遊戯王5D's 第63話
第63話「最強の地縛神! ウィラコチャラスカ!」
最終決戦。クロウとジャックの見せ場が熱い。
邪神と紅き竜、二つのアザを手にしたレクス。
立ち向かう遊星、ジャック、クロウ。
三人の連携で、レクスのライフにダメージを与え、
遊星はジャンクアーチャーをシンクロ召還する。
だが、ジャンクアーチャーのダイレクトアタックは届かず。
遂に最強の地縛神ウィラコチャラスカが召還されてしまう。
シティの人々の魂が地縛神の生け贄に。
召還された地縛神の影響で、冥界の王から無数のモンスターが飛び出す。
遊星達に襲いかかるのを、アキのブラックローズと、龍可のエンシェントフェアリーが撃退。
Dホイーラーじゃない二人にもちゃんと出番あってよかった。
地縛神ウィラコチャラスカの効果でライフを1にされそうになった遊星を、
クロウがトラップを発動させ、自ら盾となる。
月影龍クイラを破壊し、永続トラップ、ブラックフェザーアンカーを発動させ、力尽き倒れるクロウ。
伝説のDホイーラーの意思は自分たちに受け継がれてると、
レクス本人の前で熱く語るクロウがかっこいいです。
自分たちの絆の中心である遊星さえいればと、希望を託してリタイア。
最後に発動させた、あの永続トラップの効果は・・・?
怒りに燃えるジャックの反撃。
ジャックが自身のエース、レッドデーモンズドラゴンをシンクロ召還する。
しかし、太陽龍インティを攻撃すれば、レッドデーモンズも破壊されてしまう。
遊星はトラップを使い、自分の場のカードを身代わりにレッドデーモンズを救おうとするが。
レクスはジャックに言う。
かつて絆を断ち切り、友を裏切ったのは、孤独でなければキングになれないと分かっていたからではないのかと。
そのまま遊星のトラップを使わず、太陽龍インティを攻撃し、レッドデーモンズを失うジャック。
一瞬、レクスの言葉に同意したかのようにみえたが。
「悪いが俺は孤独じゃない。
興味も無かったが、気づけばうるさい連中のただ中にいる!
どんなに否定しようと、絆というものからは逃れる事はできないらしい。
それを分からせてくれたのは、一人の女の愛だ!
ゴドウィン!人はそう簡単に孤独になどなれんのだ!」
自分はまだ絆に繋がれていると、レクスの言葉を否定してみせたジャック。
それでこそジャック・アトラス。
いつも絆など!仲間など!と、言葉では否定してますが。
視聴者に誤解されやすいけど、別に本気で否定してる訳じゃないんですよね。
何だかんだで結局仲間は見捨ててない。
けど、遊星の様に、仲間や絆が大事なんだとは素直に言えない。
意地っ張りというか。強がりというか。
仲間を裏切ってまで手に入れたキングの称号も失い、全てを無くして、真に孤独になったあの時。
ふと思い浮かんだのが、サテライトの仲間達の顔だったり。
そんな自分を弱くて惨めだと、受け入れられずにいた所に、
素直に本当の自分を生きればいいと言って励ましてくれたのが、カーリーだったんですよね。
そして、裏切った自分を今も仲間だと言ってくれるクロウや遊星の存在がある。
なので、今のジャックは絆を否定したりしない。
一人では立ち直れなかった自分の弱さも、孤高のキングになろうとした愚かさも、
ちゃんと受け入れている様に思えます。
そういう所、成長したんだな、この人。
絆を信じる今のジャックを支えているのが、今は亡きカーリーの愛っていうのが切ないけど。(泣)
このシーンで、カーリーの名は出しませんでした。
この戦いの後も、ダークシグナーとの戦いで何があったのか、
ジャック自身が仲間に詳しく語る事はなさそう・・・。
遊星やクロウは全てを察して、何も聞かずにいてくれるかな。
この戦いを見守る狭霧さんは、気づいてるのかな。
ジャックの言う、一人の女というのが、カーリーだと言う事に。
地縛神を倒しても戻ってこなかったカーリー。
そして、いつまでもジャックの懐にある、あの眼鏡。
側で見ていたら、全てを察して落ち込んでしまいそうだ。切ない。(汗)
仲間も、絆も、愛も、運命を変える事はできないといい、遊星たちの言葉を否定するレクス。
その言葉も、レクス自身の過去の悲劇を考えると、悲しく響きます。
運命にあがなう事ができず、翻弄され、孤独だった人生。故に神の力を欲した、その野望。
正体を知った今でも伝説のDホイーラーの魂を信じるクロウや、絆を信じる遊星やジャックの事が、
本当は、まぶしくて羨ましいんじゃないかな・・・。
レクスの表情とアクションが生き生きしてる。
(作監:武藤公春)