遊戯王ARC-V  第4話

第4話「一筋の希望!! ブロックスパイダー」



続く沢渡とのデュエル。

遊矢はアクションカードをみつけるが、マイナス効果を持つアクショントラップを警戒し、カードを拾わず。



沢渡がペンデュラム召喚した三体の攻撃を、一度はアメンボートの効果で凌いだが、

二度目の攻撃で破壊され、三度目のダイレクトアタックを受けた遊矢の残りLPは600に。



追い詰められ、落ち込む遊矢。



「(ペンデュラム召喚って俺だけの力じゃないの?

 なんであんな酷い奴にも使えるの?

 父さん、俺はどうしたら・・・。)」



前回はカードを奪われ、クズカードだと言ってカードを粗末に扱う沢渡に言い返せず、

目の前でペンデュラム召喚の成功を見せつけられ、今はこうしてデュエルで追い詰められ。

すぐに落ち込む遊矢は、強い意志や信念、強靱な精神を持った歴代の主人公達とは違うなと思いました。



見ていて可哀相になります。

これから遊矢は数々の試練を乗り越え、強く成長していけるのでしょうか・・・。



父の言葉を思いだし、突然笑い出す遊矢。

泣きたい時は笑え、という言葉を忠実に守る。

あの笑顔の奥で泣きたい気持ちをグッと堪えてるのかな?



「(助けなきゃ。みんなのことを。)」



吹っ切れた様に、遊矢が急に勇ましい表情に変わる。



遊矢がドローしたのは、沢渡がクズカードと呼んだあのカード、ブロック・スパイダー。

ブロック・スパイダーとマジック、モノマネンドの効果で、

遊矢は沢渡の攻撃を封じる。



対する沢渡は、通信での赤馬のアドバイスを受け、マジックを使い、

自分フィールドの星読みと時読みの効果を無効にする事で、遊矢のモノマネンドの効果を無効に。



ここでさり気なく、ペンデュラム召喚のルールも説明されてます。

セッティングされたペンデュラムカードは、マジックカード扱いとなる。

赤馬はどこでどうやって、この事を知ったのか?



ブロック・スパイダーへの攻撃が可能となった沢渡。

遊矢は速攻魔法でカードをドローし、ブロック・スパイダーの守備力を上げる。



遊矢の勇姿を見守る柚子。

その眼差しが温かく優しい。

柚子がこのピンチでも遊矢を信じ続けるのは、遊矢を強く信頼しているから、かな。



だが沢渡は、遊矢のLPをぴったりゼロにする方法を考えていたと言い、反撃を開始する。

二体のモンスターをリリースする事で、アルティメットダーツシューターは攻撃力を上げ、貫通効果を得る。

この攻撃が通れば、遊矢のLPはピッタリ0に。



その時、遊矢がトラップを発動!

ダメージを半減し、無効にされた星読みと時読みを自分の手札に加える。

アルティメットダーツシューターの攻撃で倒壊した塔から落ちる柚子達を、

解放され遊矢の元に戻った星読みと時読みがキャッチ。仲間達を救ってくれた。



星読みと時読みの効果が無効にされる時は、縛られ身動きを封じされたような描写でしたが。

解放される時、時読みは伸びをしてます。

遊矢の言葉に二人が反応して即座に動く所に、

星読みと時読みの、遊矢に対する忠誠が見て取れます。

姿を消す時は、時読みは腕組みで、星読みは遊矢に対してお辞儀のポーズ。

明確に言葉を発する事はありませんが、こうした動作や仕草にそれぞれ個性が出ていて、楽しいです。



最近のカードゲームアニメだと、モンスターがしゃべる事も多いようですが、

遊戯王では一部を除いてモンスターは殆どしゃべりません。

それでも、こうした仕草で個性を出したり、

カードの持ち主との絆を感じさせる描写が工夫されている所が好きです。



時読みは片手でフトシとタツヤを。

星読みは柚子をお姫様抱っこで、アユは片手でキャッチ。

少し怠そうな表情の時読みが男子の担当で、

整った顔立ちで礼儀正しい星読みが紳士的に女の子を担当、という所も面白い。



お姫様抱っこされた柚子ちゃんが、星読みの顔を見上げてお礼を言う表情、ちょっと照れてる?

女の子には憧れのシチュエーションですね。(笑)



全て計算だったのか?という沢渡の問いに、信じていただけだ、と答える遊矢。

沢渡はリリースされていたモンスターを戻し、再び場のモンスターが三体に。



「いくぞ、時読み、星読み。

 お楽しみはこれからだ!」



遊矢の決め台詞が入り、いよいよ反撃を開始する。



「レディース エンド ジェントルマン!

 今日は皆さんに、素晴らしい光のショーをお見せしましょう!」



遊矢が星読みと時読みをセッティング。

ヒックリカエルとカレイドスコーピオン、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンをペンデュラム召喚。

攻撃力の低い遊矢のモンスターを、沢渡はクズカードだと罵るが。



「おっと、果たしてそれはどうでしょう?」



この台詞は、「それはどうかな?」の遊矢版かな?



カレイドスコーピオンの効果で

オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンは沢渡の場のモンスター全てへの攻撃が可能に。

三体のモンスター全てを破壊され、ダメージの衝撃に逃げ回る沢渡。

さらにヒックリカエルの効果で、守備表示のブロック・スパイダーは攻撃表示に。



沢渡の残りLPは1200。そしてブロック・スパイダーの攻撃力は1200。

ぴったり相手のLPを0にして勝つ事に拘っていた沢渡が、

逆に遊矢によってぴったり0にされてしまうとは。(笑)



敗北した沢渡は手下と共に力ずくで遊矢のカードを奪おうとするが。

その時、謎の攻撃を受けて倒れる沢渡達。

「最後までかっこ悪いな、この人達は。」

遊矢達の前に現れた少年は、紫雲院素良と名乗り、

LDSの生徒になるのをやめて、遊矢の弟子になると言い出す。

こっちに来てから一番面白そうな遊矢に習いたいと。



沢渡達を「気絶させただけ」だと言うが。

近く転がっていた、あのキャンディーの棒(?)で攻撃したのか?

視認できない程の早技で、確実に気絶させる辺り、ただ者では無さそうです。

「こっちに来てから」と言っていたけど、どこから来たんだろう?



一方、モニターで見ていた中島は、遊矢達を追い、ペンデュラムカードを奪い取れと指示を出すが。

それを制止したのは赤馬だった。

「いいショーを見せてもらった。榊遊矢・・・。」





無事ペンデュラムカードを奪い返し、デュエルに勝利した遊矢。

それを見守る赤馬の狙いは、依然として不明のまま・・・。

前回から登場した少年、素良くんも、謎に包まれています。

新しいこのペンデュラム召喚を巡って、いろいろ波乱がありそうです。



デュエルでの逆転時に、遊矢の口調がショーの司会者の様に変わり、

今作のキーワードだった、エンターテイメントデュエルというものがうっすら見えてきたように思えました。



ただ、ショー仕立ての今回の遊矢のデュエルは、相手からみたら残酷ではないか?という意見も見かけます。

「さて皆さん、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンの効果はご存じですか?」なども、

沢渡からみると馬鹿にされたような台詞に聞こえる。

カードを奪い、人質を取るゲズな沢渡だからこその、この仕返しなのだと思いますが。

今後、どんな対戦相手に対しても、同じようなデュエルを遊矢はするのか?

観客である柚子達を煽り、ワンマンジョーを繰り広げる遊矢は、対戦相手の心情を理解してるのか?



仕返しのデュエルだけじゃなく、相手を励まし希望を与えるようなデュエルも、今後きっとあると思います。

観客を楽しませるショーとしての遊矢のデュエルは、

これまでの遊戯王の様な、対戦相手と心をぶつけ合い理解し合うくデュエルとは、また違ってくるのかな?



傷つきやすい遊矢が、父の言葉を守り、強くなろうとする葛藤のドラマも、もっとみたいな。





「ナイスダーツ、俺!」「ですよね〜!」など、

前回の「シュッ!」「俺、カードに選ばれすぎぃい!」に続いて、今回も沢渡の迷言が面白かったです。(笑)



Twitter情報ですが。

カレイド・ミラージという効果名を小野監督に提案したのは、今回担当の脚本家さん。

ナイスダーツはダーツの世界では普通に使われてる言葉、だそうです。

星読みと月読みが皆を助けるシーンの原画を担当されたのは、兒玉ひかるさん。

モンスターはパーツが多くて描くの大変だったとのこと。

解放された時読みが伸びをするシーンは、ダーツに縛られてて窮屈だったので背伸びするという指示だったとか。



作監:兒玉ひかる・小林一三・小笠原理恵・古谷梨絵)

(脚本:新井輝