遊戯王ZEXAL II  第117話

第117話「逆上のカイト 究極の師弟血戦!!」



Vはダイソン・スフィアで、No.2 蚊学忍者 シャドー・モスキートを攻撃するが、

シャドー・モスキートは効果によりバトルでのダメージをゼロにし、破壊を免れる。

続いてカイトがギャラクシーアイズで攻撃。だが、ギャラクシーアイズの効果は発動せず。

ギャラクシーアイズにはシャドー・モスキートの幻覚カウンターが仕込まれていた。

幻覚カウンターを乗せたギャラクシーアイズとのバトルで発生するダメージは、Vに向けられてしまう。

永続トラップでダメージを半減させ、Vは何とかこれを凌ぐ。



突然、Vに向かって貴様と倒す!と言い出すカイト。

蚊忍者が仕込んだ毒で幻覚を見せられていたのだ。



ダイソン・スフィアにも幻覚カウンターを乗せ、

蚊忍者のマジックによる効果ダメージをVがトラップで反射させるが、

幻覚に惑わされたカイトはトラップで蚊忍者をダメージから守ってしまう。



Vはダイソン・スフィアでギャラクシーアイズを攻撃。

カイトはトラップでライフを守り、これに耐え、幻覚を打ち破る。



トラップの効果で復活したギャラクシーアイズには、幻覚カウンターはない。

ギャラクシーアイズの効果で一度除外されたシャドー・モスキートのORUはゼロ。

しかし蚊忍者が発動したトラップにより、シャドー・モスキートの攻撃力は4000にアップし、

このターンが終了した時、カイトとVは4000のダメージを受け敗北してしまう事に。



だがカイトのマジックと、Vのトラップで、攻撃力12000となったギャラクシーアイズの攻撃で、

シャドー・モスキートを破壊し、二人は勝利する。







唐突にカイトが光り出したり、デュエリストの生存本能がなんか凄かったりで、とにかくおかしかったです。(笑)

カイトが自力で解毒した時の解説も強引で、何が何だか。



容姿的にも穏やかそうで、冷静・冷淡な印象のVに、こんな熱血な一面があったとは、驚きでした。

カイトにとってクリスは、デュエルを教えてくれた師匠、ではなくて、真のデュエリストとして覚醒させてくれた人、だったんですね。

カイトの並外れた強靱な精神力は、こうしたエピソードがあったから、なのか。

カイトがかつては師匠としてクリスを慕っていた理由も、頷けます。



Vのこうした熱血な面を、弟達は知っているのかな?

父親のトロンなら、そうしたVの性格も把握していたかもしれません。

熱血な所は、Vのもともとの性格なのか?

それとも、トロン(バイロン)から教えられ、受け継いだものなのか?

もしかしたら、バイロンもかつて、不眠不休でのデュエルでクリスを覚醒させたことがある?

その辺りも少し気になります。





最初にシャドー・モスキートを見つけたのは遊馬でした。

遊馬、もしかしたら視力が良いのかな?



攻撃力ゼロのシャドー・モスキートを警戒しつつ、バトルを仕掛けるV。



 V 「(だが、どんな鐘もまず叩いてみなければ、その音色はわからない!)」



この凝った台詞が、Vらしいというか、面白いです。(笑)



「小鳥!装置のエネルギー充填率はどうなっている?」と、デュエル中、

唐突にカイトが小鳥に聞いています。

いつも相手に対して「おい」とか「お前」とかしか言わないカイトが、珍しく小鳥を名前で呼んでる。

カイトは以前、ハートの塔で小鳥に助けられた事もあるし、もう少し小鳥とも仲良くしても良い気がします。



 カイト「久々に狩らせてもらうぞ!」



何だかこの台詞だけみると、カイトがずっとナンバーズハントしたがっていたようにも聞こえます。(笑)

確かに、ナンバーズを狩るのは久しぶりですね。



カイトに異変が。

カイトに注入された毒には幻覚を見せる効果が。

これぞ、蚊学忍法 夢蚊幻蚊(ゆめかまぼろしか)の術!(笑)



ここでVの回想。

この頃はクリスはDゲイザーを付けています。



一週間、不眠不休でクリスとカイトがデュエルの特訓を。

デュエリストの生存本能を極限まで高める実験」だそうですが・・・。(汗)



 クリス 「無理ではない!ライフが1ポイントでも残っている限り、

      例え心臓が止まっても、デュエルを続けるのが真のデュエリスト!」



カイトの命が危ないという警告も無視する。



 クリス 「かまわん!ここで潰れるなら、所詮カイトもそこまでの男。

      だが、これを乗り越え、立ち上がった時、

      その細胞の一つ一つに焼き付けられたデュエルの強い意志が、

      カイトを真のデュエリストにする!」



唐突に雄叫びをあげ、赤く発光するカイト。



 V 「そうだ、カイト。それでいい。」



昔と今の二人の姿がオーバーラップする。

あの時も、今と同じ様に、厳しい試練がカイトを覚醒させた、のか。



どうして幻覚から覚めたんだ!?という蚊忍者の問いにカイトが答える。



 カイト 「デュエリストとしての俺の生存本能が、免疫系を活性化し、

      熱く燃え盛る抗体が血中の毒を焼き尽くしたのだ。」



この解説に笑った。

免疫系とかもっともらしい単語を持ち出してますが、言ってる事はめちゃくちゃです。(笑)

Vもカイトも当然のように「デュエリストの生存本能」という言葉を使ってます。

この世界では、デュエリストの生存本能は科学的にも証明され、常識として認められているのかも。



 V 「カイトは私が育てた真のデュエリスト

    あの一撃で目を覚まさぬはずはない。」



自信を持って言うVの言葉に、遊馬は二人の強い絆を知り、

同時に、アストラルの事を強く思う・・・。



アストラルが消えて以降、IIIと一緒にデュエルしても、

シャークとIVのデュエルを見ても、

そして今回、カイトとVのデュエルを見ていても、

いつでもアストラルを思い出してしまう遊馬。

日常の中では忘れフリは出来ても、デュエルとなると思い出さずにはいられない。

辛い所です・・・。



ギャラクシーアイズの効果で一度除外されたシャドー・モスキートのORUはゼロ。



 カイト 「オーバーレイユニットを失ったシャドー・モスキートなぞ、

      まさに羽をもがれた蚊も同然!!」



蚊にかけて、羽をもがれたと形容するあたり。

カイトの台詞も凝ってます(笑)



蚊忍者が最後に発動したトラップが「蚊学忍法・蚊取り閃光」。

自虐的な名前です。(笑)



Vとカイトのピンチに、思わず装置から飛び出そうとする遊馬に、Vは言う。



 V 「今は君が動くべき時ではない。」



何気なく言ってますが。

112話でVに「我々が動くときがきたようだ」と言わせたのも、今回と同じ脚本家さんでした。

V初登場時の台詞「今はまだ私が動くときではない」のネタがお好きな方のようです。(笑)



最後のとどめを前にVが「それはどうかな?」の定番台詞を発動。

カイトとVの、マジック、トラップの連携による攻撃。

お互いのデッキを知り尽くしている師弟だからこそ可能な逆転劇。



 カイト 「貴様の懺悔など、聞く価値もない!」



いつもの、懺悔の用意はできているか!ではなく、懺悔すらも許されない。

カイトの怒りは相当なようです。(笑)



 カイト「地獄の業火に焼かれるがいい!破滅のフォトンストリーム!」



「地獄の業火」というフレーズも、51話のデュエル・コースターでVが言った台詞、

「私に近付く者は地獄の業火に包まれる」から取ったのかな?



勝利したカイトがNo.2のカードを手に入れる。



いよいよ遊馬の出発の時が。

心配そうに見つめる小鳥に、遊馬が何かを語りかけるが、声が聞こえない。

でも、伝えようとしている事は、遊馬の頼もしい表情からはっきり分かる。

必ず帰ってくる、と。

この演出も、良かった。





「カキクケコ〜」「ぼかぁ(僕は)〜」「〜ってか!」「はぁ〜ヤブかった」

「そんな事ってあるかー!」

蚊にちなんだ口調が強引で、面白いです。(笑)

「鈍感は女の子に嫌われるぞ。」なとどふざけてますが。

そういえば、吸血する蚊はメスだけですね。



Vの「どんな鐘もまず叩いてみなければ」や、カイトの「羽をもがれた蚊も同然」など、

妙に凝った台詞が多いくて。(笑)



「動くとき」とか「地獄の業火」とか、(某所においてよくネタに使われる定番の台詞ではありますが)

過去のVの台詞を拾ってきて使うあたり、サービス精神を感じさせる台詞回しでした。



アリト登場回で、女の子にうつつを抜かすアリトが遊馬とのデュエルで目覚めたり、

入院中、落ち込む遊馬をシャークがデュエルで奮い立たせたり、

コロッセウムの遺跡で、アリトに操られたゴーシュを、ドロワがデュエルで目覚めさせたり。

今回のカイトの幻覚をVのデュエルでの一撃が目覚めさせたり。

まるで拳で語り合うような、デュエルでの一撃で相手を目覚めさせる展開が多く、

ドロワやVのような冷静なキャラが、意外に熱い一面を見せたりと、

熱血展開が好きな脚本家さんの印象があります。



ただ、あまりに熱血展開すぎて、Vとカイトの心情描写が少なく、ガッカリだったという人も居たようです。

なぜVはそこまでしてカイトを真のデュエリストにしたかったのか?

カイトはなぜ真のデュエリストを目指したのか?

師弟だった頃の回想シーンが少ないので、二人の絆が唐突に感じてしまったのかもしれません。





決めのシーンの力強い線とポーズ。



作監:奥野浩行・南伸一郎)

(脚本:雑破業