遊戯王ZEXAL II 第100話

第100話「古への追憶 ドルベと白馬伝説の幻影」



シャークとナッシュの魂を賭けたマッハとのデュエル。



遊馬が攻撃する度に、永続魔法「決断の迷宮」の効果で、遊馬の手札は墓地に送られ、

永続トラップ「不平等条約」の効果で、LPを600削られる。

二枚のカードによる、手札とライフを破壊するマッハのコンボ。

だが、遊馬が攻撃しなければ、シャーク達の扉は開かず、迷宮の罠に押し潰されてしまう。



遊馬はホープを、マッハはNo.44 白天馬 スカイ・ペガサスを召喚。

スカイ・ペガサスはORUを使い、ホープを破壊する効果を持っているが、

遊馬がライフを払えば破壊を無効に出来る。

が、遊馬がライフを払えばスカイ・ペガサスのもう一つの効果により、ライフに更なるダメージを受ける事に。



マッハが仕掛けてきた試練は、謎解きゲームだと理解したアストラル。

シャーク達のいる部屋の壁画にそのヒントが。

謎の古代文字を、ドルベが解読していく。



壁画の文字を解読してくれるドルベ。

知らないフリも出来たハズですが、この遺跡の試練に巻き込まれ、

自身も危険にさらされ、協力せざるを得ない?



壁画の伝説を読み上げるドルベの声に、段々熱がこもってくる。

「私は、この伝説を知っているような・・・。」



ホープを守り、LPと手札を失うか、それともLPを温存してホープを破壊するか?

選択を迫られた遊馬に、ドルベは「仲間を守れ。」と。



遊馬に迫られた選択。

仮に、壁画を解読出来ず、伝説の意味を理解出来なかったとしても、

シャーク達を助ける為にはホープを残す必要があるし、

デュエルで勝機を掴む為にもホープを守るしか無い?

仲間を守る為、デュエルに勝利する為に、

その身を削る覚悟があるか?を試されていたのかもしれません。



ドルベが言うのは、この伝説は、「仲間を守り、人を信じる気持ちを語っている。」



咄嗟に落下しそうになったシャークを助けたドルベ。

シャークの体が赤く発光し、呼応するようにドルベの体も赤く発光。

壊れていたハズのバリアラピスが直り、ドルベが自らの正体を明かし、真の姿を現す。



なぜここでシャークが発光したのか?

なぜバリアラピスが治ったのか?

・・・どう考えても、シャークはバリアンに関係する力を持っているのは明か。

やはり、シャークの正体がナッシュ?

今回の一件で、その可能性に、ドルベは気付いているのか??



「こいつの言う事を信じるな!」

「また同じ失敗を繰り返す気か?」

シャークはドルベの言葉を信じるなと言うが・・・。

ベクターに騙された忌まわしい記憶が、遊馬の脳裏に。



アストラルは、あえて何も言わない。

アストラルは、当然、ドルベの事を信じてはいないんだろうな。

しかし、遊馬の苦悩も理解出来るから、信じるな!とは言えない・・・。



ホープを守った遊馬を、シャークが責めるが。

「俺にはやっぱり、疑えないんだ。疑いたくねえんだ、誰も!」

あれだけベクターに騙された後でも、遊馬は信じる事を止めない。



ホープを守り、残りLPが200になった時、アストラルがこの試練の意味を理解する。

支払うべきLPが足りなくなった事で、マッハのコンボは成立せず、

効果による遊馬へのダメージはもう発生しないのだ。



ヌメロン・フォースをドローし、ホープレイ・ヴィクトリーを召喚。

スカイ・ペガサスを倒して勝利する。



マッハの正体は、英雄に仕えたペガサスだった。



遊馬達を助けたのは、この遺跡の伝説に心を動かされたからだ、とドルベは言っていましたが。



なぜ、ドルベは伝説の続きを知っていたのか?

これほど伝説に心動かされたのか?

ドルベは、この伝説の英雄だったのではないか?



伝説を語るシーンでの回想は、

英雄の姿がやや幼く、ドルベに似ているようにも見えました。



バリアン世界がアストアル世界同様、魂の世界だとしたら、

死んだ英雄の魂は、バリアン世界に転生していた?

ドルベの前世は、この伝説の英雄?

この遺跡に来るまで、その記憶を失っていた?

今のドルベには、明確な記憶も自覚もないようですが・・・。



伝説ではペガサスと英雄の魂は、共に天に召したハズ、なのに、

ペガサスの魂はナンバーズとなり。

英雄の魂は、バリアン世界に??



「それにお前は、そんなものを聞かずとも人を信じたさ。」

ドルベも、遊馬の人を信じる力を、認めてくれたんですね・・・。



今度会った時は決着を付けると言い残して去って行ったドルベ。

倒すべき敵である遊馬達に対して、冷酷になりきれない、その優しさ。

やはり憎めない相手です。

バリアン世界の危機で無ければ、遊馬達と仲良く出来たのかもしれない。

或いは、ベクターの裏切りが発覚したら、遊馬達と共闘する展開も期待出来る、かな?



マッハは、ドルベがこの伝説に関わりのある人物だと、気付いているのか?

もしも、ドルベが遊馬達の為にデュエルする展開があったら、

ドルベがスカイ・ペガサスを召喚する展開もあるのかな。

ドルベの正体はまだ定かではありかせんが、マッハが英雄の魂と再会できる時が来たらいいなと思います。



遺跡に残されていた、覇者のコイン。

父、一馬が冒険した場所に、証として残したものだった。



「バリアンの奴らは、俺が人を信じる事を利用してくる。

 でも、俺は結局、人を疑う事なんてできねえ。

 人を信じるしかできねえんだ。」



遊馬は、人を信じる事が自分の欠点だと気付いてるんですね・・・。

その欠点をバリアンが利用してくるのも承知で。

どれだけ騙され、傷ついても。

それでも人を信じたい。

それは、欠点でもあると同時に、実は遊馬の長所でもあり、心の強さでもある。



「(それが君の結論なら、今は何も言うまい。

 たとえそれで、これから私と違う道を行くことになっても・・・。)」



アストラルのこの心の呟きが、意味深。

いつか、遊馬から離れて違う道をそれぞれ進む時がくるのか?



一度遊馬に裏切られ、傷ついたアストラルから、

遊馬に対する不信感が完全に消える事はない・・・。



再び遊馬とアストラルの絆を試すような試練があったら、

果たしてどうなるのか?

この台詞だけ見ると、アストラルには、遊馬とは違う道を歩む覚悟が既にあるように思えます。



遺跡の英雄とペガサスの伝説が切ない。

英雄とペガサスをその手で殺めた後で、後悔した三人の騎士。

自分たちでかつての仲間の命を奪った罪は消えないし、相手が死んでしまったら許しを請えない。

懺悔する相手はもうこの世にいない。

生きている間にわかり合えなかった、辛いお話です。

残された騎士達は、国を守りつつ、その罪に苦しみながら、生きたのでしょうか・・・。



回想シーンでは英雄の仲間の騎士は三人でした。

英雄がドルベなら、三人の騎士は、他のバリアンの前世だったりするのか?



真月に裏切られた大事件の後に、人を信じる事をテーマにしたこのエピソードを持ってくる、

この構成がとても良い。

裏切りでもやもやした遊馬達と視聴者の気持ちを、引きずらない感じで。



愛馬の名がマッハ。

マッハが使うのはドルイドと名の付くモンスター。

この伝説のモチーフになったのは、ケルト神話の半神半人の英雄、クー・フーリンではないか?

という指摘がありました。



今回の伝説がドルベの前世だとしたら、他のバリアン達にも前世や伝説があるのか?



次回はベクターとNo.96が登場?

テンションの高さと、煽りと、顔芸と、中の人の怪演に定評のある、

この二人が手を組んだら、凄いことになりそうです。(笑)



作監:横田明美

(脚本:吉田伸)