遊戯王ZEXAL II  第119話

第119話「高次元の境地!脅威のダブル・ランクアップ!!」



続く遊馬とエリファスのデュエル。



エリファスは永続魔法、ランクアップ・アドバンテージを発動。

シャイニングドローで引いた、RUM(ランクアップマジック)- アストラルフォースを使い、

ランク4のエーテリック・アヌビスから、ニューオーダーズ ランク6 エーテリック・アポビスを召喚。

遊馬はトラップでアポビスの攻撃からホープを守り、凌ぐ。



遊馬はRUM-ヌメロン・フォースで、CNo.39 希望皇 ホープレイ・ヴィクトリーを召喚。

アポビスをバトルで破壊するが、エリファスは同時にトラップを発動し、

ランク8のエーテリック・セベクを召喚。

墓地から手札に戻したアストラルフォースで、セベクからランクアップし、

ニューオーダーズ ランク10 エーテリック・ホルスを召喚。

さらに二枚目のアストラルフォースで、ホルスから、

ニューオーダーズ ランク12 エーテリック・マヘスを召喚。

マヘスの効果で、セベクとホルスも特殊召喚されてしまう。



エリファスの永続魔法の効果で、ランクの低いホープレイ・ヴィクトリーは攻撃力を下げられてしまう。

ナンバーズではないエリファスのモンスターではホープレイ・ヴィクトリーを破壊出来ないが、

セベクとホルスの攻撃で、遊馬のLPは削られていく。

そして、最後のマヘスの攻撃が。

遊馬はこのまま敗北してしまうのか?







全てがシャイニングドローとは。衝撃的でした。

シャイニングドローは、ゼアルの専売特許ではなかったんですね。

むしろ、シャイニングドローの本家本元はアストラル世界だった。



本来ならシャイニングドローはアストラルに与えられるはずの力だった?

しかし、遊馬と出会った時、アストラルはその力を使うことは出来ず。

遊馬とゼアル化して初めて得られた力です。

シャイニングドローには、遊馬のカオスの力が必要だったのかと思ってましたが、

そういう訳では無さそう。



一馬にも言及されてました。

遊馬とアストラルの出会いを仕組んだのは、一馬だった?

遊馬とアストラルが友情を育む事も、ナンバーズを巡る危険な戦いに巻き込まれる事も、

その戦いの中でアストラルが消滅の危機に瀕する事も、すべて想定されていたのか?



エリファスは一馬と会った事があり、一馬のかっとビングの事も知っていた。

今は自由の身ではないと言ってましたが。

一馬は囚われの身なのか?

だから、アストラル世界に来た遊馬とも、直接会うことが出来ない?



一馬がプログラムを書き換えたと言っていたから、

一馬もこのアストラル世界の現状を知り、何とかしようと活動していたのかもしれません。

その結果、思いついた解決策が、遊馬とアストラルを出会わせ、二人にアストラル世界を救わせようと・・・?



しかし、なぜ遊馬だったのか?

遊馬が強いカオスの力を持っている事と関係があるのか?



エリファスは遊馬のカオスの力を否定する。

使命を終えた後のアストラルの消滅を受け入れられるのか?というシビアな質問に、

遊馬はまだ答えられない。

数々の困難を乗り越え、戦いを終えた後に、アストラルの消滅が予定されているという事実も衝撃的ですが。

遊馬に答えを出す事が出来るのか?



一緒に戦い続けたい、ずっと一緒にいたいと言う思いは、本当に罪なのか?

こうした問いには、どうしてもDMも闇遊戯と表遊戯の別れを思い出してしまいます。



戦いの先に別れがある事をお互いに承知した上で、力を合わせて戦い続け、

最後は二人が納得した上で、別れる事ができるなら、それが理想ですが・・・。

アストラルは自分の消滅を受け入れる事ができると思いますが、

遊馬はどうなるんだろう・・・。



遊馬には、将来の事は取りあえず置いておいて、

今はとにかくアストラルを取り戻したい一心で、この場を乗り切って欲しい。

戦い続ける中で、使命を終えた後にアストラルが消滅しない方法を探っていくしかない。

諦めずに、立ち止まらずに走りつつけるのが遊馬ですから、きっとそんな選択をするのではないでしょうか。



そして、同時進行で進む、シャークサイドのストーリー。

またも過去を追体験している様子です。



ナッシュとしての記憶を取り戻して欲しいと言うドルベの言葉。

バリアンを嫌うシャークなら、その言葉を拒否するだろうと思ってましたが。

意外とすんなり、ドルベの持つペンダントに手を伸ばしました。

遺跡でみた記憶と、幼少時代に自分達が死んでいたかもしれない事実とで、

激しく動揺している今のシャークに、真実を示す手がかりへの誘惑は、流石に断ち切れなかったか。



ナッシュの記憶が全て幻覚とまやかしで、自分達は確かに人間で、間違いなく神代凌牙だ、と信じる事が、

今のシャークには出来ない・・・。



記憶を全て取り戻した所で、シャークは一体どうなるのか?

バリアンとして生きる覚悟を決め、遊馬と敵対するのか?

それとも、記憶を取り戻してなお、自分がバリアンである事を否定するのか?

あるいは、バリアンである事実を受け入れた上で、それでも今は神代凌牙として生きる決意をするのか?



今回も目覚めぬままの璃緒。

璃緒はいつ目覚めるのか?

目覚めた時、メラグとしての記憶も取り戻すのか?

自分がバリアンだという事実を、受け入れる事が出来るのか?

苦悩する兄に、なんと言葉をかけるのか・・・?



記憶の世界に登場した、璃緒によく似た少女も、気になります。

死んだ最愛の妹と瓜二つの少女となれば、ナッシュ王(と言う名でよいのかな?)は放っておけないはず。

この少女が、戦乱で両親を失った孤児だとしたら・・・。

ナッシュ王がこの少女を引き取り、育てていく内に、妹の面影を重ねてしまい、情が移ってしまうのでは?

少女の方も、自分を保護し、育ててくれた恩人であるナッシュ王を慕い、成長していくに従い、

その思いが恋に変わっていくかもしれない。



二人が恋に落ちてしまう可能性を考えてしまいます。

それは、例え血が繋がらないとしても、妹に恋をするというタブーを犯してしまう。

古代の倫理観であれば、近親相姦はタブーではない、という意見もありますが。

しかし、まあ、シャークもデュエル脳な遊戯王キャラの一人ですから、

ラブロマンスな展開になる事はないのでしょう。(笑)





エリファスの衝撃的な台詞。



 「アストラル世界のデュエル。

  それは全てがシャイニングドローによって成り立つ。」



それが私たちのデュエル、とエリファスは言ってます。

アストラル世界の住人なら、誰でもシャイニングドローが出来るのか?

アストラル世界の住人同士のデュエルは、どうなってしまうんだろう?



そして、RUM- アストラルフォース の存在。

バリアンズ・フォースがあるなら、当然、アストラル・フォースもあるんですね。

その効果は、ランクを一つだけ上げるバリアンズ・フォースとは違い、

ランクを2まで上げる事が出来る。



アストラル世界はランクアップした魂の世界。

という事は、アストラル世界はバリアン世界と対等ではなく、バリアン世界よりも上位にあり、

力もバリアン世界よりもアストラル世界の方が強力という事なのかな。



全てがシャイニングドローで、2つもランクアップできる力。

エリファスはそれがアストラルが受け継ぐべきデュエルだ、と。

しかし、カオスに汚された今のアストラルに、それを受け継ぐ資格はない。



カオスに染まる、影響を受ける事を「汚された」と表現するエリファス。

本当に潔癖だけを目指す存在なのだと、感じさせます。



アストラルの左胸の黒いシミ、それは遊馬がつけた傷だという。

思い当たるのは、やはりサルガッソ戦での出来事。

遊馬に裏切られた怒りと憎しみが、ベクターの仕込んだカードの影響で増大し、

暴走した事がありました。

一度は元に戻りましたが・・・。



あの時の、ベクターの去り際の台詞。

 「いいか、アストラルの心を汚した悪のシミは決して消せやしねえ。

  汚されたという思いは永久に残り、それがお前達の絆を蝕んでいく。」

今思えば、この台詞が今の状況を予言しているかのようです。



やがて全身に毒が回り、彼の心は死んでしまうであろう。

カオスのシミは、アストラルにとっては毒なんか?



遊馬は、アストラルは毒になんか負けない!と言うが。

これが人間なら、自分の中のカオスな感情を、やがて受け入れ、

或いは他の感情で中和されていったりして、

何とか折り合いつけ、乗り越えていけるものですが。

アストラルにもそれが出来るのか?



この遊馬とエリファスのデュエルは、アストラル世界の者達全てが見ている。

遊馬はエナ達をカオスの力で救ったように見えるが、

やがて与えられたその力に苦しむ事になるだろう、と言うエリファス。



それは、カオスに染まったアストラルと同じような状態になるのか?

ランクアップした魂の世界の者達は、人間のようにカオスと共存できないのか?



カオスは我々には不要なのだと言うエリファスに、遊馬は言う。

それは逃げているだけじゃないか、と。

戦おうとしないから、この世界の人々は弱っているのではないのか。



遊馬の言う事も頷ける。

カオスに苦しめられてはいるが、カオスと戦うからこそ、人間は強い。



エリファスはそんな人間達を、だからランクアップできないのだと。

かっとビングは、カオスの言葉だと言い、否定するエリファス。

遊馬の言う通り、かなり石頭です。



エリファスが一馬の事を語り出す。

一馬はアストラルが地上に行く為のプログラムを勝手に変更し、遊馬に会わせたのだ。



遊馬とアストラルが出会うよう仕込んだのは、一馬だった。

一馬も、きっと今の遊馬と同じ考えで、

アストラル世界はカオスを受け入れ、自分自身のカオスと戦っていくべきだし、

アストラルにもカオスが必要だと考え、遊馬と引き合わせたのかな。



地上に行く為のプログラム、というのは一体?

皇の鍵、または、遊馬の前に現れた契約の扉と、関係あるのか?



遊馬達の人間世界を、さらっと「地上」と言ってます。

地上が人間世界なら、その上か下にアストラル世界はある?

天界?もしくは地下世界?

オーバーレイネットワークを構築するシーンで、

普段は地面に現れる渦巻きが、アストラル世界でのデュエルでは天上に現れるのも不思議です。



エリファスは「九十九一馬の裏切り」と言ってます。

エリファスは当初、一馬を味方だと思っていたのか?



一馬の所在を問う遊馬に、無事だが自由の身ではない、と答えるエリファス。

裏切りが発覚して、幽閉されてる?

自分がエリファスによって捕らえられる事も承知で、事前に全てを仕組んで準備していたのか?

III vs 遊馬戦の時、一馬が皇の鍵の中に姿を現し、かっとビングを失った遊馬を救った時は、

まだ捕らわれてはいなかった時期なのか?



カオスに触れたエナ達もエリファスに捕らえられていた。

彼らを自由にするには、遊馬がこのデュエルに勝たなくてはならない。

さらに、もし遊馬が勝てば、この世界の価値観は見直される、と言う。

もはや、アストラルを取り戻す為だけのデュエルではなく、

アストラル世界の命運をかけたデュエルになっています。

遊馬はこの世界を救えるのか?



仮に、このデュエルに遊馬が勝利し、アストラル世界の価値観が変わり、

カオスを受け入れ戦う決意をした所で、

バリアン世界との対立はどうなるのか?

和解し、バリアン世界とアストラル世界を再び統一する事は可能なのか?

それとも、アストラル世界の価値観が今更変わった所で、

バリアン世界との対決は避けられないのか?



アストラルの居ない今の遊馬には、シャイニングドローは出来ない。

けど、思いにデッキは必ず応えてくれると、遊馬は信じています。

デュエリストらしい考え方です。



RUM(ランクアップマジック)は今の所、

バリアンズ・フォース、アストラル・フォース、ヌメロン・フォース

の三種類が揃いました。



CNo.39 希望皇 ホープレイ・ヴィクトリーを見たエリファスは、

この世界を脅かすカオスの力だと言っています。

カオスナンバーズの力は、その名の通り、カオスの力なのか。

ナンバーズがカオス化するとより強力になるのは、

カオスを受け入れた事で強くなる魂、を意味しているのかな?



遊馬のLPが残り少なくなると、アストラルの体も薄くなり、消滅の危機に。

エリファスによれば、アストラルは一度消滅しても復活する。

ただし、今までの記憶を失い、バリアン世界を滅ぼす使命に従順な存在になると。



これまで遊馬と築き上げてきた絆も消えてしまう?

さらに、エリファスの追い打ちが。

遊馬に、アストラルを取り戻した後の事を考えろと言う。

バリアンとの戦いが終わり、ヌメロンコードを見つけ出した時、

アストラルは役目を終えてしまう。

アストラルと共に戦いたいという思いが、いずれ、アストラルを失いたくないという恐怖に変わる。

その思いが枷となり、戦いに敗北するかもしれない、それがカオスの愚かさだ、と言う。



遊馬はこの問いに、どう答えるのか?

これまでの遊馬の答えは、13歳にしてはよく考えているし、熱血な遊馬らしい回答ではあります。

アストラルと対話が出来れば、やがてくる別れも受け入れて、共に戦っていけるはずだと信じたいです。



最後のシーン、小鳥ちゃんが感じ取ったのは一体・・・?



一方、シャークの前に現れたドルベ。

ナッシュとしての記憶を取り戻して欲しいと、あのバリアンの紋章のペンダント(?)を、

シャークに渡そうとする。



 「私にとって君は神代凌牙ではない。

  バリアン七皇のリーダー、ナッシュなのだ。」



シャークがみた、海底遺跡での記憶の続き。

アビスを浄化する為、自ら犠牲となった璃緒似の妹。

シャークはリオ!と叫んでいますが。

前世国王の時代の妹の名前も、現世と同じリオなのかな?



神・アビスが浄化され、消えてしまい、ベクターは撤退。

シャーク王の側に居る英雄も、友の妹の死にに悲痛な表情。

英雄はリオ姫とも仲が良かったのかな?



神代凌牙の記憶は、あの事故の日で終わり、その後からナッシュが凌牙の中に?

死んだ神代凌牙に、ナッシュが入り込んだのか?

それとも、神代凌牙がナッシュとなったのか??



俺はナッシュ。この記憶は、確かに俺自身のものだと語る。

王の名はナッシュ?



妹を失ったナッシュ王(?)は、ベクターへ復讐するため、出陣する。

英雄もこの戦に同行してます。

ベクター軍とポセイドン王国軍の戦いは熾烈を極めた。

両軍とも多くの犠牲を出しています。

劣勢に追い込まれ、逃げるベクターを、追い詰めるナッシュ王。

しかし、ベクターに逃げられてしまう。

逃げた先の町まで滅ぼす残虐なベクター

廃墟と化した町で、王は璃緒似の少女を見つける。



この少女は一体・・・。

璃緒の生まれ変わりなのか?

それとも、何の関係もないのか?

現世の今の璃緒との関係は?

今回は触れられませんでしたが、メラグとは一体誰の事なのか・・・?





エリファスの表情が端正で凜々しい。

メリハリのあるアクションと演出。

陰影の強さ。シャーク、璃緒が大人びた感じ。



作監:横田明美

(脚本:吉田伸)