遊戯王ZEXAL  第96話

第96話「狂気のベクター 魔境サルガッソの闘い!」



フィールド魔法、異次元の古戦場ーサルガッソの効果で、

エクシーズ召喚した遊馬達は500ptのダメージを受けてしまう。

さらに、フィールドにモンスターエクシーズがいるプレイヤーは、

ターンの終わりごとにもダメージを受けるという。



ベクターは、No.104 マスカレードマジシャン・シャイニングを召喚。

速攻魔法、サルガッソの灯台を墓地に送る事で、

フィールド魔法の効果を無効化し、ダメージを回避する。

予め防衛策を講じていたのだ。

シャイニングの効果とバトルでダメージを負いながらも、何とか場にホープを残す遊馬。



ドルベは、No.102 ホーリーライトニング グローリアスヘイローを召喚。

ベクター同様、サルガッソの灯台を墓地に送り、ダメージを回避。



一方、タキオンを召喚したミザエルだけは、「あんなものは臆病者の使うカード」と言い、

サルガッソの灯台を使用せずにデュエルに挑む。



遊馬はアストラルの制止を振り切り、ホープレイVで一気に決着をつけようとする。

シャイニングを破壊し、ベクターは姿を消した。

倒れていた真月が起き上がり、自分の正体はベクターだと明かす。



逆上した遊馬は、ホープレイVでベクターにダイレクトアタックを仕掛けるが。

ベクターの発動した永続トラップ、Vain 裏切りの嘲笑の効果で、ホープレイVの攻撃は無効化。

遊馬のデッキのVと名の付くカードは全て墓地へ送られ、ベクターはLPを回復。

さらに、墓地に送られたVカード一枚につき、5枚のカードをデッキから墓地へ。

遊馬のデッキは残り三枚!

ベクターの狙いは、このデッキ破壊だった。









遂に明かされました。

大方の予想通り、ベクター=真月だった訳ですが。

それのしても、いろいろ酷い・・・・。(汗)

見ていられない・・・。



ドジな転校生を演じたり、ワザとナンバーズクラブに混じってドタバタしたり、

ギラグの仕掛けたデュエルに巻き込まれたフリをして・・・。

遊馬をその気にさせる為にバリアン警察手帳を渡して。

バリアン警察が全て嘘なら、あのバリアン警察手帳はベクターの手作りなのか??



「置いてけないでよ!」の台詞も、

「少しは僕、役に立てたかな・・・」の台詞も、全部嘘。

ドジでヘタレで、でも素直で健気で仲の良かった真月零という人物は、

最初から存在していなかった。

全てはベクターが作り上げた嘘。



バリアン警察が嘘なら、バリアン警察だと明かす直前に真月がみせた健気さとの違和感も、納得できる。



自分がバリアンである事をアストラルに秘密にさせたのも、

遊馬とアストラルの信頼にヒビを入れつつ、勘の良いアストラルに自分の正体がばれないよう画策したのか。



ギラグ戦を振り返り、解釈すると・・・・。



真月(ベクター)は、遊馬にリミテッド・バリアンズ・フォースを渡す機会を伺っていた。

その時、アリトと遊馬のデュエルが始まる。



リミテッド・バリアンズ・フォースを遊馬が必要とし、バリアンの力を遊馬が受け入れる状況を作る為、

ギラグを利用する事を思いつく。

敗北したアリトを、すかさず真月の姿で闇討ち。

ギラグの怒りを自分たちに向けさせる。

遊馬は当然お人好しなので、真月の無実を信じ代わりにデュエルしてくれる事も計算の内。



リミテッド・バリアンズ・フォースを遊馬に渡す時に、アストラルが側に居ると困る。

そこで、「置いてかないでよ!」と懇願して、ギラグとのデュエルに真月が参加することを遊馬に認めさせ、

デュエルでワザと遊馬の足をひっぱり、アストラルにダメージを与える事で、

アストラルが皇の鍵の中へ避難せざるを得ない状況に追い込む。



アストラルの退場を見計らって、リミテッド・バリアンズ・フォースを遊馬に渡す。

それもドラマチックな自己演出で。



・・・これを全部計算で仕組んだと考えると、恐ろしい。



ギラグ戦で、遊馬とアストラルがギラグに倒されるのを傍観してた方が、

ベクターにとっては良かったんじゃ無いか?という意見を見かけました。



ベクターはゼアルに何度も計画を邪魔されてきたから、ゼアル化を最も危険視してるんだと思う。

あの場で、真月がデュエルに参加せずにいたら、

追い込まれた遊馬はアストラルとゼアル化して逆転勝利に終わった可能性が高い。

だからこそ、ここまで手の込んだ事をして遊馬の闇落ちを狙い、

ゼアル化を阻止しようとしているのでは?



あの時、ギラグに言った真月の台詞、「いずれわかるさ、いすれな」の意味とは、

実の正体は仲間のベクターでした!と言う事か!



そうなると、アリトを闇討ちしたのも、ギラグを敗北に追いやったのも、全部ベクターの仕業。

これは仲間に対する裏切りではないのか??

遊馬を追い詰めるために、仲間まで犠牲にして・・・救いようのないゲス野郎だ・・・・!(怒)



この真実を、ドルベとミザエルは知っているのか?

少なくともドルベとミザエルは仲間思いで、ベクターとは違う。

仲間を犠牲にした事を知ったら、二人はどう思い、どう行動するのか?

バリアン世界の為ならやむを得ないと、受け入れるのか、それとも・・・・。

バリアンの中で内部分裂とかべクターが孤立する可能性もある?



ある方が指摘してましたが、

遊馬を追い込む為にここまで手の込んだ事して、演技して、仲間をも利用して・・・と考えると、

なるほど、ベクターの遊馬に対する執念は凄まじい。

それほどまでに、これまでの計画を邪魔された事を恨んでいるのか?

それとも、他にも理由があるのか?



過去の遊戯王にもゲスなキャラは居ましたが、

人の心を弄び、尚且つ、騙された相手を嘲笑して楽しむという、これ以上酷いゲスキャラは居なかった様に思えます。

そして何より、騙された相手が、お人好しな遊馬である、というのが、辛い。



人を信じる遊馬の純粋さ。

徳之助に騙されたりもしたけど、それでも仲間を信じる心は失わなかった。

それがこうして裏切られてしまった。

この先、遊馬はどうなってしまうのか・・・。

人を信じられなくなって、心を閉ざしてしまうのか?



ところが遊馬は、真月に裏切られた悔しさ、よりも、

ベクターに言われた通り、仲間を危険に巻き込んでしまった事に対して激しく動揺してます。

そういう優しさは、遊馬らしい。

そんな遊馬の優しさを知っていて、ベクターはワザとその点を指摘してみせ、

遊馬を心理的に追い込もうとする、このえげつなさ・・・。



果たして、遊馬はこのどん底からどうやって立ち直るのか?

アストラル、シャーク、カイトはなんて言葉をかけるのか?

その辺りのドラマに期待したいです。



先にターンエンドした遊馬とシャークが、フィールド魔法でダメージを受けたのをみても、

ひるむこと無く銀河眼を特殊召喚したカイト。

ダメージを回避する策があるのか?と思ったけど、結局、他の二人と同じくダメージを受けてました。

リスクを伴うこのデュエルに、全く動じてない、流石カイト。



ドルベ「何とでも言え。私とてバリアンを救わねばならん!」

卑怯者呼ばわりされても構わないという、ドルベの覚悟。

しかし、好んで卑怯な手を使うベクターとは違い、やむを得ないという感じ。

そして、全てはバリアンを救うという目的の為だという事が、ほのめかされています。



現時点では、遊馬達はバリアン世界の事情を知りません。

今後詳しく明かされていくとは思いますが、彼らがこうまでして戦う理由がある事を知ったら、

遊馬達は一体どうするのか?

いかなる事情があったとしても、フェイカーやトロン一家を利用し、多くの人を巻き込み、

苦しめた罪が許される訳ではないのですが・・・。



璃緒「言い訳なさらずとも。

 凌牙には丁度良いハンデだと思ってますわ。そうよね?」

璃緒、怖い。(笑)

不利な状況の兄をハラハラして心配するような妹じゃないんですね、流石璃緒様!

シャークの強さを信じているからこそ。



ミザエルだけはサルガッソの灯台を使わず。

真の銀河眼使いを決める崇高な戦いと言い、同じ条件でカイトとの勝負に臨む。

他の二組とは違い、カイトとミザエルは、己のプライドをかけたデュエルをしている。

・・・もしかしなくても、この二人、デュエルを楽しんでる?(笑)



ミザエルは騎士道精神、カイトは武士道だと言ってる方が居ましたが。

確かに二人の言動、考え方は、そんな風に思えます。





ベクターの召喚したオーバーハンドレットナンバーズの名が「マスカレードマジシャン・シャイニング」。

そういえば、真月が使っていたモンスターはシャイニングと名の付くモンスターでした。



ドルベのモンスターは、光天使(ホーリーライトニング)。



ベクターの背には黒い羽、ドルベのモンスターは光天使。

人間態のギラグの背中に小さい羽があったり。

ミザエルの人間態の時の髪型と、バリアン態の時の仮面が、羽を思わせるデザインだったり。

アリトが口説くときに天使の羽を持ち出したり。

バリアン達は「羽」「光」「天使」という共通のモチーフがあるような。



真月零の名前にも伏線があった、とする説が。

真月→しんげつ→新月と同じ読み→新月は月の無い夜→つまり存在しないという暗示。

零もゼロを意味するし。なるほど。





今回もベクター役の日野さんの演技が凄かったです。

真月の声色を混ぜた煽り、嘲笑。恐ろしく上手い。



遊馬を煽りつつも、自分の本当の狙いを丁寧に解説してくれるベクターが親切。

というか、分かりやすい脚本です。



キャラの顔が特徴的。両目の間隔が広く、瞳小さめ。

手や腕の線が力強い。



「本物?誰それ?俺ベクター。」の所のベクターの仕草、

「今明かされる衝撃の真実!」の所の目玉ギョロギョロ。

ヌルヌル動くベクターの顔芸。