遊戯王ZEXAL II  第121話

第121話「光を継ぐ者!!希望皇ホープルーツ」



エリファスは再びアストラルフォースを手札に戻し、

エーテリック・マヘスから、

NO(ニューオーダーズ) ランク13 エーテリック・アメンを召喚。



アメンとホープレイ・ヴィクトリーのランクの差の分だけ遊馬のデッキからカードを奪われ、

アメンはORUと攻撃力を増していく。

さらに永続魔法の効果で、再びホープレイ・ヴィクトリーの攻撃力が0に。

遊馬はトラップと墓地の虹クリボー特殊召喚でアメンの攻撃に耐え、

場にホープレイ・ヴィクトリーに代わり、ホープを残す。

しかし、ホープ特殊召喚により、アメンの効果が発動し、ランクの差の分のカードを奪われ、

アメンの攻撃力が更にアップしてしまう。



ピンチの遊馬が、シャイニングドローを起こし、

RDM(ランクダウンマジック)- ヌメロン・フォールを発動。

ホープを更にランクダウンさせ、新たなホープ、ランク1 No.39 希望皇ホープ・ルーツが現れる。



再びアメンの効果が発動し、アメンの攻撃力は8200、ORUは32 、遊馬のデッキと手札は0に。

ルーツはその効果で、相手のORUを一つ増やし、バトルを無効化、相手のランクの差分攻撃力を上げる。

さらに、相手のORU33個分を攻撃力に掛け、

速攻魔法、ダブル・アップ・チャンスの効果でさらに二倍の79200になったルーツで、

アメンを攻撃。アメンを破壊し、遊馬が勝利する。







やっと帰ってきたアストラル!!



胸のシミが消えて、遊馬との記憶を無くしていたらどうしようと思ったけど、

記憶もちゃんとありました。

エリファスは、カオスのシミだと言っていたけど、カオスと言うより、

心の傷のようなものなのかな?

エナ達アストラルの人々の力で心の傷が癒えた、という事でしょうか?



しかし、まだいろいろ謎が多い。

遊馬の勝利で、アストラル世界は変わった、とエリファスは言っていたけど、

それは、カオスと戦い、カオスと共に生きていく覚悟を決めた、という事なのかな?

アストラル世界を救うというアストラルの使命は変わらない、と言っています。

バリアン世界を滅ぼす使命は消えたと解釈して良いのか?

バリアン世界は滅ぼさなくても良いけど、アストラル世界の危機は救わなければならない?



エリファスとアストラルの関係も、よく分からず。

更なるランクアップの為バリアン世界を滅ぼすよう、アストラルを生み出し、使命を与えたのは、

エリファスだと思っていたのですが。



遙か昔の、アストラルとドン・サウザンドの戦いを、エリファスは知っている?

ドン・サウザンドとの戦いは、エリファスがアストラルを生み出した後の出来事?

(118話の感想に書いた時系列通りでいいのかな?)



ホープ・ルーツを召喚した遊馬を見て、

エナが、「まさか、あの方は・・。」と呟いていました。

エリファスもまた、遊馬に何かを感じ取った様子。

二人とも、伝説のゼアルの事を言っているのか?



遊馬がシャイニングドローの奇跡を起こした時、

エリファスが、遙か昔のアストラルとドン・サウザンドの戦いを思い出したのは、何故か?

あの戦いでも、ゼアルの力が現れたのか?

回想のシーンでは、ドン・サウザンドとアストラルの姿しかありませんが・・。



人間世界に戻っていく遊馬、それを見送る父一馬と、母未来。

結局、アストラル世界に来たのに両親との再会は叶いませんでした。

一馬を幽閉していた(?)のがエリファスなら、エリファスの変化により、

二人は解放されたのかな?



これまで一馬ばかりで全く出番がなかった、遊馬の母、未来さんも、

ちゃんと生きていた!一馬と一緒にアストラル世界に居たのか!



最後のセリフも意味深です。

私たちを選んだ??

遊馬を信じる根拠が、私たちの息子だから、なら、両親の愛情を感じさせますが。

逆に、遊馬によって一馬と未来が選ばれた??

世界を救う救世主が、一馬と未来を両親として選び、二人の元に産まれた、という事なのか??

遊馬は、二人の元に現れた運命の子供だったのか??



シャークはやはり、バリアンとしての道を選びました。

一度は遊馬達の敵になる事を否定しましたが。

直接バリアン世界で自分の帰りを待つ魂達を目の当たりにしたら、そうはいかない・・。



璃緒も凌牙と共に歩むと決めたようです。

あまりにもあっさりと、バリアンとして生きる決意をされたら、璃緒がこれまで生きてきた人生も絆も、

軽いものになってしまいそうで、心配でしたが。

この時、璃緒は泣いていました。

彼女にとっても辛い決断であった事を物語っています。



兄を支えたい、という気持ちが大きかったんだと思いますが。

璃緒に本気で、遊馬やカイト達と戦う覚悟はあるのかな??

遊馬が苦しむ姿を、璃緒は直視出来るのか?



今バリアン世界にある、ベクターとの戦いで命を落とした者達の魂と、兄の事は確かに大事だけど、

それと同じくらい、神代璃緒としての人生、友人達との絆も、大事にして欲しい。

時には兄と距離を置き、冷静に状況を見守り、自分の歩むべき道を見極める事も必要な気がします。





モンスターの最高レベルは12。

それよりもさらに上の、ランク13のモンスターが存在するとエリファスは言う。

ランク13のモンスター、エーテリック・アメンは、ランクアップし続けるエリファスの象徴のようです。

エリファスの永続魔法、ランク・ドミネーションも、エーテリック・アメンも、

相手よりランクの高いエクシーズモンスターをコントローラーしている方が有利になる効果、という所が、

魂のランクアップを目指し続けるエリファスの意志をあらわしています。



人間世界では、時空転送装置が限界を迎えていた。

アストラル世界からのエネルギーが装置の限界を超えている?

その原因は、遊馬とエリファスのデュエルなのか?



カイトは遊馬を信じてこの場を離れると。

装置が壊れたら、遊馬は帰って来れないのか?

決断を下すカイトも、小鳥ちゃんも辛そうです。



一馬がアストライトを人間界に持ち帰る事が出来たのなら、

アストラル世界側から人間世界へアクセスする方法はあると推測出来るので、

装置がなくても遊馬が帰ってこれる可能性に、カイトは賭けたのかな。



ラックアップは必然だと語るエリファス。



 「一つの世界が拡大するには限界がある。

  限界の中で、閉塞感や閉じた考えがはびこり、

  やがて世界を腐らせていく。

  その限界を超える為には、ランクアップが必要なのだ!」



 「ランクアップが出来るのは、選ばれた魂だけだ。」



選ばれなかった魂を切り捨てる、それがエリファスの言う限界を超える為のランクアップ。

だからバリアン世界を作り、カオスを追放し、さらにそのバリアン世界をも滅ぼそうと考えたのか。



選ばれなかった魂とは、エナ達の事なのか?

エナ達は、カオスが無ければ、病に冒され、死を迎える。

エリファスによれば、カオスの力を得て生き延びても、いずれ与えられたその力に苦しむ事になる?



そうなると、どの道、生きる為にはカオスとの対立は避けられないのか・・・。

エリファスと遊馬の違いは、自分達を苦しめるであろうカオスを切り捨てるか、

それとも、戦いながらカオスを乗り越え、共存していくか?という所。



遊馬はエリファスの考えを、優等生ばかりを選んであとは切り捨てる、と表現しています。

それでは、みんな同じように可能性を持てない。そんな世界は絶対に認めない、と。



そんな遊馬に、君に認めて欲しい訳では無い、

ただ最後に知って欲しかった、何も知らずに散るのは、あまりにも哀れだからと。

平然と言う、エリファスの冷酷さ。



圧倒的なアメンの強さの前に、一度は膝をつく遊馬。

もう勝てないのか?と自問しながら、アストラルを思い、自分を奮い立たせる。



 「でも・・・でもよ。

  お前は、俺の運命を決めちまった。

  俺の人生を・・・。

  アストラル。今じゃ、お前は俺の・・・。

  俺の全部なんだ!だから・・・。

  だから俺は・・・。

  お前を失うなんて、できねえ!」



遊馬の決意と共に、振り上げた拳が光輝く。

これはシャイニングドロー!

アストラルが力を貸してくれた!と遊馬は思っているようですが。

アストラルに変化は見られません。

もしかしたら、遊馬の中にも、奇跡を起こす力が眠っていたのかな?



ここで、エリファスがアストラルとドン・サウザンドの事を思い出したのは、何故なのか?

あの戦いでも、ゼアルの力が、あるいは奇跡を起こす救世主の存在があったのか?



エリファスの回想では、互いにぶつかり衝突したアストラルとドン・サウザンドが吹き飛び、

青と赤の光となって、ヌメロン・コードを取り巻くように見えます。

この後、一体何が起こったのか?

遙か昔の出来事なのに、今になってアストラルとドン・サウザンドが目覚めたのは、何故か?

遊馬とも、何か関係があるのか?



RDM(ランクダウンマジック)- ヌメロン・フォールの登場。

ひたすらランクアップを続けるエリファスとは、逆の戦術。

エリファスのアメンは、ランクの差が大きい程有利になる効果ですが、

そのアメンを前に、自らランクを下げるとは。



カオスと戦い、共存する事を選んだ遊馬の考えが、

ランクダウンを恐れないこの戦術に現れているのかもしれません。



バリアン世界の者が使うのが、バリアンズ・フォース。

アストラル世界の者が使うのが、アストラル・フォース。

遊馬が使うのは、ヌメロン・フォースと、今回のヌメロン・フォール。



遊馬がヌメロンと名の付くカードを扱える、というのは、意味深に思えます。

ヌメロン・コードと遊馬には、何か関係があるのか?



ランクダウンの時、ホープ・ルーツは足下の渦から現れてます。

アンクアップは天井から、ランクダウンは下から現れる?



 「お前は、世界が限界を超える為にランクアップが必要だって言うけど、

  そうじゃねえ!

  もしランクアップが必要だって言うのなら、

  それは、生きてる人の為だ!

  アストラルは、お前なんかとは全然違う!」



アストラルだけじゃなく、

シャークやカイト、今までデュエルで出会った仲間全員が、

一人ひとり、いつも苦しんでいた事、自分自身と必死に戦っていた事を、遊馬は知っている。



 「誰でも心の中じゃ、いい心と悪い心が戦っているもんじゃねえのかよ!

  でも、そっから逃げ出さなきゃ、きっとどんな事だってやり直せる!

  誰とだって分かり合える!

  一人ひとりの苦しみも見ないで、何も知らないで、

  本当のランクアップなんてできっこねえ!」



ランクアップが、限界を超える為の戦い、だとするなら、

それは世界を維持する為ではなく、

各々が己の中でしていくべき戦いだ、という事かな。

自分の中のカオスと戦い、苦しむ人達を見捨てる事が、

きっと遊馬は許せないんだと思う。



世界を維持する為に仲間を切り捨てていくのではなく、

それぞれが恐れず立ち向かって欲しい、という遊馬の思いは、

アストラル世界の人達に伝わったようです。



最後のダメ押しが、アストラルとの初めてのデュエルで、二人を勝利に導いたカード、

ダブルアップチャンスという所も、良かった。

遊馬の「それはどうかな?」も発動しました。



 エリファス 「これが、この世界を導く新しき光。」



デュエルを終え、互いに歩み寄るエリファスと遊馬。

私の役目は終わったようだ、とエリファスは言う。



遊馬のデュエルにより、アストラル世界の人々の意識が変わり、

更なるランクアップを目指す為に生み出されたエリファスは、

その役目を失った、という事かな。



エナに促されたアストラル世界の人々が、遊馬に力を与えようと。

その輝きがアストラルに集まり、左胸の黒いシミが消え、

アストラルを閉じ込めていた結晶が消え去る。



アストラル世界に、新たな決断が下されたのだと言うエリファス。

もはや、アストラルはカオスとして消されるべき存在では無くなった。

潔癖ではないアストラルの存在が、許されたのか。

アストラル世界の人々の思いが、アストラルの胸の傷を癒やした、と考えてもいいのかな?



目覚めたアストラルが片手を差し出し、その手を遊馬が両手で握る。



 アストラル 「遊馬。感じるよ。君の鼓動を。温もりを。」



そんなアストラルに「バカ野郎!」と抱きしめる遊馬。



 遊馬 「もう離さなねえからな! 

     絶対離さなねえからな! 

     だから、どこにも行くんじゃねえぞ!

     行かないでくれよ、アストラル!」

 

アストラルが涙を浮かべながら、遊馬に優しく微笑む。



遊馬のセリフは、少し女々しくも聞こえますが、

遊馬がこれ程執着し、大事にしたい存在が、アストラルなんだと思います。

遊馬の幼さ故、という所もあるんだろうな。



アストラルへのこの執着の強さ、或いは精神的な依存は、これからの二人の戦いに影響したりはしないのか?

エリファスが指摘していた事ですが、アストラルが役目を終えた時の事を、遊馬は考えているのか?

いつかくるかもしれない別れを、遊馬はきちんと受け止める事が出来るのか?

その辺りが少し心配です・・・。



一方、ナッシュ王としての記憶を追体験したシャーク。

自分がバリアンである事実に、動揺していた。



 「あいつらとの絆を断ち切るなんて、俺には・・・。」



そんなシャークに、ドルベは、我らの本当の仲間に会いに行こうと、バリアン世界へと誘う。

そこには、君が無くしたすべてのものがある、と。



そこには、ベクターとの戦いで命を落とした兵士達が、王の帰りを待っていた。

そしてイリスの姿も。



 ドルベ 「バリアン世界は、私達の魂を繋ぐ、奇跡の空間。」



アストラル世界とバリアン世界の戦いは避けられない。

このままだと、バリアン世界は滅び、またナッシュの過去と同じ悲劇が起きると言う。



今のドルベは、アストラル世界が遊馬によって変わった事を知らないし、

そもそも、なぜ二つの世界が対立しているのか、このバリアン世界が出来た理由すら恐らく知りません。

そんなドルベの言葉に、シャークの心は揺れる。

シャークが、自分の為に死んでいった者達の魂を、見殺しにできるはずがない・・・。



 シャーク 「この世界を守るのが、俺の使命・・・。」



それが、遊馬達との絆を断ちきる事になっても、とドルベは言っています。

それを知っていて、シャークにとって非情な決断をドルベは迫っている。

この世界を救う為に、神代凌牙としての人生を、絆を捨てて欲しいと言うのは、

凌牙に犠牲になれと言う事なのか?

それはあまりにも酷い・・・。



今までのドルベは、ナッシュに対する執着が強すぎて、

時にバリアン世界の危機よりもナッシュが大事なのかと思わせる程でしたが、

実際はかつての友よりも、バリアン世界を救う事を優先して考えているのかもしれません。

ナッシュに拘ったのは、バリアン世界を救う可能性を持つ唯一の存在だから?



 「俺なりのけじめをつけるのが、俺の運命。」



シャークの中で、遊馬達との思い出が、ひび割れ、砕けていく・・・・。



 璃緒 「凌牙、私は凌牙の運命に、どこまでも付いていく・・・。」



璃緒も泣きながら決断した様です。



そうだ、君たちはナッシュとメラグだ!とドルベが断言する。

璃緒ちゃんは、やはりメラグだったのか・・・。



バリアン世界に強大な力が蘇りつつある。

それは、封印されしバリアンの神、ドン・サウザンドでは、と推測するエリファス。



人間界にも影響が出ているはずだと、一刻も早く地上に戻るようアストラルに命じる。

エリファスがアストラルに渡したカードは一体?

アストラル・フォース、かな??



アストラル世界は遊馬の力により生まれ変わったが、

バリアン世界からこの世界を救うというアストラルの使命は、

変わった訳ではないと。



アストラルも、私と遊馬で新しい未来を必ず見つけてみせると、エリファスに誓う。

潔癖を求めず、バリアン世界とアストラル世界が共存できる世界が、未来が、本当にあるのか?

それはヌメロン・コードの力で果たす事が出来るのか?

それとも、また違った選択を、未来を、見つけ出す事になるのか?



エリファスの力で、皇の鍵も戻り、人間界へ送り出される遊馬とアストラル。



 エリファス 「世界を脅かす危機が訪れた時、それを救う英雄が現れる。

        それが、ゼアル。」



エリファスの兜が割れました。

もしかしたら、エリファスは・・・もともと普通のアストラル世界の住人の一人だった、のかな?

アストラル世界の人々がエリファスを作った、と言われてましたが、

アストラル世界の人々によって選ばれた王的な存在、だったのかもしれません。



遊馬とアストラルの旅立ちを見守る、一馬と未来。

息子の成長を喜んでいる様子です。



 一馬 「ああ、遊馬はもっともっと大きくなる。



 未来 「ええ。

     だって、あの子は・・・。」



 一馬 「遊馬が、俺達を選んでくれた。

     行ってこい!遊馬!」



この一馬の「遊馬が俺達を選んでくれた」という台詞が気になります。

一馬達が選んだのでは無く、一馬達が選ばれた??

これはどういう意味なのか・・・・。



そして、久しぶりの登場となるドン・サウザンド。

ナンバーズが完成した、と言っています。

地上がカオスに包まれる時が来たと。



ベクターから、例の拘束器具が消えています。

装置の準備を終え、解放されたのか?



ナンバーズを作るとは、どういう事なのか?

アスとっらうから散らばった100枚のナンバーズ以外にも、ナンバーズがあるのか?

それは、もとのアストラルのものとは違う、オーバーハンドレットナンバーズの様なものなのか?

これらのナンバーズにも、人に取り憑き、悪意を増幅させる力があるとしたら・・・。

これらがばらまかれたとき、地上はナンバーズに取り憑かれた人々によって大混乱になる??





頬がふっくら気味。エリファスが前回と比べて丸い感じ。

アメンの攻撃で吹き飛ぶ遊馬の転がり方が豪快。



作監:原憲一)

(脚本:吉田伸)