3DS 遊戯王ゼアル 激突!デュエルカーニバル! 感想 IV編





ストーリーモードのIV編の感想。

ネタバレあり。





凌牙がWDCに参加するよう挑発したIV。

「そもそも彼女の事故が、偶然ではなかったとしたら?」の、例のシーンの回想。

恨みを晴らすならWDCに参加し、名誉も取り戻してみせよと。



 IV「ハハハ!何という紳士的な俺!

   全てはファンサービスの為!」



このIVも言動が相当おかしいです。(笑)



トロンの命に従順にこたえようとするV 、IIIに対し、やる気の無さそうなIV。

III編のIVとは様子が違います。



 IV「期待、失望、どちらでもどうぞご勝手に。」



  「へっ、言ってろ。問題児で上等さ。」



トロンやVに対して反抗的なのはアニメと同じですが。

少し影があるように思えます。

やはり何か思うところがあるのか・・・?



デュエルの申し込みの台詞が

「僕とデュエルしたいんですか?」なのに笑った。(笑)

偽紳士な態度ですね。

デュエル中の台詞もゲスい感じです。(笑)



IVのデッキは、

手札から特殊召喚できるレベル8の「マグネ・ドール」

フィールド上のギミパペとレベルを同じにする「ギア・チェンジャー」

手札を捨ててレベル8になる「ボム・エッグ」

と、とにかくランク8エクシーズに特化してます。

ランク8のエクシーズは皆攻撃力が高く、効果も魅力的です。



忘れてはいけない作業は、「シザー・アーム」の召喚に成功した時、

その効果を使ってデッキの「ネクロ・ドール」を墓地に送っておく事。

墓地にあるレベル8の「ネクロ・ドール」は墓地のギミパペ一体を除外して自身を特殊召喚できる。

手札に「ネクロ・ドール」が来てしまった時は、「ボム・エッグ」の効果発動時に

優先して墓地に送る事。



二戦目のイベントデュエルは鉄男。

鉄男に声をかけられ、紳士に対応するIVがデュエルを申し込む。

憧れのIVとデュエル出来ると、鉄男も浮かれてます。

委員長は居ませんが、鉄男をいたぶる例のシーンの再現になりそう・・・?



勝利後も、紳士に振る舞うIV。

ここがアニメの展開とは違います。

鉄男に「紳士で有名なIVとは思えない言動があったような?」と言われています。(笑)

気のせいでしょう、と返して取り繕う。

まだ本性を隠し続けるようです。

その後、Vが現れ、足下をすくわれるなよと忠告を受ける。



よく見るとフィールドにトロンとカイトの姿が。

このシナリオではトロンとカイトとは対戦する事はないのかな?

璃緒ちゃんともデュエルさせたかったのですが、璃緒はフィールドにいないんですね・・・。

このシナリオでは、璃緒の件には触れないのかな・・・。



五戦目のイベントデュエル。

委員長に声をかけられる。



 IV「・・・察しが早いも何も、

   お前みたいなのは腐るほど見てるからすぐわかるぜ。」



 IV「フフフ、全く扱いやすくて笑える・・・。

   もとい、気配り上手で大いに結構ですね。」



委員長は聞き取れなかったようですが、本性が見え隠れしてます。(笑)

踏みつぶした雑魚の名前などいちいち覚えてられない、とか。

いろいろ酷い。(笑)



敗北した委員長を笑顔で見送りながら「見た目を裏切らない雑魚っぷりだったな。」

などと言っています。



そこのIIIが現れ。



 III「今の彼だって、あれだけいたぶられて、よく兄様の本性に気付かないもんだね。」



何か言いたそうな素振りのIII。



 III「普段から、別人格の仮面をかぶってる人が、よく言うよ。」



IIIが去った後、一人自問するIV。



 IV「どうして俺は、ああも意地の悪い弱者をいたぶるような言動をする・・・?」



  「いや、別にいいさ。

   深く考えるのはとっくにやめたはずだ。

   でなきゃ、あんな事が出来るわけが無い・・・。」



IVに苦悩してる様子がみられます。

心からファンサービスを楽しんでいる訳では無いらしい。

自分がどうして、こんな残忍なデュエルをしているのか、

その理由も自分で分かっていない様です。

それを考える事すら、放棄してしまっているのか・・・。



8戦目のイベントデュエル。

セイちゃん、サチちゃん登場!

サインをねだられるが、二人とも急に去ってしまう。

エスパー・ロビンの方へ行ってしまったようです。(笑)



女子への人気では ロビン>IV なんですね。

かと言って、IVがロビンの人気に嫉妬する様子はありません。

そもそも、IVは好きこのんで人気者を演じている訳ではないですし。



そこに現れるIII。

突然現れたIIIにIVが慌てるシーンも。(笑)



IIIに、ロビンの正義の大盤振舞いとIVのファンサービスがかぶってると言われてしまう。(笑)



ロビンに声をかけるIV。

しかし、ロビンはIVを知らない様子。(笑)

仕方なく自らアジアチャンピオンのタイトルホルダーだと自己紹介。

デュエルを申し込む。

セイちゃんはIVの、サチちゃんはロビンの応援をしてます。



敗北して落ち込むロビン。一方IVは笑顔で健闘を讃えてます。

こうして人前で振る舞う時は本当に紳士面ですね・・・。



嬉しそうな表情でIIIが。



 III「いやあ、IV兄様にも縄張り意識はあったんだなって。」



唆したのはIIIのくせに。(笑)

別にロビンの人気を意識などしてない、とムキになって否定するIV。



 IV「そうだ、いつもの俺と全く変わらないし、やましい所なんて何もない。」



誰もやましいなんて言ってないのに。(笑)



迷いはあるものの、順調に予選を勝ち進んでいくIV。

たまに冷やかしに現れるIIIとは、仲よさそうです。



IVが主人公なら、その内に抱える葛藤や苦悩を描く物語になるのかな・・・と思っていたのですが。

今の所、そんなに重いストーリーでもなく。

III編が鬱展開だっただけに、少し戸惑います。

背負った過去の罪、凌牙に対する感情、父トロンへの思い、III、Vに対する思い。

いろいろ複雑な感情とテーマがあるはずだと思いますが・・・・。

決勝トーナメントで、そうした部分が描かれるのかな?



決勝トーナメント1回戦は遊馬と。

シャークから、遊馬を甘く見ない方がいいと、忠告される。



勝利したIVが遊馬をバカにすると、小鳥や鉄男、委員長が駆けつけ、

IVの本性を知り、非難する。

そして・・・。



 IV「誰が信じるだろうか? 俺だった本当は真っ直ぐな人間になりたかったんだ。

   でもIIIをいじめたり、Vをからかったり・・・。

   俺は兄弟で一番のトラブルメーカーだった。

   トロンの目には品性が低い男として映っているだろう。

   こうでありたいと思う俺と、他人からみえる俺の姿は、かけ離れていた。

   悪事を喜んでやる人間、悪事に痛みを感じない人間・・・。

   トロンはそうみなしたからこそ、

   IIIでもVでもなく、俺に命じてきたんだ。」

   そして、トロンに渡されたカードで、凌牙の妹を傷つけた事。」



IVが真っ当に生きたい、なんて願望があるのが意外です。

ここでは、トロンにそう見なされたからこそ、残酷な事もしてきた、と言っています。



自分の中のIVのイメージと、ここがちょっと違うかな?

IVは罪悪感に苦しんでいたからこそ、ヤケを起こし、

自ら進んで残忍なキャラを演じるようになった、のではないかと思います。

父親や兄弟達に呆れられ、見捨てられるのも承知で。

Vやトロンに対する口答えも、そうした心理があったのではないでしょうか。



IV自身は罪悪感に苦しみながら、それでもトロンは褒めることなく、IVを問題児扱いする。

誰にも理解されない、その鬱憤を、ファンサービスで晴らしていた・・・ように思えます。



で、次の準決勝の相手が、璃緒???

アニメ本編では二人が言葉を交わすシーンすらないのに??

(アニメだと、バリアン七皇登場シーンでようやく再会しますが、

お互い言葉も交わしませんでした・・・。)



これは一体、どうなるのか・・・?

璃緒はIVの事を覚えているのか?

あの事故の前、IVと璃緒はどんな関係だったのか?

事故現場から自分を救出したのが、IVだと知っているのか?

それとも、自分と兄を罠にはめた犯人だと、IVの事を憎んでいるのか?



準決勝。

準々決勝でIIIを破って大いに観客を沸かせた英雄、と紹介される璃緒。

あのIIIを倒した、と聞いて、IVが驚く。



 IV「おもしれえ。

   ファンサービスでもてなしましょう。

   よろしくお願いします、お嬢さん。」



 璃緒「まあ、ファンサービスなんて言ってる割には随分と薄情ですわね。」



 IV「何?」



 璃緒「私の顔を忘れたとでも言うつもり、IV?」



 IV「・・・・・。

   神代璃緒・・・?まさか!?」



 璃緒「やっと思い出して貰えたようで嬉しいですわ。

    そうですわ、私は神代凌牙の妹、璃緒。」



 IV「お前・・・WDCに出場してやがったのか。」



 璃緒「凌牙には止められましたけど、私自身の意志でエントリーしました。

    それにしても、アジアチャンピオンだなんて、よくも名乗れたものですわね。

    その面の皮の厚さには恐れ入りますわ。」



 IV「あれから、お前は・・・。

   ずっと入院していたままだと聞いていたが?」



 璃緒「ええ、一生分の寝だめをしてしまいました。

    と言うわけで、お返しをさせてもらいますわ。」



 IV「・・・こいつは予想外だ。凌牙と当たる前に、こんな・・・。」



 璃緒「あら、どうかしましたの?

    逃げ口上を探すのに必死かしら?

    凌牙が受けた苦しみ、私が受けた痛み!

    まとめてその身に返してあげますわ!」



 IV「何てことだ・・・。

   そのまま入院していれば・・・。

   せめてこの大会に出ないでいてくれれば・・・。」



 璃緒「凌牙が手を下すまでもなく、私が因縁を断ち切ります!」



 IV「・・・きっと後悔する事になるだろう。お互いに、いろいろとな・・・。」



出会ってすぐに、IVは璃緒に気付かなかったのか。

IVが凌牙を罠にはめた事も、璃緒は知っている?

今回出場したのは、兄を苦しめた事、自分を傷つけた事への復讐、のようです。

あの事故で、自分を救出してくれたのがIVだと言う事は、璃緒はまだ気付いていない?

それとも、あえて知らないフリをしているのか?



IVの方は酷く困惑しています。

璃緒を傷つけた事は、IVの本意ではなかった。

トロンに騙されただけで・・・。

その事を、IV自身も気にしていたはず。

今、ここで璃緒と戦う事で、再び璃緒を傷つけてしまうかもしれない。

その事を恐れいるのかもしれません。

できれば戦いたく無かった、と言いたげです。



IVが勝てば、また璃緒を傷つけた罪悪感で後悔するし、

負ければトロンから与えられた使命を果たせず。

璃緒も勝てば本人の気は晴れるかもしれないが、凌牙は納得しないだろし。

負ければ璃緒の中に悔しさと後悔が残るのみ。

どちらが勝っても負けても、後悔する事になりそう・・・。

IVが罪悪感で苦しんでいるとしたら、IVにとって、これは本当に辛いデュエルになりそうです。



アニメでは、璃緒が目覚めるのはWDCが終わった後でした。

IVとシャークの因縁に決着が付き、シャークはIVが背負っていた事情、

妹を傷つけるつもりが無かった事も知っています。

目覚めた後、その全てを聞かされた璃緒は、IVに対して複雑な感情を持ったでしょう。

兄を苦しめた怒り、IVが背負っていた家族の事情、もし自分を助けてくれた事を覚えているなら、

IVが本心から残酷な性格ではない事も分かっているし、助けてくれた感謝の気持ちもあるかもしれません。



今の所、アニメ本編でこの二人が会話する事はありませんが、

二人を取り巻く状況と関係、お互いの感情は、相当複雑だと思います。

(だからこそ、アニメでは故意に二人に会話をさせないのかもしれませんが。)



WDC開催中に、この二人が出会ってしまったという、この展開は、

描写が難しい所だと思います。

この状況だと、凌牙も璃緒も、IVが抱えている事情、あの事故はIVの本意ではなかった事などは、

知らない訳ですから。

ここではIVは、一方的に嫌われ憎まれる役です。

ゲームプレーヤーとアニメ視聴者だけが、IVの抱えている問題を知っているという・・・。

何とも辛い設定です。





敗北した璃緒は。



 璃緒「ううっ・・・。」



 IV「おい、神代璃緒、大丈夫か?」



意外にも、IVが璃緒の心配をしている!!

このまま悪態をつき通し、神代兄妹の前では悪役のままでいるつもり、なのかと思ってました。

アニメの方では、IIIが魂を奪われ、眠りについた事で、もはや引き返せない事情と、

焦りもあり、シャークの前では悪役で居続けたIVでしたが。



 璃緒「ふ、ふん・・・。

    気安く声をかけないで、いただけます?」

    ああっ、この手で借りを返せなかった!悔しいですわ!」



 IV「言ったはずだ、後悔する事になるとな。

   こんな敗北の事はさっさと忘れてしまえ。

   俺もこのデュエルの事は忘れる。」



璃緒に対するIVの態度が、優しい・・・。

今まで対戦者に、こんな態度をした事は無かったのに・・・。

璃緒はIVにとって、それだけ特別な存在、なのでしょうか・・・。



 璃緒「あなた・・・。」



 IV「凌牙に伝えておけ。

   決勝で待っているとな、」



 璃緒「・・・・。」



璃緒は、このIVの態度をみて、どう思ったんだろう・・・。

本当のIVの気持ちに、気づき始めているのだろうか?



トロンが現れ、IVが浮かない表情だと言う。

さらに、IVが手加減していたようにみえたと。

トロンはIVの璃緒に対する感情に気付いている?



いよいよ決勝戦、相手はシャーク。

ここで決着をつけると、どうなるのか?

シャークに心の闇を植え付け、トロンの手駒として利用する、

というアニメ設定の陰謀は、ここでは発動しないのか?

IVに復讐を果たせなかったとしたら、シャークはどうなる?

アニメの様に、IVがトロンに追い詰められたり、

シャークに謝罪したりする展開はないのか??



敗北したシャークに、お前の本気を見せて貰った、と言うIV。

それに対し、敗者に気を遣うなんてらしくない、とシャークに言われる。



 IV「そうだな・・・らしくないな。

   冷血非道なサディスト、それがお前の知る俺だな。」



半年前の大会で、シャークと出来なかった真剣勝負を果たし、実力で勝つことが出来て、

自分のわだかまりを断ち切れた、とIVは言う。

これだけの実力があるなら、なぜあんな卑怯な罠を?とシャークに聞かれ。



IVがMr.ハートランドに願ったのは、神代凌牙にかかっている不正の疑惑を晴らすこと。

中継される中、シャークの不正は自分が仕組んだものだと暴露。



そして、その夜。トロンが現れ。

命令を無視した俺に制裁を加えにきたんだろ?と問うIV。

しかし、今のトロンは、そうする事に意義を見いだせない、と言う。

フェイカーの真実を知り、トロンの復讐心が消えたらしい。

IVは最初からフェイカーには興味無いと、詳しく聞こうとはしない。

トロンは意外なIVの一面を知り、もっと早くそれを知ろうと努力していれば・・と悔やむ。



俺はやりたいようにやらせてもらった。

後は世間の前から消えることで落とし前をつけるさ、と。



エンディング。

トロンの前から去り、旅に出るIV。

トロンはIVに謝罪するが、IVはそれを責める事はなかった。

自分自身を見つめ直せばいい、と。



ボーナスメッセージも、シナリオの内容とリンクしたものでした。





かなり意外なシナリオと結末でした。

どんどん精神的に追い詰められ、残忍になっていくアニメのIVとは違い、

このシナリオのIVは常に冷静で、取り乱したり感情に流される事もなく、

自分の罪と向かい合い、正しく生きようと挑んだ。

アニメのIVと比べると、とても大人です。



トロンや家族に対する葛藤や苦悩は大分省略して、

凌牙との因縁だけに絞り、

己と向き合い成長したIVの物語、でした。



璃緒が絡んできたのも意外で、ここではアニメ本編でも決して見せることのない、

IVの優しい一面が描かれています。

璃緒は自分を救出したのがIVだと言う事を知らない、という設定のようです。

それを知ったら、璃緒はどう思うかな・・・。



神代兄妹の前で、真っ直ぐに生きたかった本当の自分の姿を潔く見せたIV。

それも、追い詰められて、ではなく、自ら進んで明かした所も、

アニメのIVとは大きく違う所です。



アニメで描かれる事の無かった、

もしかしたらあり得たかもしれないIVの意外な一面、

大人で潔いIVの物語、と感じました。

性格的には、アニメとはまた違うキャラ、ですね。



璃緒の「随分と薄情ですわね」の台詞は、

場面は全く違いますが、アニメで、ベクターと再会した時のメラグの台詞にも似ています。

憎らしい相手には皮肉を言う所、璃緒らしいです。





ギミックパペットのデッキは、扱いがなかなか難しいです。

手札のカードがタイミングよく揃えば、すぐに何度でもエクシーズ召喚できるのですが。

揃わないと、どうにもなりません。

手札に来た召喚可能なモンスターをセットして時間稼ぎする間に、

相手は次々強力なモンスターを召喚してきてしまう。

レベル8モンスターは条件が揃わないと特殊召喚できず、

手札で腐ってしまう・・・。



レベル8モンスターは極力減らし、

レベル8の「ネクロ・ドール」はとにかく墓地へ送る。

エクシーズ素材になった後も、無意味に効果を発動させ、

素材となった「ネクロ・ドール」をすぐ墓地へ。



ランク4の「ラヴァルバル・チェイン」はレベル4モンスターで召喚しやすく、

攻撃力は低いですが、その効果で、次にひくモンスターを決める事ができるし、

デッキの「ネクロ・ドール」を墓地に送る事もできます。



とにかく、どんな状況でも素早くランク8エクシーズができるかどうかが勝負でした。

ランク8エクシーズは攻撃力の高い「ヘブンズ・ストリングス」ばかり使用。

相手がエクシーズ召喚を多用する時は、余裕があれば「ジャイアント・キラー」を守備表示で呼んで、

その効果で相手にダメージ、というような場面も時々ありましたが。

「デステニー・レオ」はレベル8を三体揃えるのが難しく。

あまり使いませんでした。