。

絡まれる遊矢を救ったのは、権現坂だった。



遊矢に絡んできた大柄の子は、ストロング石島のTシャツを着ています。

ストロング石島のファンなのかな?

同じ道場で、権現坂の兄弟子のようです。



親友との真剣勝負に、なかなか覚悟が決まらない遊矢。

プロを目指すなら、孤独にも強くならねばいけない、

だからこそ、今回はあえて遊矢の応援団は排除したと、ニコは言う。

道場の別室で、モニター越しに遊矢を見守る洋子、柚子、素良、修造、アユ、フトシ、タツヤ達。



これまでのデュエルも遊矢にとっては十分アウェーだったと思うのですが。

応援してくれる人が一人もいない、という状況で、遊矢は果たしてどうなるのか?

いつもの様にエンタメできるのか?



アクションフィールドは、剣の墓場。

刀堂刃とのデュエルの時と、同じフィールドです。



親友を蹴落として選手権へ出ることに迷いがある遊矢を、権現坂が叱咤する。

過ぎたる情けは相手への侮辱に等しい、と。



以前、零児にも遊矢は優しい性格だと言われていました。

今の遊矢は、優しすぎるのが問題のようです。

この先の選手権でライバル達を蹴落としていかなきゃいけない展開を前に、

優しい遊矢がどこまで本気を出せるか?というのを、ニコも試したかったのでしょう。



権現坂は先攻でビッグベン-Kを召喚。

遊矢はEM(エンタメイト)シルバー・クロウを召喚。

アクションカードとモンスター効果で攻撃力を上げ、ビッグベン-Kにバトルを仕掛けるが、

権現坂はビッグベン-Kの効果で破壊を免れる。



俺が見せる新たな不動のデュエルだといい、権現坂が召喚したのは、チューナーモンスター、ホラガ-E。

シンクロ召喚で、超重荒神スサノ-Oが現れる。

権現坂のシンクロ召喚に驚く面々。

このフィールドを権現坂が選んだのも、この為か。

ここからが真剣勝負だと言う権現坂。





勝率と選手権出場資格について。

年間50戦以上勝率6割がジュニアユース選手権の出場資格ですが。

遊矢は現在49戦29勝で、あと1勝で出場資格を満たします。

権現坂も同じ状況だとすると。

ここで敗北した場合、敗北した側が最短で勝率6割を達成するには・・・。

仮に、連続で三勝したとして、53戦32勝でようやく勝率6割。

選手権開催までもう間もないのなら、確かにここで負けると選手権出場は厳しくなりそうです。





「お前はこう思ってるだろ?俺はこう思ってるぞ」と台詞で説明する。

分かりやすく丁寧に、キャラがお互いの心境を台詞で語ってしまう所が、

この脚本家さんの特徴のような気がしました。



瞳やや大きめでキャラ顔がかわいい。

シルバークロウに乗ってフィールドを駆け巡る遊矢のイキイキした動き。(豊田さん?)

権現坂の気迫のドローと巻き起こる衝撃。(小川純平さんパート)

スサノ-O登場時のアクションも迫力あってかっこいい。

ニコの指の動きや仕草が面白い。



作監:豊田暁子)

(脚本:上代務