遊戯王ZEXAL II  第134話

第134話「蘇る竜皇神話(りゅうおうしんわ)!!『銀河眼の光子竜皇(ギャラクシーアイズ・プライム・フォトン・ドラゴン)』」



ミザエルとカイトのデュエルが始まる。



カイトが先攻で、銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)を召喚。

ミザエルもドローした七皇の剣(ザ・セブンス・ワン )で、

CNo.107 超銀河眼の時空龍(ネオ・ギャラクシーアイズ・タキオン・ドラゴン)を召喚する。



そういえば、カイトはMr.ハートランド戦以降、バリアン達のデュエルを見ていないので、

七皇の剣の効果を目の当たりにするのは、これが初めてですね。

今回もデュエル前に視野が霞むような描写がありましたが、カイトの体は、果たして大丈夫なのか・・・?



その頃、明里はモニターの前で、途方に暮れていた。

システムがダウンし、ネットには繋がらず。遊馬の無事を祈る明里。

その背後でお掃除お掃除とせわしなく動き回るオボミに、うるさい!と明里の蹴りが炸裂。

オボミが気絶(システムダウン?)してしまう。



お掃除してくれるオボミちゃんに、八つ当たりする明里姉ちゃん、酷いです。(笑)



超時空龍(ネオタキオン)と対峙するのはサルガッソ戦以来ですが、あの時は超時空龍の効果を発動する事が出来ず、

デュエルが中断してしまいました。

超時空龍の効果は、V・III戦で明かされていますが、このデュエルもカイトは見ていないので、

カイトがその効果を知るのは、今回が初めてですね。



思えば、カイトとミザエルの対決は、

一度目は、決闘庵付近のスフィアフィールド内で、超時空龍の召喚にスフィアフィールドが耐えきれず中断。

二度目は、サルガッソで、遊馬が見せた新たなゼアルの力がサルガッソのバランスを崩し、退却の為中断。

という訳で、今度こそ三度目の正直で、月での決戦です。



カイトは超時空龍の効果を警戒しつつ、速攻魔法を伏せて迎え撃つ。

ミザエルが超時空龍の効果を発動し、光子竜と伏せカードは封じられてしまう。

まさにフィールドの時空を支配する、恐るべき効果。



超時空龍が攻撃したその時、

カイトは手札のモンスター効果を使い、このタイミングで、

超銀河眼の光子龍(ネオ・ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)を召喚。

フィールドを支配する超時空龍の効果も、手札にまでは及ばない事を利用した、カイトの巧みな戦術。



アリトとギラグの死を目の当たりにし、さらにドルベとメラグの死を知らされ、

誰も救えなかったと、悲しみに暮れる遊馬。

その遊馬の前に映し出される、月の輝き。

カイトはこのデュエルを、遊馬に見せようとしていた。



超光子龍(ネオフォトン)の効果は無効化されているが、バトルでは破壊されず、その攻撃力は超時空龍と互角。

だが、ミザエルは速攻魔法、ギャラクシー・ショックで、超時空龍の攻撃力を上げる。

それは、カイトが伏せていた、今は封じられているものと同じカード。

さらに超光子龍は効果を無効化され、バトルで破壊され、カイトはダメージを受けてしまう。



再び霞む、カイトの視界。

カイトを気遣うオービタルが、カイトに語り出す。



 カイト様、覚えているでありますか?

 オイラとカイト様は、もうかれこれ、6年と151日5時間30秒の付き合いになります。



 カイト様は、ハルト様の子守役として、オイラをこの世に作ってくれました。

 それからのオイラは、昼も夜も一睡もすることなく、ハルト様の子守を押しつけられ、

 壊れても、壊れても、オイラは不死鳥のように蘇り、

 そして、挙げ句の果てに、ナンバーズハンター用に改造されて、

 思い出せば、ぜ〜んぶ苦しい事ばかりであります。



 カイト「貴様、何が言いたい!?」



 オービタル「えっと・・・、えっと、つまり・・・。



       オイラは、ハルト様とカイト様の事なら、何でも分かってるって事であります!」



オービタルはカイトの目の異常に気付いていた。

Mr.ハートランドとのデュエルで、カイトの目はダメージを受けていたのだ。

度々、カイトの視野が霞む描写があったのは、この事だったのか・・・。



 オービタル「水くさいであります。

       オイラを少しは当てにしてください。

       カイト様の為なら、命なんて惜しくは無いであります!」



 カイト「当たり前だ。

     俺とハルトの為なら命を投げ出す。

     それがお前の存在意義だ。」



 オービタル「酷い!それでこそカイト様!」



いつもオービタルをぞんざいに扱うカイト。

それはオービタルの忠誠を知りつつ、オービタルに対する信頼があってこそ。



オービタルは自分のシステムをカイトの脳にリンクし、

カイトの視覚をサポートする。



カイトは、ミザエルが先刻使ったギャラクシー・ショックを見て、

お互いデッキに入っているマジック、トラップはほぼ同じだと推測する。

カイトは、石碑に描かれていた伝説の光の竜、新たなギャラクシーアイズの存在を予感していた。



散っていったV、IIIと、未来を託した遊馬、アストラルの事を思い、

カイトは「ここには必ず、俺達の希望があるはず!」と。

その時、周囲を囲む石碑が光輝き、No.62 の輝きがカイトに宿る。



カイトは速攻魔法、リ・ギャラクシーを発動。

蘇らせた光子竜を素材に、エクシーズ召喚。



 宇宙に彷徨う光と闇。

 その狭間に眠りし 悲しみのドラゴン達よ。

 その力を集わせ 真実の扉を開け!



No.62 銀河眼の光子竜皇(ギャラクシーアイズ・プライム・フォトン・ドラゴン)が現れる。

光子竜は、アストラル世界の力を得たナンバーズとなって生まれ変わったのだ。

これこそが、石碑に描かれていた光のドラゴン。



カイトは光子竜皇(プライム・フォトン・ドラゴン)の効果を発動させ、

光子竜皇と超時空龍のランクを一つ上げ、バトルを仕掛ける。

フィールドにいるモンスターのランク分、攻撃力を上げた光子竜皇が、超時空龍を破壊する。



この自分の勇姿をオボミさんに見せたかったと、オービタルが思ったその時。

気絶していたオボミが起きだし、明里のPCを操作して、モニターにカイト達のデュエルを映し出す。



 オボミ、感じた。



 愛!



 彼、戦ってる。

 だから見せてあげたい、彼の姿!



 愛の力、偉大!



オボミの目ハートマークになってます。

オボミが愛に目覚めた様子。(笑)



オボミが目覚める直前に、電撃が走るような描写もあり。

そういえば、オービタルがオボミに一目惚れするシーンでも、

墜落の衝撃と水の影響でオービタルが軽くショートしている様に見えました。

ロボットの恋は、衝撃やショートやらが切っ掛けになるのでしょうか?

どこか壊れて正常じゃないのかもれませんが。

壊れているからこそ感情が暴走する、と考えると、ある意味、人間っぽいですね。(笑)



それにしても。

今までオービタルにはつれない態度だったあのオボミちゃんが、愛に目覚めるとは!

これで晴れて両思い!!

もしオービタルが無事に帰ってきたら、仲良くイチャイチャして欲しいです。(笑)



同じ頃、Dr.フェイカーとハルトも、モニターに映るカイトのデュエルを見守っていた。



しかし、ミザエルはトラップを発動し、カイトの場の伏せカードと光子竜皇を除外してしまう。

次のミザエルのターン、超時空龍が復活。

超時空龍のダイレクトアタックがカイトを襲う。



カイトはジンロンの声に導かれ、トラップで No.46 神影龍ドラッグルーオン特殊召喚する。

ジンロンが姿を現し、ミザエルに真実を伝えたい、と言う。

ドラッグルーオンは超時空龍と同じ攻撃力となり、超時空龍と相討ちとなり、共に破壊される。



記憶を取り戻すミザエルに、ジンロンが真実を語る。



 あの時、人々の恨みが忌まわしき呪いとしてドラゴンに向いた時、お前はわしを守ろうとした。

 自らの命を絶つ事で!

 その気高き精神に、わしは感涙にむせび泣いた。



 しかしそれは、あの恐ろしき者によって汚されたのじゃ。



回想で、死に際のミザエルの前に姿を現す、隣国の回し者だったあの祈祷師。

その正体はドン・サウザンドだった。

ミザエルをバリアン世界に転生させる為、No.107 のカードをミザエルに植え付けるドン・サウザンド。



全てはドン・サウザンドの企みであり、呪い。

ミザエルに、お前はドン・サウザンドに利用されたのだと、ジンロンは言う。

このデュエルで、お前の進むべき道を見つけろ、と。



ミザエルは、真実を知り、激しく動揺する。



 バカな!この私が、ドン・サウザンドに!

 ならば、私が信じてきたタキオン・ドラゴンが、

 ドン・サウザンドの呪いだと言うのか!!



 私は信じぬ!

 タキオン・ドラゴンが私を裏切るなど!!



一度は人間の姿となったミザエルが、再びバリアン態に。

ドン・サウザンドの呪いは、完全に解けてないのか??

アリトやギラグの様に、オーバーハンドレットを遺跡のナンバーズで打ち倒されても、

バリアンの力を失ってはいない?



ミザエルも速攻魔法、リ・ギャラクシーを発動させ、

攻撃力を半減させ超時空龍を復活させる。



 カイト「それでいい。

     それでこそ、真のドラゴン使い。

     お前はいつでもドラゴンを信じてきた。

     今度こそ、自分の運命を諦めるなよ!」



真実を知ってもなお、時空龍を信じ続けるミザエルを、カイトは否定しません。

このシーン、このカイトの言葉にぐっときました・・・。



それは、同じドラゴン族使い、銀河眼使いだからこそ、

ミザエルの気持ちを理解してくれている、のかな。



106話のカイトの台詞を見ると、いかにカイトが自身と銀河眼との絆を強く信じているのかが分かります。

その点では、カイトとミザエルは本当によく似ている。



106話の遺跡回で、ジンロンはカイトにこう言ってます。



「お前にはどんな窮地に立っても、決して己の運命を諦めない力がある。

 自らの命を諦めたミザエルと違ってな。」



ミザエルに、自分の命を、運命を、諦めて欲しくなかったジンロンのその思いを、

カイトはちゃんとくんでくれた。

だから、「今度こそ自分の運命を諦めるなよ!」と言ってくれたんですね。



超時空龍のダイレクトアタックがカイトを襲う。

果たしてカイトは、このデュエルに勝てるのか?





今回のオービタルの台詞で、ハルトがおおよそ6歳という事が分かりました。

10歳くらいかと思っていたのですが、もっと幼いんですね。

カイトが現在18歳ですから、ハルトとは12歳差。

カイトが12歳くらいの頃に、ハルトが生まれたと考えられます。



オービタルも、Dr.フェイカーが息子達の為に作ったものだと思ってました。

カイトがまさか自作していたとは!



気になるのが、オービタルの動力源であるバリアライトですが。

これはどこから手に入れたんだろう?

12年前に最初にオービタルを作った時から、内蔵されていたものなのか?



カイトがどこからかバリアライトを自力で手に入れたのか。

それとも、フェイカーが発見したバリアライトを、カイトが譲り受けたのか。

もし、バリアライトはバリアン世界から手に入れたものだとすると、

フェイカーがバリアンと出会ったのは5年前だから、それ以前のオービタルはバリアライトを内蔵していなかったのか。



他のロボ達は、感情を持っていないようにみえます。

オービタルだけが豊かな感情を持つようになったのは、なぜか?

それは、内蔵されているバリアライトの影響なのか?



そういえば、オボミも元は感情を持たない、ただのお掃除ロボ(オボット)でしたが、

遊馬による修理で、回路に小鳥ちゃんのハート型の髪飾りを使った事で、感情が芽生えたようにも見えました。

あの小鳥ちゃんの髪飾りも、特殊な素材で出来ていたりするのかな?



カイトが自分で作ったロボットを、こんなドジな性格にしたのは、何故だろう?

人格を自由に設定できるなら、もっと真面目で優秀な性格に作りそうですが。(笑)

オービタルのあの人格は、カイトが自ら設定したものではなく、

何かの偶然(もしくは内蔵されたバリアライトの影響?)で出来たものなのではないか?と思います。



今回、カイトの強い思いがアストラル世界の力を得て、光子竜皇を出現させましたが。

そんな事が出来るのは、カイトの思いの強さ故なのか?

それとも、銀河眼に選ばれし銀河眼所有者のなせる技なのか?

あるいは・・・。

シャーク同様に、カイトも人間ではなく、何か特別な力を持った存在なのか?



自分の記憶が改ざんされていた事よりも、超時空龍がドン・サウザンドの呪いだった事にショックを受けるという所も、

時空竜が大好きなミザエルらしいです。



ミザエルが前世でドラゴンと絆を結び、ドラゴンに対して強い執着を持つ性格を知っていて、

ドン・サウザンドはわざと時空竜をミザエルにあてがったのかもしれません。



確かに時空竜はドン・サウザンドの呪いだったのかもしれませんが。

ミザエル自身がこれほど時空竜を信じ、強い絆を感じていたとしたら、それはドン・サウザンドの予想を超えた事態で、

これこそ本物の絆なのではないか?とおっしゃっている方がいて、そうかもしれないと思いました。



作監斎藤圭太)

(脚本:吉田伸)