遊戯王ZEXAL II  第101話

第101話「狡猾なるベクター アストラル VS No.96」



ベクターはドン・サウザンドの指示で、No.96の配下に下ったフリをして、

遺跡のナンバーズもろともNo.96を取り込もうと企む。



孤島の遺跡、悲鳴の迷宮にやってきた遊馬達。

遺跡の罠にはまり、アストラルは遺跡のナンバーズを賭けて、No.96とデュエルする。



No.96は早速自身の化身たるブラックミストを召喚。

ホープでは、ブラックミストに勝てない。

アストラルがホープを召喚せずに攻撃力の低いモンスターで攻撃を仕掛けてくると読んだNo.96は、

アストラルの場のモンスターの攻撃を永続トラップで封じる。

だが、アストラルはブラックミストの予想を裏切り、ホープを召喚。

ブラックミストの効果を逆手に取り、装備魔法で、No.96に効果ダメージを与える事に成功する。



だが、No.96のLPが減少すると、人質の遊馬を遺跡の罠が襲う仕掛けが!

このままでは、アストラルは攻撃できない??









ベクターは相変わらず人を騙すのが上手い。

今回もまんまとNo.96を騙して味方につけてます。



騙す相手を引きつける為に必要なものが何なのかを、よく分かってる。

遊馬を騙す為には、自己犠牲による友情の演出、

バリアンの仲間には、バリアン世界を危機から救う為と言う目的、

No.96には、新たなナンバーズの力。



ドジでヘタレな転校生を演じる事も、配下に下るフリをすることも、

相手を騙す為に演技する事に屈辱はそれほど感じない?

自分のプライドよりも相手を騙す事に熱心なのか?

ベクターが自分の配下に下ったとNo.96が遊馬達に語るシーンでは、

一瞬ムカッとしてたけど。





遊馬とアストラルに自身の手で復讐したかったベクターでしたが、

今回はドン・サウザンドに止められてしまいました。

命を握られ、ドン・サウザンドに従わなくてはならない、今のベクターが、少し哀れに見える。



前回の白馬伝説を考えると、この王子の伝説がベクターの前世??

ドン・サウザンドは、ナンバーズの眠る遺跡の場所を、ベクターの記憶の底から見つけた、

と言ってました。



遺跡に足を踏み入れたベクターに、謎の悪寒。

ドン・サウザンドは「今知る必要は無い」と言って、ベクターを襲う謎の感覚の正体を告げていない。

いつもとは違う、怯えた表情のベクター(真月)。



誰も信じず、虐殺を繰り返した不信の王子。

人を騙し、バリアンの仲間をも利用する非情なベクターと、似ている気がします。

もしも本当にベクターの前世がこの王子なら、

人を信じないから、人を容易く騙せる。騙すことに罪悪感を全く感じない理由としては頷ける・・・。



前回のドルベが、伝説の結末を何故か知っていて、その伝説に心動かされたにもかかわらず、

それが何故なのか理解していない様子でした。

ベクターも、この遺跡と壁画に感じるものがある様子ですが・・・。

王子だった頃の記憶は、ドン・サウザンドに封じられている?

もしも、前世の記憶を思い出したら、ベクターは自分自身を、どう思うんだろう・・・。



ベクターがこの遺跡で感じ取るものが、恐怖、という点も、ドルベの時と違って対照的。



ベクターのあの非道な性格が、王子だった頃の人間不信から来ているのだとしたら。

狂気の裏に、苦しみ・悲しみが隠されているのか?

国民を皆殺しにし、自害した王子が、最期の瞬間に抱いた感情は、今もベクターの中で眠っているのか・・・?



人を信じられないベクターは、人を信じる事しか出来ない遊馬を、どう思っているんだろう。

真月零として、間近で遊馬を見てきて、何か思う事はあったのか?

騙されやすい間抜けな奴だと見下していただけだったのか?



前世で人を信じる事が出来なかったのなら、

今のベクターが、一度でいいから、人を信じる事が出来たら・・・。

その魂が救われるかもしれない。

遊馬の信じる心は、その切っ掛けにならないかな・・・。



No.96が取り憑いていたのは、パーカー議員。

表向きは慈善事業にも熱心な政治家。

その裏の顔は、裏カジノや密輸を行う暗黒街のボス。



No.96が、こんな場所にいたとは。

人間世界を観察していた、と言ってます。

「人間とは恨みと偽善を積み重ねて歴史をつくる生き物だ。」

人には表と裏の二面性があると理解している様子。

そんな人間を、愚かなものよ、と見下している。



「お前は必ず、悪を必要とする未来が待ってる」という以前の台詞からも、

アストラルと自分が対をなす存在で、自分は悪の部分であると自覚しているから、なのか。

アストラルを乗っ取るという野望は諦めていない様子。



今のアストラルは、以前とは違う事に、No.96は気付いているかな?

一度遊馬に裏切られ、消える事のない不信感を抱えている事。

憎しみや悲しみという、強い感情を知った事・・・・。

そんなアストラルを、No.96はどう思うかな?



OPでも二人が一緒に映るシーンがあります。

この二人、どちらかが勝ち、相手を支配下に置く、という形では収まらない気もします。



ベクターを「我がしもべ」と呼んだり、すっかりベクターの口車に乗せられてるNo.96。

案外、単純なのか?

それとも、ベクターの企みに、実は気付いていて、乗せられたフリをしているだけなのか?



今回は璃緒ちゃんが遺跡に眠る伝説を代弁してくれました。

璃緒のこの不思議な力の理由は、未だに明かされていません。



遺跡に入るなり、危険な気配を察したり、

まるで霊感少女のようで、ちょっと璃緒ちゃんが怖い。(笑)



アストラル単独のデュエルは久しぶりです。

遊馬は笑顔でデッキを預ける。

アストラルの勝利を信じているんだな。

定番の台詞、「それはどうかな?」も言ってくれた!



No.96とのデュエルは、お互い相手の戦術をよく分かった上での、読み合いのようです。

そしてNo.96には、まだ使用されていない、ベクターから手に入れたRUMと、この遺跡のナンバーズがある。

アストアルは一人でこのデュエルに勝つことが出来るのか?



省略されてしまいましたが、この遺跡のナンバーズを守るガーディアン(ミノタウロス?)とNo.96のデュエルも見たかった。

No.96はRUMを使って勝利したのか??



ベクターはこのまま見物?

デュエルの行方に、No.96と一緒になって一喜一憂する所、何だか面白い。(笑)

No.96が勝利した所で、No.96とこの遺跡のナンバーズを手中に収めるつもりなのか?

No.96が敗北した時は、どうするつもりなのか?



異次元飛行船に遊馬が付けた名前が「かっとびユーマ号」。(笑)



異次元内の広い範囲で空間の歪みが発生していると。

これは、ドン・サウザンドの復活の影響なのか?

アストラル世界やバリアン世界の危機に関係ある現象??



璃緒「きっと、よからぬ事を企んでいますわね!」

ベクター(真月)「おいおい、そいつは俺の決め台詞だぜ?」

よからぬ事、のフレーズは、真月のよかれと思って、と対照をなす、ベクターの決め台詞でしたが、

ベクターがバリアン態で最初に登場した94話以降、使われて無かった気がします。

決め台詞ならもっと頻繁に使ったらいいのに。(笑)



デュエルの相手を、遊馬ではなくアストラルを単独で指名したのは、何でだろう?

No.96の希望?

遊馬との決着はベクターがつける手筈なのか?

No.96が敗北したら、どうするのか?続けてベクターがデュエルをするのか?



No.96が今回使うモンスターは、マリスボラス。

「悪意を糧とする者」という意味らしいです。

ナイフ、スプーン、フォークと、どれも食事に使う道具なのも、面白い。





入野自由さんの一人二役のデュエル。

今回も、デュエルが始まると、No.96がイキイキしてくる。(笑)



ほっぺのツヤ、幼めなキャラの顔。

コミカル時のキャラの表情が楽しい。

No.96とアストラルのデュエル時の大胆なポーズ。



作監:牧内ももこ)

(脚本:広田光毅