遊戯王ZEXAL  第94話

第94話「真月の危機!暗躍者ベクターの襲撃」



真月からの通信で駆けつけた遊馬。

真月とデュエルしていたのは、彼らが長年追ってきた、最も凶悪なバリアン、ベクター

真月はベクターの後を追うと言い、この世界の平和と5枚のバリアンのカードを遊馬に託す。



一方、バリアン界では、ドルベ達の前にベクターが現れる。

ドルベとミザエルも遊馬達を倒すためベクターに協力する事に。



ナンバーズクラブのメンバーとバリアン探しにパトロール中の遊馬の前に、

姿を現したベクターが、バリアンズスフィアフィールドを展開。

ベクターは遊馬、アストラルの前で、Dr.フェイカーを操っていたのは自分だと自ら明かす。

遊馬とベクターのデュエルが始まる。



No.66 覇鍵甲虫 マスターキービートルを召喚するベクター

遊馬のリミテッド・バリアンズ・フォースは封印されてしまう。

ホープにより破壊されたマスターキービートルは、

リミテッド・バリアンズ・フォースを解放する事であっさり復活。



ベクターはマジックでマスターキービートルの攻撃力を元に戻し、

マスターキービートルと同じ攻撃力を持つ3体のミラージュ・トークンで攻撃。

速攻魔法の効果でホープは破壊されしまう。



遊馬のピンチに、駆けつけた真月が、渡したカードを使うようほのめかす。

Vサラマンダーでホープを復活させ、リミテッド・バリアンズ・フォースで

ホープレイVを召喚、ベクターの場の全てのモンスターを破壊し、遊馬が勝利する。



だが、敗れたベクターは真月を浚って消えてしまった・・・。







他に人が居ない時は、「遊馬巡査」「真月警部」と互いを呼び合い、

警察ごっこがすっかり板に付いた二人。

お互いに敬礼したり、遊馬も結構ノリノリ。

真月から渡された、バリアン警察手帳の影響かな?



遊馬に渡した5枚のバリアンのカードの事も、アストラルに秘密にするよう、遊馬に念を押す真月。

この時の遊馬の辛そうな表情・・・・。

大切な相棒であるアストラルに、隠し事はしたくない、遊馬の誠実さ、純粋さが出てます。



真月はそれがアストラルの為だと言うけど・・・。

アストラルの為だと言われたら、遊馬は従うしか無い。

そんな遊馬の気持ちを知ってて言っているのか?

もし今真月の正体がバレたら、アストラルが危険な目に遭う、という真月の説明は

果たして真実なのか・・・?



真月「必ず全てを話す時が来る。それまでは私を信じてくれ。」

この言葉を、信じていいのかどうか・・・。



ギラグとアリトは、生きてはいるけど、まだ目覚めていない。

オーバーハンドレットを使ったデュエルでの敗北は、

バリアンに大きなダメージを与える様子。



ベクターのキチっぷり。

まさかこんなキャラがドルベ達の仲間に居たとは・・・。

あのふざけた口調とか。

「許して下さいってか?フッハハハッ!許してやるよ!」

の辺りの、馬鹿にした感じとか。

ドルベとミザエルが仲間を心配しているのを知った上での侮辱なのか?



ベクターの煽りに、無言で手刀を突き出したミザエル。

一見冷静そうなのに、仲間を侮辱された事で、これ程まで怒るとは。

ミザエルが仲間思いだと分かりました。

人間界へ行く前は、ギラグとアリトに対してかなり辛辣な事を言っていましたが、

倒れたアリトを連れ帰る時も、辛そうな表情を見せたり。

クールな普段の態度とは裏腹に、仲間を大事に思ってくれてる。

今回のこの場面でミザエルに好感が持てました。



ドルベによれば、ベクターはいつも「気まぐれに現れる」。

Dr.フェイカーとトロンを利用し、アストラル世界を潰すというのは、ベクターの計画。

その後、計画の失敗の責任を取らず、雲隠れしていた。



息子を救いたいDr.フェイカーの弱みにつけ込んだり、復讐を願うトロンを利用したり、

一連の計画はかなり残酷なイメージで、

仲間同士仲の良さそうなドルベ達の印象から考えると、何だかギャップがある。

これらを計画したのはドルベ達ではなく、ベクターだった、というなら、納得いくように思えます。



計画の失敗を指摘されたベクターは「失敗なんかじゃねぇ。これも計画の内よ。」

と言ってましたが・・・・。

これは強がり??

遊馬、シャーク、カイトとアストラルには、先の企てを阻まれた事で、かなり恨んでいる様子。

その四人を一気に叩く準備をしていると?



ドルベが「二度と勝手なマネはするな」と言ってるから、

フェイカーとトロンを利用する計画は、ベクターの単独だったのか?



ベクターが、ドルベ達仲間の間でどういう立場にあるのか気になる。

敗れて眠りについているギラグとアリトを侮辱するような発言をしている所をみると、

仲間達から信頼されている様には見えないのだが・・・。



それでも、ドルベはベクターの計画に乗るという。

ドルベはベクターを信頼しているのか?

それとも、単にベクターの能力を評価しての事なのか?

一方のミザエルは乗り気では無さそう・・・・。



ベクターのデュエルも、何か都合良く進んでいる印象。

アストラルも指摘している通り、

一度奪ったリミテッド・バリアンズ・フォースを、あっさり手放して遊馬に戻したり。



今回もう一つ気になったのが、アストラル。



真月の言葉の意味を言外に理解して、無言でうなずく遊馬。

目的のカードを引き当てた後、笑顔で真月を振り返り、アイコンタクトしたり。

いつもならアストラルが言う台詞、「勝つぞ!」を、今回は遊馬が言ったり。

一見爽快にみえる逆転劇だけど、それを側で見ていたアストラルの心境を思うと・・・。

Vサラマンダーの威力を目の当たりにして「なんというカードだ・・・。」と呟いていたアストラル。

自分の知らないカードを遊馬が持っていた事を、どう思ったかな。



真月と遊馬の間に何かあるのは気付いていると思うけど・・・。

それを遊馬が語らない事に、不信を抱いているかもしれない。

これを切っ掛けに、二人の信頼にヒビが入ってしまうのか・・・?



ベクターの「よからぬ事を始めようじゃないか!!」と、

真月の「良かれと思って」の対比。

冒頭の真月とのデュエルで、ベクターがあっさり逃げた事とか、

遊馬のデュエル中、タイミング良く駆けつけた真月が、ここで捕らわれた事とか。



そしてこれまでの真月の言動。

ギラグに対して「いずれ分かるさ、いずれな」と言った意味深な台詞。

遊馬にバリアン警察という正体を隠して近づいた事。

アストラルには自分の正体を明かさない様、遊馬に強いている事。



・・・どう考えても、真月が怪しい。

真月が裏切る予感がします。

真月はベクターの仲間なのか?それともベクター本人?

二重人格だったり、分身とか双子のような存在だったりするのか?



仮に、真月がベクターの仲間だったとしても、いくつか矛盾点が。

真月が遊馬にリミテッド・バリアンズ・フォースを渡した事で、

ギラグは敗北し、眠りについてしまった事。

それと、アリトを闇討ちしたのが本当に真月だったとしたら。

真月はベクターに協力しつつ、ベクターの仲間のギラグとアリトを陥れた事になる。



もう一つ考えられるとしたら、真月が全ての黒幕という説。

ヌメロンコードを狙い、遊馬とベクター、両方を騙している可能性。

それでも、ギラグとアリトを陥れた事をベクターが了承していた事になる?



あるいは、全てが思わせぶりなのは、ミスリードを誘っているのかもしれません。

(5D'sのZONEの正体は、見事なミスリードでした。

放送当時、多くの視聴者がZONE=遊星と考えていたが、それは正解でもあり、不正解でもあった。)

真月が本当に正義の心を持ったバリアン警察だったら・・・。

できればそうあって欲しいし、遊馬が裏切られる残酷な展開にはならないで欲しい・・・。



バリアン達の真の目的。

今更ですが、これも気になる。

ナンバーズを回収しようとするのは、ヌメロンコードを手に入れるのが目的だと思われますが。

ヌメロンコードがあれば、バリアンの危機を救えるのか?

ヌメロンコードだけが目的なら、遊馬達の世界やアストラル世界を滅ぼす必要はないのでは?

仮にヌメロンコードが手に入らなくても、遊馬達の世界とアストラル世界が滅びれば、

バリアン世界は救われるのか?

25話で言われていた、アストラル世界ともう一方の世界(バリアン世界?)が近づきつつあり、

最終段階に入ると、何かが起こる(いずれかの世界が滅ぶ?)のか?



ベクターが今回使ったのは、アンブラルと名の付くモンスター。

アンブラル(Umbral)とは英語で影を意味するそうです。

・・・これも何か意味がありそうな予感。



一方、真月のデッキはシャイニングと名の付くモンスターなのも気になる。

シャイニングとアンブラル。

光と影のような関係なのか・・・?





ベクター役の声優さんがEDテロップでで明かされていませんが。

やはり誰かが一人で二役演じている??

それにしても、あのふざけた口調と笑い方のキチっぷり。

目まぐるしく変化するするテンション。

一転して「お前が我らバリアンのカードを持っている事は知っている」の所の、重低音。

中の人の演技が際立ってます。

一人二役だったとしたら、それを感じさせない声の質感の変化も見事。



いつもの特徴の出た遊馬の顔。ほっぺたプニプニで、肌にツヤ。瞳キラキラで少し幼い感じ。

遊馬の逆転の所のアクション。



作監:牧内ももこ)

(脚本:鈴木やすゆき)